刑事7人 第5シリーズ

専従操作班の中で最も若手で新人刑事だけど、「金曜に殺されたから金」と事件のカギになるセリフを言ったりと、ベテランで個性派揃いの7人の中にあって、フレッシュな存在感があると思います。時に皆に弄られるあたりもいい感じに物語のアクセントになっていると思います。

ベテラン刑事達の中にあって、徐々に若手ならではの存在感を出していると思う。核心に迫るような事を言ってみたり。バラバラ話していたり先輩からいじられるシーンでもただ騒がしい、というだけではない所も好印象が持てていい。

前シリーズより表情が引き締まって緊張感があり、積極的に自分の考えを話すなど刑事としての成長が感じられるところが良いですね。一方で遺体を見つけた時に驚いて大声をあげて腰を抜かしたり、身勝手な犯行理由を口にする増沢に掴みかかろうとしたり、若さゆえの精神的な未熟さも覗かせ、そのアンバランスさがベテラン刑事揃いの班の中で新鮮に映るところもキャラクターとして面白いです。

白洲迅さんは、レギュラー陣で最年少ながらも、同僚だけでなく、善人・被害者遺族にも優しく接する面があり、悪に対しては容赦なく怒りをぶつけるという新鮮な感覚が魅力につながっていると思います。
同僚に突っ込まれる場面も多いけど、チームの潤滑油としての存在にもなっているので、若いけど勇敢な立ち回りも素晴らしいです。

充子を放っておけず、おんぶして自宅まで送ったり、ご飯を御馳走になっている時も時間を気にしつつちゃんと残さず食べていたり、要所要所で野々村の素直さや人柄の良さが感じられてほっこりしました。「やれやれ」という面倒臭げな感じや「仕事だから」という義務感っぽさが一切なく、ただ純粋に力になってあげたい、助けてあげたいと思っているように見えるところも良かったです。野々村の正義感の強さや優しさが充子を見つめる心配そうな眼差しや穏やかな話し方からちゃんと伝わってきました。

若手の元気と空回り、時に皆に弄られキャラ、でも捜査では若手ならではの見方で推理したりと刑事7人の中で、暗くなりがちな刑事ドラマの中でいい意味でキラキラしたオーラを出していると思う。嫌味がなく目立っていると思う。

最終回、勝手に捜査を続ける天樹たちの姿に戸惑ったり、海老沢に「捜査、外されましたよね？」と不安げに確認する姿が良かったです。処分も気にせず正義を貫く覚悟が出来ていない拓海の若さと、「そうだよな、現実にはそんな格好良い人そういないよな、この反応が普通だよな」というリアリティが感じられました。こういう拓海の警察らしくないというか、良い意味で普通っぽい反応や態度が他のメンバーと違う個性になっていて、ベテラン俳優さんの中でもちゃんと独自の存在感を示していたのが良かったです。