※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 4.1 /5.0(81.8%) | 263位 /1163件中 |
キャスト 4.4 /5.0(87.8%) | 257位 /1163件中 |
演出 4.1 /5.0(82.4%) | 226位 /1162件中 |
音楽 4.1 /5.0(81.2%) | 182位 /1163件中 |
感動 4.1 /5.0(82.4%) | 87位 /1158件中 |
笑い 3.6 /5.0(71.6%) | 229位 /1158件中 |
スリル・興奮 4.0 /5.0(80%) | 163位 /1155件中 |
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スリル・興奮 4.0 /5.0(80%) | 163位 /1155件中 |
日曜日 | べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜 |
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火曜日 | 北くんがかわいすぎて手に余るので、3人でシェアすることにしました。 |
初恋DOGs | |
木曜日 | 恋愛禁止 |
金曜日 | 晩酌の流儀4 |
DOPE 麻薬取締部捜査課 | |
月~金 | あんぱん |
ガチガチに緊張している嵩がもう本当に嵩らしいというか。
自己紹介が名前だけだったり、試験用紙を吹き飛ばしてしまったり見ていてかわいそうなんだけれど笑ってしまう。
嵩はのぶ相手だと思っていることを言葉にして出せるんだよね。
それはいろいろあったけれど、今までの時間の積み重ねによるものが大きい。
でも、仕事を探すにあたって、やはり自分のアピールが少しでもできないといけないんだろうな。
嵩が昔、漫画で入賞したのって高知日報だったのか。
それならなおさらアピールできだたろうに。
のぶが思い出して、タイミングよく急ぎの絵が必要になって、すべてがつながって就職になるのかな。
のぶと嵩が一緒に働くのを見たら、本当に平和な戦後が来たんだと実感できるんだろうな。
崇の新聞社への入社の動機は父親が働いていたからってだけだったのがいつもの弱気を更に弱気にしてしまったのではないか。新聞社に入って何がしたいってことがなければ採用はされないだろう。もっと自分にできることをアピールしなきゃ!とテレビの前でこちらがジレてしまう。新聞社なのに漫画を推されたらそりゃ受ける会社が違うと言われるわな。ともあれのぶのファインプレーに救われた、あとは崇がどこまで自分の存在をアピールできるかだね。
これは嵩の挿画が使われるかもしれないね。なんにしてもこれは嵩にとって大きなチャンス。ここまではのぶのおかげだったり、原稿が落ちたり、運の要素が大きいけど、それをつかみとれるかどうかは彼自身の勝負。四の五の言わず、この仕事を受けて欲しいね。
メイコはケンちゃんの居場所を知ったし、きっと会いに行くんだろう。どんな結末がまっているかわからないけど、戦前には不可能に近かった自由恋愛だし、喜びであっても痛みであっても、それを知ることは悪くないかな。
飲み屋でのコミュニケーションが仕事につながるのは昔は結構あったんだろうな。
母が子供のころ、職場の部署の新年会を自宅で毎年していたから、大勢の酔客が周りにいたみたいな話もよく聞いたし。
結構、仕事と飲みは切っても切れない感じだった。
琴子の飲み仲間が広告主になってくれたから、とりあえずの金銭面は解決かな。
挿絵とか表紙の話も出ていたし、このあたりで嵩が絡んできそう。
入社試験会場にもいたし、のぶが推薦するのかな。
大事そうに健ちゃんにもらった万年筆を胸にしまう嵩がかわいい。
終戦を迎えて、のぶは教師を辞めて新聞社に入って流されない正義を探し虎に翼の寅子は裁判所で働き孤児たちのために奔走しブギウギの鈴子は傷ついた人々のために歌った。みんなが傷ついている中、自分も少なからず傷を負いながらも何ができるのか考える時期だったと思う。めいこも自分に何ができるのか考え始めた。高知の田舎から東京はなかなかハードルが高い。いつかのど自慢に出るめいこちゃんが見たい。その時までくらばあも元気でいてほしいな。
広告に限らず、飛び込みの営業はホント大変だからね。断られるのは当たり前。理不尽に怒鳴られることもある。先生と呼ばれ、頭を下げられる立場だったのぶが、厳しい言葉にもめげずに頭を下げられるのは偉い。
何にしても、もつべきものは友ですね。琴子らしい理由ですけど。
そして嵩が新聞社の入社試験にやってくるとは。てっきりのぶが漫画とか挿絵が必要になって、紹介するのかと思っていた。
また東海林が拾ってくれるのかな。口下手の嵩だけど、頑張ってほしい。
めいこの家出が高知で止まってくれて良かった。あんなにみんなに可愛がられて育ってきたのにみそっかすって意外に思ったけど、バリバリ働いているお姉さんたちを見たら畑仕事なんてしてられないよね。何者でもないからこそ何者かになれるってこともある。めいこがいつかのど自慢に出る日はあるのだろうか。のぶの家にスターが誕生するかもしれないなんて思いもしなかった。戦争が終わって全てを戦争に負けたせいにしたくないって気持ち、分かるなー。
メイコは歌手志望というか、のど自慢にチャレンジしたいんだね。
あの美空ひばりさんものど自慢荒らしと呼ばれたというし、そのひばりさんも北島三郎さんも「NHKのど自慢」では不合格。でもチャレンジすることでしか得られないこともある。
戦後、女性も自由に羽ばたける時代に向けて、少しずつ自立していくのは良いことだ。のぶも月刊誌がやれることになったしね。
まあメイコは高知にはケンちゃんもいることだし、もしかしたらもしかするかも知れないけど。
夕刊はダメになったけれど、月刊誌は申請通ったんだね。
なんとなくだけれど、月刊誌の方がじっくり取材できて作りこめそうだから、このメンバーには向いていそう。
メイコの歌好きがここで回収。
家出するほど本気でのど自慢に出たいらしい。
仕事も女性は見つかりにくいし、この時代は結婚しようにも相手となる男性がいない。
戦争は終わったけれど、若い女性にとっては当分苦難の時代が続くんだよね。
メイコの心の叫びは聞いていてつらいものがあった。
ちゃんとお母さんにも届いたし、のぶの元で一緒に暮らすことになった。
それにしても、くらばあの銀幕の向こうへの憧れの告白は驚いたな~
寛さんが言っていた絶望の隣は希望って言葉に明るさを取り戻した夕刊チーム、言葉の力ってすごいなと思う。戦争を生き抜いた人たちは一番深い絶望を知っている、それに比べればこんなことはなんでもないって思うだろう。のぶの前向きさにも引っ張られていいチームになってきた。めいこは東京でのど自慢に出たいんだね。声しか聞こえないラジオだからこそ余計に見たいし聞きたいんだろうね。戦後の日本はまだまだ物騒だよ?めいこちゃん大丈夫?
夕刊は許可されなかったか。
琴子とヤケ雑炊が面白い。
男二人のしょげ様と、女二人の強かさが対比のようで。
夕刊を作れないとわかっても取材をし記事を書く。
「絶望の隣は希望」
不意打ちの寛先生の言葉にハッとした。
希望という名の雑誌を手に東海林さんは何かを思いついたのだろうか。
夕刊はダメだったのか。まあいくらGHQが言っても、実際に差配するのは戦前から居座る役場の職員だからね。地方は特に公職追放は少なかったし。自由と口では言っても、自由というものをちゃんと理解していた人は少なかっただろうしね。
のぶの良い部分が、落ち込んでいた東海林たちの心を押し上げた。のぶは少しずつ軍国少女からひとりの自立した女性に脱皮しつつある。
崇は新聞記者にはならず廃品回収の仕事をするのかな?今で言うリサイクルショップだよね。崇はアメリカ人が使わなくなった日用品を売ることを惨めに感じていたようだけど、あの頃アメリカ人たちの残飯ですらご馳走になった時代だから儲かったんじゃないかな。のぶはやっぱり子供たちが気になるんだね。ここで虎に翼の寅子の活動と繋がればまた面白いけどそれはないかな?のぶは贖罪で教師を辞めたけれど、辞めなかった新聞記者の贖罪はどうなるのか気になるところだ。
確かに新聞記者も教員と同じで、軍部からの情報を鵜呑みにして、あるいは偽って国民に情報を伝えていた。
まあ戦争体験者に聞くと、武器を作るのに一般家庭から鍋や釜までかき集めたり、B29は高射砲のとどかない上空から爆撃してくるのに、竹槍で戦う訓練をしたりする時点で、勝てるわけがないと思っていた人も少なからずいたようだし、単純に騙されていた人ばかりではないみたいだけどね。
いずれにせよのぶも東海林も同じ方向を向いているようだし、いい夕刊ができるといいね。夕刊といえば四コママンガだし、嵩の登場となるのかな?
学校の先生だったのぶが責任を感じているように、戦前・戦中と新聞社にいた人たちの中にも責任を感じている人はいただろう。
国の言うことをそのまま垂れ流し、国威発揚を後押ししていたのだから。
ある意味戦争に加担していた側という意味では同じなのかもしれない。
だからこそ、東海林はのぶに感じるものがあったのだろう。
3人の心の内がわかった今だからこそ、夕刊がどういう紙面になるのか。
嵩たちはアメリカさんたちの不用品を闇市で売るという。
元兵士としては一番心に堪える仕事をしているように思う。
それでも生きていくためには仕事をしなければならない。
生きていくって残酷だなと思った。
無事に新聞社に雇われたのぶだけれど、いきなり一人で取材して記事おこしまで大変だ。
東海林さんも面倒見るといいながら、のぶの力量を見定めようとしているのか、それともできると踏んでいるのか。
めげずに追加取材をして徹夜で記事を書き上げたのぶに、今後のアドバイスになりそうな言葉を交えて話していた。
最初に一緒に現場に行った時にも、社会部の人たちの言ったことを気にしないように言っていたし、あまり男女関係なくフラットに物を見たり接したりすることができる人なのかなと思う。
同僚の女性もなかなか面白そうだし、明朝の紙面が楽しみだね。
上品なお嬢様かと思ったら、カストリ酒を豪快にあおる琴子。なかなか、いいキャラだねえ。さすが大酒飲みが多いといわれる高知だ。
そしてのぶの記者デビュー。無理して背伸びした視点で記事を書こうとするよりも、彼女らしく子どもに焦点を当てるのは正解かな。
女性だからという偏見は、主婦になる以外、どんな世界でもついて回る。今なんて専業主婦でもなんだかんだ風当たりが強いからねえ。早く彼らを黙らせる記事を書いてほしいけど、その人ならではの記事が書けるともっといい。
戦争編は崇にばかり比重が偏ってしまった。みんなの前で出征前に絶対に帰ってこいと大きな声で言ってしまった後のことや、戦後教師でいることの苦悩、愛国の鑑と持ち上げられそれが戦後にはレッテルになってしまったことなどもう少しのぶ目線で描いても良かったのではないだろうか。圧迫面接だけではない多方面で変わっていく民衆の姿をもっと見たかった。面接でのぶが一切誰かのせいにしなかったのは良かったね。時代のせいや自分が受けた教育のせいなどいくらでも言い訳はあったのに。そこを出さなかったのは潔くてよかった。
東海林は本当に良いことを言ったね。確かに「黒塗り」されたのと同じだ。彼女たちの何十年かが、ないことにされてしまった。それはある意味で死と同じだから、のぶが生きていていいのかと自問自答したことの理由になる。
今も公文書を改ざんしたり、公開するにあたって黒塗りにしたりすることがあるけど、それは関わった人を間接的に殺す行為であり、後に検証できないのは歴史への冒涜だ。
消したり、偽ったりせず、正しさを求める。それこそまさに「正しい」。のぶの潔さと誠実さ、そんな彼女の良さがようやく花開き始めるんだなと思う。
次郎さんの日記が遺書になってしまったけど、それを速記で残すのがいいね。そしてそれを読みたくて夢中になるのぶもいい。速記に込められた最後の思いを知り、その速記に助けられて明日への道が開く。なんて素敵な展開でしょう。次郎さんはいつだってのぶのことを愛していて、残された後まで導いてくれる素敵な人。けんちゃんと崇の再会も良かった。2人とも戦地でも一緒だったなんて運命かもね。めいことの再会も‥運命だといいな。
メイコにとってケンちゃん初恋の人みたいなものだろうからね。身近にいる男性だった豪や千尋、次郎が次々に亡くなって、彼女にも思うところがあったはずだし、彼が戦死せずに生きていてくれたことは、本当にうれしかったんだろう。
のぶの方は次郎が残したもののおかげで、良い縁が巡ってきて、仕事を得られるかもしれませんね。カメラも少しは扱えるし、ターゲットを追いかけるのに足も速いし(!)、記者は向いているかも。
次郎さんが残した言葉を直接読めるように節子さんは速記の本を置いて行ったんだろうな。
絶望が追い付けないように走るというのは、のぶさんの性格をよく知っている人しか書けない言葉だと思う。
本当に絶望しているとき、夢中になれるものがあるって幸せだし救いになる。
次郎さん、良いもの残してくれたなと思うし、あの親あっての次郎さんの穏やかさだったんだなとも感じる。
まだ若くて子どももいないのぶの今後の幸せを願ってくれる姑さん。
そして深々と頭を下げる羽多子さん。
言葉がなくても、そこに流れるたくさんの思いが聞こえる気がした。
戦争に行った崇と結婚と死別を経験したのぶ、失意の中で静かに語り合う2人は確実に大人になったね。のぶが秘めた思いを自分の気持ちを整理するように語る場面、全てを受け入れ静かに聞いてくれる崇との相性がいい。次郎さんもやきもち焼いちゃうかもしれないね。千尋くんは亡くなってしまったけれど、愛する人のために生きたいという言葉だけでものぶに伝えることができて良かった。シーソーは1人じゃ楽しめない乗り物、いくら待っても千尋くんはもういない現実が見えて悲しかった。
嵩のいう通り「正義」なんてものは曖昧で、時代で変わっていくもの。
近代はある意味「人権」でもって「正義」を規定しようとしてきたと言える。王から「人権」を勝ち取り、定義し、それを世界共通の「正義」としたのが今の時代だ。よく「一方の正義は一方の悪」と単純化する人がいるけど、そんな簡単なものじゃないのは、人はなんでも都合よく解釈する生き物だから。
嵩の言うような正義が「アンパンマン」に結実しているのだとすれば、そういう視点でもう一度「アンパンマン」をみてみたいなと思う。
のぶの死にたくなるような心の痛みはわかるけど、まさに自分が生きて戻るよう言葉をかけ、死地を乗り越え帰ってきた嵩の言葉だからこそ、胸に届いたのだろうね。
嵩は自分なりの戦争に対する答えを見つけたんだな。
正しい戦争なんてない。
正義なんて簡単にひっくり返る。
千尋へのコンプレックスを抱えて、自分が戦死した方が良かったのではないかとまで考えた嵩だから、失ってよい命なんてないという言葉が重い。
いろんな人たちの思いを背負って生きる。
そんな嵩の覚悟が見えた。
一人っきりのシーソー。
あそこに座ることで、いろいろ思い出すだろうし、きっと今日の決意を新たにできるんだろうな。
次郎さん、あの食糧難の時代だから海軍病院に入院していたところで栄養も薬も足りなかったんだよね。
もう少し、あと数年後だったらと思ってしまう。
のぶも近寄らないように言われていたのだろうけれど、さすがに危篤だとそばで手を握っていて。
もっと早くそうしたかっただろうなと思うと哀しい。
教師もやめてしまって、次郎さんも失ってどうやって生きていくのだろう。
残されたフィルムを現像したら、何気ない日常ののぶの笑顔がたくさんあって。
次郎さんの写真はピンボケだったけれど、あって良かった。
嵩は千尋の方が生き残るべきだと思ったようだけれど、釜じいが言うようにどちらも失われてよい命じゃない。
千代子さんが怒るのも無理ないと思う。
崇が帰ってくるタイミングで次郎が退場になるのはなんだかなと思っていたけど、失意ののぶとやっとの思いで帰ってきた崇が同じ空間にいながらお互いに気付かないシーンがとても良かった。あそこで会ったら興醒めしただろう。のぶは次郎を亡くしたけれど、戦地でどんな風に亡くなったかさえ分からない人たちが大勢いる中では今際の際に会えたことや名前を呼んでもらえたことなど不幸中の幸いかな。それよりも釜じい、崇を見るなり千尋のことって崇の生還をまず喜んでやらんかい!
やっぱりのぶよりも蘭子の方がお姉さんっぽいね。
のぶは次郎に強く愛されていたのがわかる写真ばかりだ。
嵩の方だけど、たとえ思っていても口にしてはいけない言葉がある。おばさんたちに対して聞かせる言葉じゃないと思うよ。残された兄弟として、嵩しかわからない感情だからこそ、ひとりで噛みしめるしかない。
次郎のように生きたくても叶わなかった人たちを思えば、嵩はまだ何でもできるのだから。
戦時中、愛国の鏡とまで言われたのぶだから、さぞかし敗戦とともに肩身の狭い思いをしたことだろう。
祖父が千尋の2つ下で京大へ行っていて、戦後すぐに教師になったころの話を少しだけ聞いたことがある。
今まで自分が受けてきた教育とまるで違うことを教えなければならなかったこと。
今まで、男女別で教育を受けてきていたのに、女子高に赴任した同級生は真っすぐ生徒を見ることができずに上ばかり向いて講義をしていたこと。
そんな話を聞けたのも苦労ではあっただろうけれど、先が明るく見えていたからだろう。
責任を感じて教職を退くことも、新たに教員として働くこともどちらも苦難の時代だったのだ。
次郎は自分のことは語らない。きっと語れないのだ。
船の上から結末はわかっていたけれど何もできなかったと、ひと言それだけ。
残された速記で書かれた手帳に何が書かれているのだろう。
一生懸命未来を見ようとしていた人だから、手帳の中だけでも自由に未来が描かれていたらいいなと思う。
のぶの退職はやむを得ないと思う。戦前中教育の「お国のため」の背後には、東条英機の「戦陣訓」にある通り「生死利害を超越して全体の為己を没する」ことが求められる。要するに国のために死んで来いということだ。教科書を黒塗りにして隠したところで、教師として責任を感じるのは当然のことだろう。
ただ辞めずに教師を続けるものもいたから、日本の高い教育レベルが維持された面もある。そこは評価すべきで、戦後教育の光と影の部分だね。
そして次郎が危篤との電報。
のぶの戦後はいろいろ失うことからのスタートです。がんばれ。
日本が勝つ!とか末期になればなるほどのぶの中でも揺れる思いがあったんじゃないかな。崇バージョンが多かったけど、その辺ののぶの気持ちの変化や本心が聞きたい気がした。兵隊を行かすだけ行かして補給をしなかったり怪我や病気になった人を直ちに国に送り返さなかったりと国民をなんだと思っていたのだろう。アンパンマンにとって戦争は切っても切り離せない事柄だからここまでじっくり見せたのだろう。来週から戦後が始まる。千尋くんは‥やっぱり帰らないのだろうか。
このところ戦争の話で気が滅入る。
でも、現実にあったことだし、昔は夏になるとドラマをやったり、祖父母に話を聞く宿題があったりした。
それなりの年齢で自分事として戦争を体験した世代の多くが鬼籍に入り、耳にする機会も減ったから貴重な存在だと思って覚悟して見ている。
自分のことは語りたくない次郎さん。
次郎さんの言っていたことが正しかったと言われた時、少し顔が歪んだように見えた。
ほんの少しの間でも思い出すのがつらい体験をしてきたのだろう。
玉音放送の時に少し口角が上がったように見えた八木上等兵は何を思っていたのだろう。
終わったよ、よかったねとはこのドラマはならないだろう。
のぶの放心した顔が頭から離れない。
空襲はもちろんだけど、私の祖母は戦闘機の機銃掃射に狙われ、畑に隠れて助かったと話していた。本土決戦になんてなっていたら、各地で沖縄のような悲劇がやまほど起こっていただろうね。終戦まで朝田家が戦死者を出さずにすんだのは、女性ばっかりだったから。もし本土決戦になっていたら彼女たちもどうなっていたかわからない。
次郎は肺浸潤か。さまざまな肺の病気に付随して起こるし、蘭子は肺病(結核)ではないと言ったけど、当時だと結核の初期症状の可能性もある。残念だけどそろそろ退場の時期かな。次郎のような人こそ、元気だったら自由に活躍できる時代が来たのにね。
八木の葛藤はまさに戦争の本質をついている思う。
こんな時代だから、生き抜くために卑怯者となることも、岩男のように命令を忠実かつ正直に実行することも、簡単に「悪」だと断定することはできない。
そもそも他者を傷つけ、他者の物を奪うのが戦争だから、どんな綺麗で高潔な理想があろうと、そこに「正義」なんてものはない。そんなのはただの自己正当化だ。本来「悪」を成してもやり遂げるのが戦争なのだから。
嵩もどこかで、誰かに向けて銃を撃ったはず。岩男は嵩であったかもしれないし、八木やケンちゃんだったかもしれない。
それを忘れてはいけない。
飢えは人を変えるか。丸一日ですら食べ物がなかった経験がない自分には想像すらできない心理状態だ。武器を持っていたら人をも襲ってしまうのかもしれない。そして戦争も人を変える。幼く人懐っこいリンの心の中にあれほど渦巻く憎悪があったなど誰が予想していただろう。抱き合った後から目つきが変わり幼い手に銃が握られる。いつか殺してやると思っていたのだろうか。敵はいつどこにいるか分からないのが戦争なんだと思い知る。崇が変わらないのが救いだ。
リン少年が使っていたのはモーゼルC96ないし中国製のコピー。となると岩男の持ち物ではないだろう。要するにリン少年は確信犯として銃を用意していた。まだ背景はわからないが、日本兵への復讐なのかもしれない。
大義名分や思想うんぬんは国家レベルでは必要だろうけど、個々の市民は目の前で起こる事実がすべて。どんな立派な思想があろうと大切なものが破壊され、大切な人を失えばただの敵だ。そこにいまだに戦争や悪意が連鎖し続ける理由がある。過去の悲劇が次の悲劇を生む。
また兵站を軽んじた陸軍の飢餓はひどかった。藤原彰によれば飢餓の結果による病死も含めた広義での餓死者は140万人で、全体の61パーセント。私の祖父も終戦で中国大陸から戻ってきた姿は、祖母いわく「餓鬼のようだった」そう。
でも後方で無謀な作戦を練っているだけの連中は、少なくとも飢えなど無縁だった。今も米価なんて気にしない議員さんたちがいるけど、いつの時代もお偉いさんたちは口先だけで無責任だ。せめて自分たちが始めた戦争の責任をとって、死ぬときには全財産を国や自治体や慈善団体に寄付するくらいして欲しかったね。
双子の島には戦争なんかやめて仲良くしたいという嵩の願いを感じる。
中隊長はあまり気に入らなかったようだけれど、八木の口添えで紙芝居は上演される。
八木はどうして紙芝居を評価したのだろう。
八木も嵩と同じようなことを考えていたりするのだろうか。
現地の言葉もわかるようだし、どういう背景があるのか気になる。
翻訳が現地の人が楽しいように改変されてたけれど、それすら受け入れる嵩。
よくよく戦地に向かない人だなと思う。
八木と通訳のおかげでなんとか紙芝居はうまくいったけど、やはり違うの歴史の違う国民だから物語の感じ方だって違うからね。皮肉だけど、勧善懲悪の話なんて、むしろアメリカ的だ。
何にせよ戦局は悪化の一途。戦争は兵站で勝つと言うのに、石油や鉄どころか、食料さえ危ういのに勝てると思う方がどうかしている。
けんちゃんをはじめ、嵩以外もどうなるか心配だ。
嵩が健ちゃんと一緒にいるのは少しホッとするのだけれど、状況が厳しいのは仕方ないか。
宣撫班という言葉は初めて知ったけれど、地元の人たちの協力を得るための工作は聞いたことがある。
紙芝居に反発して暴動が起きていたけれど、嵩の考える紙芝居は上手くいくのだろうか。
そもそも厳重な審査があるらしいし、そこの方が難しいのかも。
ただ、戦争前の当地を書いたお父さんの手帳がここで役に立つとは。
嵩にお守りだと持たせた千尋のセンスが素晴らしい。
このところのぶちゃんの話が脇に置かれがちなのは時代的に仕方ないのだけれど、そろそろ内地の様子も覚悟しないとだ。
宣撫班でどんな紙芝居を仕上げるのかわからないけど、これも八木の配慮が垣間見えました。同じ井伏鱒二を愛する文学青年として、よほど感じるところがあるんですね。
いわゆる大東亜共栄圏は、満州での五族協和と同じく、スローガン先行で中身が伴わなかった。非白人による共栄共存という思想は悪くない。今ならASEANにつながるものがあるしね。でも実際は白人国家の代わりに日本が植民地にするというもので、それはその地の文化や歴史を無視した白人の植民地支配のやり方と大きく違わない。特に中国にとって日本は歴史的に朝貢してくる下位の国だからね。メンツを重んじる国だし、受け入れられるはずがない。
国家の三要素は「領土」「国民」「主権」だけど、いくら「領土」を奪い、「国民」を従え、「主権」に干渉できても、歴史や文化を無視することはできないという実例なんだと思う。
今週はほぼのぶちゃんの出番がなかった珍しい1週間でした。崇側だけを見ることでより故郷から離れていることを実感できたし厳しい現実も見ることができたので良かったと思います。千尋くんの言っていた同調圧力もこの時代には確かにあったし、そのために亡くなった命もたくさんあったでしょう。この戦争がなかったらを繰り返す千尋くんが哀れでした。人一倍気を使う千尋くんが人妻であるのぶを捕まえにいくと言うまでになる。いろいろ振り切れなきゃ戦場なんで行けないのでしょうね。
八木の言葉は重いね。「卑怯者」というのは彼らしい表現だけど、戦争経験者が口をそろえたように言うのは、「勇敢な者」とか「優秀な兵」から先に死ぬという話だ。武勇に優れた「個」が戦局を変えるなんていうのは源平合戦の頃までで、戦国時代だって歴戦の勇将の槍より、農民あがりの鉄砲隊の方が脅威だった。ましてや太平洋戦争では、一隻の大和よりも百の航空機の方が勝る。その他大勢の中にうまくまぎれていれば、ひ弱な鰯だって生き残れる。
ここからはのぶたち内地の者を含め、安心安全なところなんて無くなる。大切なものを守ろうとして戦争したのだとしても、結果としてその大切なものをどんどん傷つけていくのだから、つくづく戦争っていうのは愚かしいね。
今日の千尋くんと崇のシーンはあんぱんの山場とも言うべき名シーンだったと思う。アンパンマンの歌の歌詞がそっくりそのまま出てきたのには驚いた。まだ何者にもなっていない前途ある若者が散っていった戦争。卒業さえも繰上げなんて一体何を考えているのか。千尋は自分の任務を勉強すればするほど生きて帰れるなんてことはないだろうと悟っていたのだろう。行きます!と言った千尋はもう戻らないのかな。愛する人のために生きたい!なんて涙なくして見られなかった。
学友たちの雰囲気を見ていて、自分だけが行かないとは言えないというのはわかる気がする。
こんな風に命にかかわることでも、周りからの期待は大いにあっただろうし、どうにも逃げられないなら自分で選択したと思いたいというのはあると思うから。
嵩の前での心の底からの叫びは、当時の若者の叫びであっただろう。
愛する国のために死ぬのではなくて、愛する人のために生きたい。
生きて戻って自分の人生を歩いて欲しいと心から願う。
千尋は駆逐艦か。船底でのソナー作業となったら、もし雷撃(魚雷攻撃)されたら脱出できないし、まず助からないね。嵩の表情が変わったのは、その危険さを理解していたからだろう。
潜水艦は次郎が乗るような輸送船を狙って単独行動をしていることが多く、駆逐艦はその潜水艦を排除する用途でも使われた。でもだからこそ逆に雷撃されたケースも多い。駆逐艦は機動力はあるけど、装甲は弱い。隔壁も日本の軍艦の弱点と言われていた。私の親族にも海軍の尉官で駆逐艦をはじめ乗船が3度も沈んだ人がいるけど、多くの人は1度目か2度目で戦死したから、自分は本当に運が良いと言っていた。
千尋の思いは十分伝わった。でもだからこそ切ない。助かって欲しいけど、今のところ戦死する可能性は次郎の次に高い状況だろう。
不寝番なのに寝てしまい試験を受けられないかと思ったら温情で受けられ、甲種ではなく乙種での合格。
ドラマっぽくあるが、実際のやなせさんもそうだったと聞いて驚いた。
軍隊は厳しかったと聞いているけれど、そういう温情を入れる余地が残っている時代だったのか。
それとも、それほどまでに幹部候補が足りなかったのか。
これで部隊の最下層から抜け出して少しは立場が良くなった。
それでも変わらないと八木上等兵は言う。
変わって欲しかったのか、変わらないことを確かめたかったのか。
千尋が史実通り海軍士官となって登場。
ということは、、、先を考えると悲しくなる。
赤紙一枚で徴兵されるとか町の人総出でお見送りとかそういうシーンはいろんなドラマでたくさん見てきたけれど、その後その人たちがどこでどうやって訓練したり戦場に行ったのかまでは知らなかったからとても興味深い。意に沿わなければ殴って言うことを聞かせることが一般的だった時代に崇は新しい上官になるだろう。それが八木の思惑だったのだろうか?それにしても今まで散々殴ってきた人が酒瓶持って許してくれと言うなんて理不尽だよね。一緒にお酒は飲みたくないな。
自分勝手で子供をほったらかしの母親が、突然、息子に愛情を爆発させたり、昨日まで残酷だった先輩兵が急に善人になったり、戸惑う。
そうなる大事な伏線見逃したのかな。
軍隊に限らず、組織での言動と個人としての言動が違うなんていうのは、当たり前のこと。ましてや乙種とはいえ嵩は伍長になったわけで、ここでやりすぎると、もしも嵩が更に出世したら、かつての恨みで不利に扱われるかもしれない。だからこういうのは自己保身もあるんだよね。
次郎からの手紙にのぶは何を思うんだろう。戦争前の昭和16年には各分野のエキスパートがシミュレーションして、日米開戦なら敗戦必至という結果が出ていたし、軍部もそれを知っていた。それを知らなくても優秀な人たちは結果が予測できていた。
優秀な千尋だから、それをわかっていたんじゃないのかと思ったんだけど、招集ではなく志願するとはね。何か考えがあったのだろうか。
軍の中は理不尽もたくさんあるけれど、ある部分公平だったりするんだよね。
嵩のように恵まれた環境からだと理不尽さが勝つのだろうけれど、食べることにも困るような育ちだと毎日食べられるだけでも天国だし、ある意味虐げられてきたから理不尽なアレコレも気にならないレベルかも知れない。
八木上等兵が嵩を班長の担当にしたり、試験を受ける方向へ持っていったりというのは何を思ってのことだろう。
すでに太平洋戦争が始まっているのだから、なるべく上にいる方が生存率は上がるのだろうとは思うのだけれど、そういうことを考えてのことだろうか。
こういうのを見ると、今も今なりに生きづらい時代ではあるけれど、本当はずいぶんと良い時代なんだよなと改めて思う。