一億円のさようなら

回想シーンと現在のシーンのバランスが悪くてダラダラ長くて退屈に感じました。もっとテンポよく出来ないのかな。題材はとても面白く興味深いのに勿体ないです。妻はもちろん、娘も息子も問題抱えてそうだし、「秘密がない」なんて思ってのほほんとしてたのは鉄平だけだったんだろうな、家族のこと全然見えてなかったんだろうなと思うと哀れでちょっと切なかったです。

物語が少しずつ動きだして面白くなってきました。相変わらず現代シーンと回想シーンのバランスが悪くてダラけた印象がありますが、鉄平や夏代の人柄や恋に落ちる過程を丁寧に描いているところは良いと思います。あんなに幸せそうな二人がどうして秘密を抱えた関係になってしまったのか興味深いです。あと現代でも夏代と木内が繋がっていてびっくり。2人の関係も気になります。

突然1億円を手にし仕事どころではなくなって妄想に励むのは理解できるけど、仕事を辞めようというのは安易すぎる気がしました。今の給料に納得していなくてもその1億円から少しずつ足せば生活は楽になるし充実する。でも辞めてしまったらどんどん減っていくお金を見て不安も生まれるだろうし、病気や怪我でお金がなくなる可能性もあるわけで、どこかでまだ妻が何十億も持っているというところに寄りかかろうとしているようにしか見えなかったです。なので突然起こった爆発事故をきっかけに鉄平が自分の人生の中で仕事がもたらす人間関係の大切さに気づいてくれてホッとしました。
鉄平も心の中は自由にしてるけど周りは自分勝手ばかりで、特に美嘉は自分のせいで妊娠したのに鉄平に怒りをぶつけていて何だこいつ感が否めなかった。夏代も美嘉と仲が良かったようだし看護師なら妊娠にも気づいていたんじゃないかと思うと、このタイミングで消えたのは不可解です。
どういったオチが待っているのかまったく予想出来ないし問題ばかりが浮上しているので、とっちらかっているストーリーが纏まりを見せるまで我慢が必要だなと感じました。

原作があるのだからもう少しスッキリまとまりのある作りに出来ないのかな～と思います。軸になってる遺産の話のほかに、会社のことや娘の妊娠問題、さらに息子が大学辞めて事業起こすとか言いだすし、1話の中に盛り込み過ぎて全体的にゴチャっとしてる気がします。過去シーンと現在シーンも相変わらずダラダラしてバランスが悪いし、とにかくテンポが悪くて分かりにくいです。

家族のために働いていたと思っていたけれど、一億円の使い道を考えているうちに、実は「働く」ことには自分にとって生きることだと気付いた鉄平に共感しました。お金さえあれば、がむしゃらに働く必要はないわけですが、職場でのチームの人間関係や自分自身の置かれた立場とかを鉄平と重ねて見ていました。長女の妊娠で、キャリアや未来と生命を天秤にかけ、本当の幸せとは何かを考えました。自分が男の親なら、娘の親ならと、それぞれの立場で考えて、どちらの気持ちをよく分かるだけに、つくづく、生きることは選択の連続だなと感じました。

加能家はどうなるのかと思っていましたが、それぞれのこれからに安心出来る終わり方でした。鉄平と夏代夫婦にとっても、木内との関係を断ち切るためにも一度、二人の関係を切る必要があったのですね。距離が出来たことで心にゆとりができ、これまでを思い返し出会った頃の互いへの気持ちも思い出せたように感じます。一人で子供を産むことにした美嘉や一度は大学を辞めようとした耕平でしたが、家族の思いを組む結論を出したのでホッとしました。鉄平が立ち上げたはちまき寿司は軌道に乗り、商売の才もあるのに驚きました。夏代の全財産の使い方は痛快そのもの。木内へ一矢報いることにもなる、気持ちの良い最終回でした。

おもしろかった！
で、いくら相続したんだ…？４８億円…ってやり取りがコント!？毎回吹き出しそうに。
若かりし頃の鉄平を演じてた松村北斗くんが色っぽくて良かった。特に夏代のアパートに走ってくるところ!なんかエロいぞ!イケメンと団地っていいわ。何回もリピートした（笑）
はちまき寿司のくだりはなんかとんとん拍子で置いてきぼり感あった。その割にはあっさり辞めるし…あと夏代が４８億円も持ってて一切使わなかったのも鉄平に言わなかったこともいまいちよく分からなかった。
時々出てくる松村北斗君が楽しみだった。