貴族探偵

まず、「鼻形」という名前に笑ってしまいます。
「トリック」の矢部謙三を彷彿とさせる、コミカルな演技とギャグで、少し役不足の主人公とわかりづらい謎解きのシーン、ごちゃごちゃしたストーリー展開等で、見る気が少し失せてくるのを留まらせています。
関西人らしく、ツッコミも上手いので、「鼻形」みたさに「貴族探偵」を見ているところがあります。

生瀬さんは印象深いです。お笑い担当として頑張っていますが、お笑いと真面目シーンとの切り替えも上手く顔の表情も面白いです。

生瀬さんはどんなドラマでもおふざけキャラの印象が強いです。今回のドラマでもそうですが、そのおふざけ感が良い味を出しています。顔の表情もぴったりと合っていて、緊迫感のあるシーンでも雰囲気を壊さずに演技できていると思います。

生瀬さんのツッコミがキレッキレで楽しい。言い回しはアドリブっぽいですね。第3話ゲストの、六平さんとのやりとりが特に見応えありました。武井咲さんとのコンビは今後定番化してほしい。1クールで終わるの勿体ないです。

いい味出してますね。現実離れした内容のドラマなので、少しオーバーかと思われるぐらいの演技がいいです。セリフ、演技全てに笑ってしまいます。特に、武井咲さんが真面目(な演技、役)だけに、生瀬さんの演技が強調され、余計に笑ってしまいます。

もしこのドラマに生瀬さんが出演していなかったら第１回のオンエアー以降は、見ることはなかったと思います。彼の演技は、そのドラマに出ている他の出演者たちとのレベルが違っていて、一見浮いているようですが、大きな存在感と空気感で、物語を進行させるのにはなくてはならないスパイスになっていました。とにかくすごいプロです。

まるでトリックを思い起こさせるような、主演級の存在感を放つ姿にはさすがとしか言いようがありません。警察の偉い上司に貴族様の担当を命じられた、という理由付けで毎回出演する生瀬勝久さんは、「鼻」と呼ばれるに相応しい愛されキャラになりきっていると思います。

毎回ドラマでの、貴族探偵の召使さんたちのあり得ない行動に1つ1つ突っ込みをいれ、美味しい料理を召し上がっているだけの存在と言っていいほどのお笑い担当のような役柄です。生瀬さんにしか成しえない「うざいけどうざくない」そんな立ち位置です。

鼻形のコミカルな言動が、うまく表現されていると思います。テンポよくツッコミを入れたり、気分でコロコロ態度を変えたり、刑事としては優秀ではないけど、どこか憎めない不思議な魅力があると思います。大袈裟なのにわざとらしくない演技力はさすがだと思いました。

鼻型刑事役ですが、懐かしのTORICKに出てきたカツラ刑事を彷彿とさせるタイプの、私が大好きな生瀬さんでした。