ドクターＸ～外科医・大門未知子～ 第6シリーズ

今まで特に演技が下手だと思ったことはないのですが、今回のようなクールな役柄だとテンションの高さや笑いで誤魔化せないからか、台詞の棒読み感と表情の無さ、演技の単調さが気になってしまいました。滑舌も悪くて、難しい医療用語をやっと喋っている感じで不慣れさが滲み出ていて、ボストンの病院からわざわざやってきたデキる男に見えなかったのが残念です。

インテリチックなユースケさん、素敵ですね。あまり笑わない真面目って感じの人ですが、大門にそれを崩されたら面白いだろうな。「次世代インテリジェンス手術担当」ってめちゃくちゃ言いづらいですよね。ユースケさん、「しゅじゅちゅ」ってなっててとっても可愛かったです。

大門との能力の差を目の当たりにしてショックを受けていても、ちゃっかり手柄は横取りしてドヤ顔で二色を見送ったりしていて、意外と調子が良いところがインテリぶった普段のキャラとギャップがあって小者感が出ていて良かったです。手術中の急変シーンも、マスクをしていて表情全部は見えませんが視線がキョロキョロ定まらなかったり、かと思えば逆にじっと凝視したり、落ち着かない目の動きで彼の動揺や焦りがしっかり伝わってきました。

見るからに偏屈そうというか嫌みな人物の雰囲気を漂わせてて、こういう役をやらせるとこの人は上手いですね。人柄の良い海老名先生とのシーンは、潮の性格の悪さというか嫌みな性格のコントラストが際立ってました。でも、いつも鬱陶しい表情で見てて気分良くなる人じゃないから、あまり登場してほしくないかな。

ユースケさんは、バラエティー番組で明るいのですが、実際は暗めの顔立ちなので、ドラマでのシリアスな役が似合うと思っています。
ですがこのドラマの中では、正直そんなに良い所もなく、AIに言われるがまま失敗して・・・
う～ん、そんなに『目立たない』ですね。

失敗すると「お母ちゃんが急かすから！」とすぐ人のせいにしたり、大門に「貸しを作ったと思うな」とわざわざ走って追いかけてまで釘を刺したり、潮の器の小ささと無駄にプライドが高いところがユースケさんの神経質そうな見た目や話し方に合っていると思います。だからこそ滑舌の悪さが非常に勿体ない。舌っ足らずな感じで台詞が上滑りする箇所が何度もあって、聞いていてヒヤヒヤしてしまいます。役の雰囲気は良いから滑舌を早急に改善して欲しいです。

毎回手術下手なのが笑います。大門の事が嫌いなのに一目置いていて、AI診断じゃない手術を見つけたと報告するシーンが可愛らしいです。お母ちゃんと呼ぶプライベートと、プライドの塊の医師を自然に演じる演技力がスマートで惚れ惚れします。

いつもムスっと不機嫌な顔で愛想はないし、手術は下手くそ、病気診断はＡＩ頼みだなんて、現実に潮みたいな医者に診察や治療をされたら治るものも治りませんね。自分の母親の病気でさえ、その他大勢の患者と一緒くたにしたように、機械の診断を鵜呑みにして納得するなんて最低です。
ところで、お母さん役で登場された倍賞さんとなんだか雰囲気が似ていて、本当の親子みたいでしたね。

いつもムスっとしていて陰気な顔つきで、おまけに手術が下手だなんて目も当てられない。現実にこんなドクターが主治医にになったら治るものも治らない感じ。手術で失敗して未知子に助けられてたけど、それでも未知子へのエラそうな態度が改まらないって、見た目も中身もこういう人間にはなりたくないわ～

偉そうな態度と陰湿な目つきや雰囲気が潮の小者感をより際立たせていて良いですね。最初は全然優秀そうに見えないし何でユースケさんなんだろうって思っていましたが、潮の本性が分かってくると納得のキャスティングです。シリアスなシーンは滑舌の悪さもあってイマイチなんですが、8話で丹下の写真を誤って踏みつけて慌てふためく姿など、コミカルで3枚目っぽい演技はさすが上手いです。

蛭間と喋る時も未知子に嫌味を言う時も、話し方が一本調子で同じに聞こえるので、上司への媚や必死で部長職にしがみつく権力欲などが伝わってこなかったのが残念です。保身一筋の男が最後に蛭間を裏切って丹下の命を救うところがストーリー的にも盛り上がるしキャラとしても面白いのに、1話からずっと表情の変化に乏しくて口調もワンパターンなので潮の心の変化が全く感じられませんでした。

部長にしては貫禄にかける。　ユースケさんの演技は嫌いじゃないけど、この役には合わないと思った。

今回のエリート医者役に何の違和感もなく溶け込んでいたのはさすが！としか言いようがない演技力でした。「OK、アイ」と笑顔もなく淡々と話す感じが面白かったです。冷たい雰囲気のエリートでありながら時々見せる慌てた姿などは、彼にしかできない演技だと思います。