※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 4.1 /5.0(81.2%) | 286位 /1163件中 |
キャスト 4.4 /5.0(87.8%) | 257位 /1163件中 |
演出 4.1 /5.0(82%) | 232位 /1162件中 |
音楽 4.0 /5.0(80.6%) | 193位 /1163件中 |
感動 4.1 /5.0(82%) | 92位 /1158件中 |
笑い 3.5 /5.0(70.4%) | 242位 /1158件中 |
スリル・興奮 4.0 /5.0(79.4%) | 193位 /1155件中 |
脚本・ストーリー 4.1 /5.0(81.2%) | 286位 /1163件中 |
キャスト 4.4 /5.0(87.8%) | 257位 /1163件中 |
演出 4.1 /5.0(82%) | 232位 /1162件中 |
音楽 4.0 /5.0(80.6%) | 193位 /1163件中 |
感動 4.1 /5.0(82%) | 92位 /1158件中 |
笑い 3.5 /5.0(70.4%) | 242位 /1158件中 |
スリル・興奮 4.0 /5.0(79.4%) | 193位 /1155件中 |
日曜日 | べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜 |
---|---|
月~金 | あんぱん |
のぶの初婚の相手が崇じゃなくて良かった。もし次郎の出発の時のようなやり取りがあったら崇となら喧嘩別れになってしまっただろう。その先生きて帰らないかもしれない。崇は今で言うかまってちゃんだと思う。少し甘ったれ。それは子供の頃に満たされなかったものがあるからなのかなと思う。母も母で言いっぱなしのやりっぱなしだからいつも子供の期待に応えられないし自分の気持ちも伝わらない。あなたには無理、は戦争なんて似合わない優しい子だからって言いたかったんだよね。
嵩にも赤紙来ちゃったか。
もう学生じゃないし、理系じゃないし、優先順位高めだよね。
登美子さん、きっと嵩は兵隊に向いてないから、足がすくんで前に進めないから、隠れたり逃げたりしてでも生きて帰って来なさいと言いたかったのではないだろうか。
でもね、今までが今までだから、もう少し言いようってものがあったと思うのだけれど。
傷つける天才なんて言わせてしまって。
先生一緒で良かった。
あのキャラだし、一目ぼれして即失恋して、沈みそうな心が少し紛れたかな。
嵩はちょっと誤解しているね。というか好きだったのぶの悪い影響が残っているのかもしれない。
母親が言いたかったのは、戦争に向いていないんだから、無理はしないで生きて戻りなさいということだったと思う。まあ誤解されても仕方がない母親だから、仕方がないけど。
のぶも少し考えるようになった。その意味で次郎との出会いは彼女を成長させたのだと言える。そんな相手だからこそ「生きて帰ってきて」と甘えてもよかったのにね。言いにくい本音を語っただけに次郎がホントに可哀想だ。
次郎さんにだけとのぶは戦争が終わったらしたいことを言ってくれた。だからのぶにだけは自分の本心を知って欲しかったのに、無惨にも軍国少女に戻ってしまったのぶには届かない。でもこれがのぶの本心なのだと分かってしまって次郎は辛かったろうね。もしこれが最後なら写真も撮ってもらえず寂しそうに行く後ろ姿をのぶはこれから何度も思い出すことだろう。芯まで染みついた軍国主義はこの頃の教師にはなくてはならないものだったのではないだろうか。のぶだけを責める気にはどうしてもなれない。
船が国に徴用され今までのように戻って来れないかもと言われた後での写真。
なんだか遺影を撮影するみたいに見えた。
無事に戻ってきたら撮ると言って、いつも通りに勇ましく送り出したのぶだけれど少し目が潤んで見えた。
お国のためにが当たり前で、疑問を持つことすら許されなかった時代。
周りの目も耳も気にしながら生きなければならなかった息詰まる空気感。
少しの違和感はあっても口に出したり行動に移したりできる人は、確信に近いものを持っていた人たちだけだろう。
次郎は広い世界を見ていたから、日本がこれからどれだけ困難な道を行くか感じていただろう。
そして、商船と軍艦の違いも身をもって知っていたに違いない。
商船を改造して軍用船にしなければならないということの意味もわかっていたはずだ。
勝つんだと、無事に戻ってくるんだと信じているのぶを不安にすることは本望ではないから何も言わず、ただハグだけして微笑んで旅立った。
ただ、今後のぶが次郎の言っていたことが正しかったということを知る日がやってくる。
その時、のぶはどう思うのだろうか。
当時、建前としては民間船は攻撃されない。実際には明らかな漁船が狙われたりもしたけどね。でも兵装した民間船は軍船として積極的に攻撃された。兵装といっても機銃をつけたくらいで、船体は商船のままだから、軍艦と違い、脆くて、一撃であっさり沈む。当然、潜水艦による雷撃のちょうどいいターゲットになった。救助する僚艦なんてないし、死亡率は圧倒的に高かった。
船乗りである次郎だからそれをよく理解している。しかも世界を知っているから日本の敗戦も予測している。
でもそんなことを知ろうともしないで精神論を振りかざすのぶには、次郎の思いが伝わらない。偏った思想教育は嫌だね。これで次郎が戦死なんてことになったら、大好きな人とこんな別れしかできなかったトラウマは想像以上にきつい。誰かが死なないと気付けないことなんて、間違っているに決まっているのにね。
そういう時代なのかもしれないけど、振り返れば人の歴史から戦争が消えた時代なんてないわけで、時代のせいにしてはいけないと思うんだけど。
ケンちゃんにまで赤紙が来てしまった。
対米にも開戦し、泥沼になっていく。
赤紙が来たことで、少しの無理も通ってカレーの材料もらえたのかな。
2人でのカレーでの晩餐。二日目のカレーは嵩が独占って言われても嬉しくないよね。
人員も足りなくなり、蘭子も配達していたし、食料も配給になった。
他の船員の話としては少し出ていたけれど次郎自身も徴用されたのだろう。
民間の船員たちの苦難を思うと今後がつらいな。
一生懸命、戦後に夢を抱こうとしている姿がフラグにならなければ良いのだけれど。
作家の伊藤整は開戦日のことについて、興奮してバスに乗り合わせた軍人に「いよいよ始まりましたね」と話しかけたくてむずむずした、と書いている。一方、東京帝大の総長にもなった南原繁は丸山眞男に「これで枢軸(日独伊)が勝つようだったら世界の文化はおしまいです」と言った。
この戦争を結果論や理念ではなく、何が正しくて、何が間違っていたのか、いまだに正面から検証できていないのは、当時の国民すべてが被害者であり、同時に加害者であったからなんだよね。
何にしても辛島は無事であって欲しい。そして次郎が言い出せないことは、彼にも招集があったのかな。まもなく嵩にも、そしていずれは学徒動員で千尋にもやってくる運命だ。残った人たちにも空襲がやってくるに違いない。できるだけ多くの人に生き残って欲しいけどね。
のぶは戦争をなんにも分かってないってことだと思う。お国のために戦うことがどんなことなのか、戦場を駆け回り敵の他に怪我と病気と空腹と戦わなきゃいけない。なにより人を殺すということを理解していない。だけどまだ空襲もないし、どこか知らない土地で行われている戦争を理解するなんて無理なことだろう。愛国の鑑に曇りが出てきただろうか。ヤムさんの置き土産は乾パンの作り方だけだったけど朝田パンは継続できるのか?それも気になってしまった。
そうか。屋村は第一次世界大戦で義勇兵としてヨーロッパ戦線で戦ったのか。
当時、カナダに限らず日本人は差別の対象で、地位向上のために義勇兵として戦場に出た。カナダ義勇兵には200人くらいの日本人がいたらしい。第一次世界大戦は近代兵器の出現で、それまでの100年で起こったすべての戦争を合わせた戦死者よりも、はるかに多い犠牲者を出した悲惨な戦争だからね。生きて戻ってもトラウマは大きかっただろう。
多くの人は知らないけど、太平洋戦争後でも米国に占領されていた沖縄から、朝鮮戦争やベトナム戦争に行った日本人もいる。その多くは差別や政治的な問題に翻弄されてのこと。日本人は日清戦争から80年以上も戦争に関わっていたんだよね。
のぶの想像力不足もあるけど、現実は常に想像を超えるってことかな。この後、のぷも嫌でもそれを理解するだろう。
あの時代、嫌だということは許されなかった。そりゃそうだよね、紙一枚で戦地に行く兵隊さんがいるんだから個人の嫌なんて言ってはいけないって風潮になる。今回ヤムさんが乾パン作りを断ったせいで朝田家全員が四面楚歌に陥ることになる。怖い時代だ。釜爺とヤムさんの男の会話がとても気になったけれどいかしちゃれという言葉にぎゅっと詰まった思いがあった。のぶは本当の意味での戦争を知らない。その自覚さえないところが怖い。
余計なことしたように見える婦人会のおばさんだけど、彼女は彼女で大切な人が出征し、その人が戦地で飢えることのないように乾パンを作るというのは、まさしく正しい行いなのだろう。強引さは責められても、その心を責めることはできない。
心ということであれば、それを押し殺した屋村の選択肢としては、当然こうなる。自分の強い思いを曲げるだから、その代償が発生しないはずはない。今ののぶにはわからないだろうけどね。
ただ言えるのは、のぶが屋村にかけるべき言葉は「ありがとう」ではなく「ごめんなさい」だったはずだ。彼が嫌がっていたのを知っていたはずで、喜んで乾パンを作りをしたのではないことくらい、理解できたのだから。なのにそれを当然と思っているところは傲慢と言われても仕方がない。もし屋村を思うのなら、自分たちのために心を曲げさせたことを謝罪すべきなんだよ。のぶの「ありがとう」は家族を助けてくれた感謝もあるだろうけど、報国としての思いが透けて見える。
蘭子や婦人会のおばさんのように、戦地に大切な人を送っていないのぶには、まだ戦争は理念とか概念とか、遠いところの話なのだろうね。人の心はそんなに単純なものじゃない。
無知は罪だというけど、のぶを見ていると確かにそうだとよくわかる。のぶはまだ他人の心の複雑がわかっていない。心のうちはわからなくても、どんなに正しくても、あるいは間違っていても、皆が同じ感情ではないことを理解しないとね。
ヤムさんがどうして乾パンを作りたくないか、虎爺は直接聞いたんだね。
そして、納得した。
でも、婦人会は羽多子さんたちの言ってることなどなかったかのように強硬手段に出た。
ヤムさんは、どんな気持ちで乾パン焼いたんだろう。
過去に見た地獄を思い出しながら、心の中に封じ込めながら…かな。
羽多子さんに作り方を覚えるように丁寧に説明して、そして出て行った。
ヤムさんが何を語ったのか、虎爺から語られることはあるのかな。
きっと、人の命が弾薬より安かった、軽んじられていた時代のことが語られるんだろうな。
乾パンで姉妹がぶつかるのね。蘭子も豪ちゃんが兵隊に行っていたら力をあげたくて乾パン作りに励んだかもしれないよね。好きで兵隊に行っているわけじゃないから応援っていう意味でいいと思うけどね。乾パンあげなかったら戦争が終わるわけじゃないしね。ヤムさんができないっていうなら羽多子さんが作ってみるのはどうだろう。さすがにずっとヤムさん任せってことはないよね?早くしないと家族の分裂どころか朝田家は非国民!って言われちゃうかもよ?
軍からの注文がとんでもない栄誉で力を持った時代だ。
羽多子さんも当然断るということがどういうことか、婦人会に入っていればこそわかっていただろう。
周りに流されるがままに生きてきたという人には見えないからこそ断る決断をしたのだと思う。
でも、軍の意向とは違うことをすることは非国民だと言われた時代だ。
朝田パンがどうなるのか容易に想像がつく。
最後のヤムさんの表情が見ていて少し辛い。
たとえばある軍人個人が、朝田パンを買って食べても問題はない。でも軍そのものに納入するというのは駄目というのは理屈に合わない。だからこそ屋村とか蘭子にとって、気持ちとか心の問題なんだよね。
要するに最大の問題は、個人の気持ちがどれだけ許されるのかっていうところなわけで、すなわちそれが全体主義の影響を表している。いい脚本だね。
解決策はパン作りすべてをやめるか、屋村が姿を消すか、といったところでしょうか。
それにしてものぶにとって豪の死は、まだ家族の死ではなかったということかな。
のぶちゃんの花嫁衣装が綺麗すぎて他は印象に残らず笑。こんなに綺麗ならくらばあが言っていたようにもっと派手にしてあげたかったよね。次郎さんとの新婚生活も波うららかにを見ていたのでこちらのカップルの落ち着きように驚いた。でもお似合いだよねー。もっと2人の新婚生活を見てみたかったなー。崇の絶望を笑ったヤムさん、ヤムさんの見た地獄の深さを思うと切なくなる。おしゃべりなヤムさんが決して話さない過去、きっと壮絶だったんだろうな。
傷心の上に傷心を重ねた嵩だけど、そのうえ更にあの母親と再会するなんて、もはや災難のレベルだね。まあ災い転じて福ということもなくはないし、本当の地獄は屋村のぼやきではないけど、ここからの戦争の中で経験するんだろうけど。
次郎と結婚したのぶだけど、なんだか新婚というより数年は連れ添った感じ。まあそれだけ仲が良いともとれるけど、もうちょっとだけはにかみとかがあっても良かったかな。蘭子の色気に負けているしねえ。
次郎だけど、商船が補給とか兵員輸送のため、軍に徴用されるようになると、軍艦扱いとして攻撃を受けるようになる。次郎の話だとまだ商船のようだから、大丈夫そうな気はするけど、戦時中に攻撃されて、日本郵船の船員は相当数亡くなっているからね。心配なところではある。
早くに旦那を亡くした未亡人二人の酒盛りは、なかなかに切なく、二人の他の者には語れない思いが伝わってきました。人生の中でどうしようもなく苦しい一日、こういう日があってもいいよね。
嵩ですが、こういう時は自分に都合のいい解釈でいいと思う。現実問題として死んだ人は何も語らないし、答えは永遠にわからない。だからこそ自分に都合のよい解釈をして、その代わり、その解釈に恥じない生き方をすればいいのだと思います。
月曜からこれは辛い。長い闘病を支えるのも大変だけどあんまり呆気ないのも辛いよね。それにしても結太郎にしても崇と千尋のお父さんにしても寛さんにしてもお父さん死にすぎじゃないですか?史実なら仕方ないかもだけど、あまりに早い退場に心がついていかない。せめてかまじいだけは長く生きてほしいものです。崇はこれからのぶちゃんの婚約を知るのですね。そう思うと今から辛い。死ななきゃいいけどなんてヤムさんが縁起でもないことを言っていたけど、メンタル持つかな‥。
寛は嵩の本当の父親ではないけど、最後まで保護者として立派でした。どんな時代であれ、こういう父親こそ、あるべき姿なのだろうと思います。
それにしても嵩にとっては最悪の日々でしょう。保護者である寛が亡くなり、次はのぶの結婚を知らされることになる。もしかしたら早々に招集もあり得る。でも最悪だからこそ、わかることや得られることもある。
がんばれとは言えないけど、踏ん張れとは言ってあげたいね。
崇が地元にいても次郎には完敗だったと思います。軍国少女と持ち上げられて自分では下りられないところまで来てしまっている今、その重荷を分かってくれて下す準備をしましょうと言ってくれた次郎。かたやそんな先生は嫌だと拒否した崇。格が違いすぎる。決めては父の言っていたことと同じことを言ってくれたことだったんだろうけど、これじゃ勝てないと崇に同情すら覚えるわ。むしろ高知にいなくて良かった。寛先生の体調不良が気になるところ。退場はまだしないでほしい。
気が付かないうちに体制側にいたりすることってあったんだろうな。
のぶは元々天真爛漫で、自分の気持ちに正直な人だった。
それが女子師範にいるうちに、ただ豪たち兵隊さんのことを思って行動しただけなのにいつの間にか忠実な兵隊を育てることをしている。
それが豪を失ったことで、蘭子に反発されたことで元の気持ちを思い出した。
当時、世界の海を知る人たちは戦争について違った思いを抱いていたと聞いたことがある。
次郎ものぶを否定したりはしないけれど、いつかは終わる戦争の後のための準備をしろという。
これはずいぶんと世の中とは離れた考えであっただろう。
危ういようにも見えるけれど、まだ口に出して咎めらるほどではない時期だったのだろう。
寄り添って背中をそっと押してくれる父のような人に出会って、のぶは結婚を受け入れることにした。
こういうしっかりとした考えをもつ人がのぶには合うような気がする。
タイミングの問題もあるけど、この時点での次郎と嵩では器の差というか、人間力に差がありすぎるね。どうひいき目に見ても嵩に勝ち目はない。
のぶの軍国的な言動の裏にある葛藤について、嵩は何の言葉も持たなかった。どうあれ純粋にのぶが好きだからという面もあるんだろうけど、それは嵩の側だけの見方だ。でも次郎はちゃんとのぶに逃げ道を作ってあげた。
商船に乗っていて世界を知っているから、おそらく次郎は日本の行く道の危うさに気付いている。この時代の船乗りの多くがそうだったしね。
だから迷わず軍国に突っ走るのは勧めないし、かといって訳知り顔で諫めるわけでもない。ただどうあれ彼女がこれからも走れる道を示した。なんて器が大きいんだろう。まだ自分で手がいっぱいの嵩では勝てないね。
でも結局は戦争がいろいろ変えてしまうわけだけど。
やはり蘭子の方が大人だね。先に何らかのアクションを起こすべきは姉であるのぶの方だろうに、結局は蘭子の方が気を遣った。のぶは嬉しそうに微笑んでいる場合じゃないだろうに。
でも蘭子の言葉は優しさから出たものだろうけど、のぶの最初の結婚が事実に近い形でシナリオになっていれば、結果的には小さな棘だったとも言えます。
事実通りなら、新婚早々に旦那が招集され、ボロボロになって帰ってきて病死。そうなったとき、はじめて蘭子の気持ちが本当の意味でわかるのかもしれません。
愛国と軍国は別物。のぶがそれをわかるようになるのは、まだ先のことのようです。
のぶの言った豪ちゃんが立派に御奉公したのはほんとのことだよね。逃げずに戦地で戦ってくれたんだから立派なんだよ。もちろんどんなことをしても帰ってきてほしかったけど、よく頑張ったねお疲れ様と労うのは間違ってない。ただ立派っていう言葉にするとなんか他人事になっちゃうのか意味が違っちゃうのかな。お国のために死ぬのが立派っていうのはもっと違うよね。のぶの中にも悔しいとか悲しいとかの思いはきっとあると信じたい。
戦争の良し悪しは置いといて、徴兵は国の政策だから、国民はそれに従う。でもそれはイコール「お国のため」だとはならない。もちろんそういう人もいただろうし、嫌々だった人もいた。天皇のためという人もいたろうし、愛する誰かを守るためという人もいた。それをすべて「お国のため」と言うのは暴論なんだよね。豪は蘭子のもとに戻れるよう戦った。多少は国のためもあったかもしれないけど、それは蘭子がいる場所だから。
ファシズムっていうのは、そういう行為のことなんだよね。本当の愛国じゃない。個人の思いを為政者の都合のいい言葉に変える。だから皆が同じようなスローガンを叫びだしたら気を付けた方がいい。
それにしてものぶはまるで政治家の視点だ。一方、蘭子は市井に生きる個人の視点で語って泣いている。いつの時代も立場の違いは生まれるのは仕方がない。でものぶは師範学校や黒井先生の雰囲気に流され、周囲に褒められることで軍国少女となっただけ。それで大切な誰かが死ぬかもという覚悟はなかった。だから豪の死で泣くべきではない立場なのに、実際その死を聞いても、お葬式でも泣かなかったのに、最後は母の言葉で蘭子と共に嗚咽した。思想なき主張だという見事な演出だ。
この後、確実にたかしたちも招集される。そんな中でのぶがどう変わっていくのかに注目だね。
蘭子を演じる河合さんが素晴らしかったので、主演女優として今田さんの演技も注目されます。
のぶのお見合いがお互いに結婚願望の無い者同士で、お父さんの話で和やかに終わった。
意外と相性良いんじゃないのと安心していたところに…とうとう来ちゃったか。
まだ日中戦争だし、一旦は戻ってくるんじゃないかと淡い期待を抱いていたのに。
釜じいの絞り出すような声で、心がぎゅーっと締め付けられるような気がした。
蘭子ちゃん、辛いな。
遅咲きのぶの初々しいお見合いに顔が綻ぶ展開を楽しんでいたのに、まさか同じ15分の中に天国と地獄があるとは思いませんでした。あと何日したら帰ってくると指折り数えて待っていた蘭子、じっと豪の帰りを待っていたかまじい。戦争はいい奴から死んでいくというヤムさんの言葉が思い出される。のぶが愛国心を持ったのは豪が入隊したからだろう。のぶが想うことで豪の後押しをしている気分だったのだろう。その豪がいなくなった、のぶの愛国心はどうなっていくのかとても気になる。
確かに終わらない戦争はない。でもどちらが勝つか、どれくらい戦死者が出て、どれくらいの被害があるかはわからない。なのに日本は根拠もなく勝つと思っていた。今の時代を「平和ボケ」していると言う人がいるけど、それならこの時代は「戦勝ボケ」していた。
豪の戦死が蘭子やのぶや他の人たちにどんな影響を与えるのかわからないけど、屋村とかを除けば、戦争がただの概念に過ぎなかったのが、リアルに自分たちのものであるという実感はあるはず。のぶはこれでも大好きな子どもたちに「お国のため」と言い続けるのだろうか。
崇にはそんな高価なバッグを買うくらいならお国のために献金をしなさいなんて言いながら、自分は嫁に行くと言うお国のための奉仕も放棄して先生でいたいというのは矛盾してないか?そういうところがのぶの悪いところだと思う。自分にはやりたいことがあって結婚を躊躇しているのに、人のやりたいことはお国のためにやめさせるってちょっと腑に落ちないなー。そんな人には誰もついてこないだろう。崇とは気持ちがすれ違ったまま。でも今は交われないと思う、頑張れ崇!
20歳の壁か。実際のところ女学校の途中で縁談決まる人も多かったようだし、18歳には結婚が身近だったんじゃないだろうか。
のぶは結婚が嫌で上の学校へ行ったわけではないけれど、うさ子はそういう発言もしていたし。
卒業したら当然縁談の嵐、もしくはもう縁談がなくなっていく頃合いになっていたのでは。
ただ、国の発表があったように産めよ育てよと国策のように考えていたのだから、愛国の鑑とまで言われたのぶだから避けて通るわけにはいかないだろう。
きっと最後に出てきたご婦人がとんでもない条件の縁談を持ってくるのだろうけれど、さすがののぶも腹をくくるしかないかな。
完全に豪は戦死するフラグが立っているよね。それでのぶは「お国のために立派に」とか言って、蘭子と気まずくなる光景が繰り広げられそうだ。
ちょっと厳しいことを言えば、本当ならのぶはあれだけたかしに愛国を熱弁したわけで、ならば信念に基づいてさっさと立派な軍人さんと結婚し、子を生むべきでしょ。自分だけ例外なんてのは成り立たない。そういう教育を子どもたちにしている責任もあるわけだから、子どもたちを引き合いに逃げるのはおかしい。
人は自分事にならないとわからないことも多いとはいえ、思想はいずれ己の生活にも影響する。
いずれにせよのぶはこれから戦死する人や子どもたちへ施した教育など、多くのことと向き合うことになるのだろう。
完全に豪は戦死するフラグが立っているよね。それでのぶは「お国のために立派に」とか言って、蘭子と気まずくなる光景が繰り広げられそうだ。
ちょっと厳しいことを言えば、本当ならのぶはあれだけたかしに愛国を熱弁したわけで、ならば信念に基づいてさっさと立派な軍人さんと結婚し、子を生むべきでしょ。自分だけ例外なんてのは成り立たない。そういう教育を子どもたちにしている責任もあるわけだから、子どもたちを引き合いに逃げるのはおかしい。
人は自分事にならないとわからないことも多いとはいえ、思想はいずれ己の生活にも影響する。
いずれにせよのぶはこれから戦死する人や子どもたちへ施した教育など、多くのことと向き合うことになるのだろう。
質素倹約こそが戦地で戦っている兵隊さんたちに報いる方法だと思っているのぶには真っ赤なハンドバックは受け入れがたかったでしょうね。これだけ愛国精神を持った教師だとこの先が思いやられる。自分が煽動してしまったことで後で病まないといいけど。あれだけ見合い話がきていると言っていたうさ子が結婚もせず黒井先生の後をついていくことになったのは驚いた。自分を律し生徒を育てることでお国の役に立とうとしている黒井先生もまたこの先どうなっていくのかとても気になる。
黒井先生は子ども出来なくて離縁された過去があったのか。
あの時代は、子どもが出来なくても、女の子ばかりでも、障害のある子が生まれても離縁される時代だった。
それが普通だったから、祖母も母の顔を知らないけれどなんとも思ってないようだったな。
黒井先生は離縁された悔しさというか、人並みでないとされたことを女子教育を厳しくやることで自分を保っていたんだな。
だから、のぶが愛国の鏡と呼ばれたことも内では嬉しかっただろうし誇りに思っただろう。
嵩からの手紙を見て、のぶの話を聞いて弱いと言った。
でも今回はあまりトゲを感じなかったな。
受験の日に滑り込んだ校門で「朝田さん」とさん付けでエールを送る。
もう一人前として認めてくれたんだなと嬉しくなった。
脚本としては黒井先生の背景も少し描いておこうという意図なんだろうけど、結果としてのぶの想像力不足と考えの足りなさが感じられてしまいます。もう少し違うやり方はなかったのかな。
自分にも父親が早逝した苦しみがあるように、誰にだって話したくない、あるいは話しづらいことはある。しかも黒井のように生真面目な性格ならば、学生にあのシチュエーションで尋ねられたら答えないわけにもいかない。あんなことを口にさせちゃダメでしょ。あの時代に独身で女子師範の教師になっている人なんて、何かあるケースが多いに決まっているのだから。
出身校の教員になったのぶだけど、愛国というより軍国教育を子どもたちに刷り込むのでしょうか。
のぶの愛国心は大したものだしあの時代に迎合していたと思う。だけど崇からのプレゼントを受け取らなかったのは崇の心を受け取らなかったってことだからそれはのぶにも反省するところがあると思う。崇の方が男なんだし徴兵される恐れがあることも視野には入っているだろうからのぶに言われなくても良かったよね。蘭子の初恋はまさかののらくろオチとは!健ちゃんが天然すぎてこの時代には癒しでしかないわ。いつか千尋も崇も健ちゃんも戦場に行くのだろうか‥。
よく想像力が足りないって言うけど、もしもたかしが「のぶのいう通りだから、学校をやめて兵隊になる」とか決断して、そのまま戦死でもしたら、のぶは自分のことを許せるのだろうか。
結果としてそんなことはなかったのはわかっているけど、可能性のひとつとしてあったと思う。よく「やって後悔しろ」と言う人がいるけど、それで取り返しがつかないこともある。軽率と行動力は裏腹だ。
メイコのあれが告白と言えるかどうかは別として、彼女は精一杯気持ちを伝えようとした。蘭子は豪と心を通じ合わせた。それに比べると一番大人なはずののぶの行動が一番幼い。
のぶは先生になったら、たかしに言ったのと同じ調子で、男の子には「立派な兵隊さんになってお国のために戦う大人になりなさい」と教えるのだろうか。戦争が終わったらその口で「戦争はダメ。平和が一番」と言うのだろうか。私は個人的に戦前戦後とまたいで教師だった人は信用しない。
のぶに受け取ってもらえなかったからって千尋に上げるのはさすがに違うと思うのだけれど。
好きな人が出来たらとか、本当に嵩も鈍感すぎる。
ケンちゃんもメイコの想い人が自分だってわかってないよね。
それでも伝えたと思えるのが大事かな。
今日も寛先生のお言葉が心に染みる。
自分の信じた道をゆく。
意外と難しいんだよね。
でも寛先生のような人が身近にいれば、自分の選択も間違っていなかったと思える。
嵩にひどいことを言ってしまって喧嘩別れしても、今は違う道を進んでいて平行線に見えても、いつか立ち止まって交わることもある。
本当にいろいろと自分の人生まで振り返りたくなるような言葉だ。
あけすけな話をしてしまうとあれだけ軍国少女だと持ち上げられたのに真っ赤なハンドバックなんて持って歩けないって話よね。まぁのぶには豪という家族が戦場にいるんだしもっと純粋な気持ちだと思うけど、いい気になってる部分もあったし過剰反応してしまったのでしょう。このすれ違いはどちらもその時代にはあって然るべき意見なんだと思う。コロナ禍でも過剰に反応した人はいるしどの時代にもいる。崇だっていつまで呑気でいられるか分からない。まだそれだけ平和だということかもしれない。
弱々しく見えるけれど、実は嵩の方が自分を曲げない強さを持っていてとても頑固。
強そうに見えるけれど千尋は周りの顔色を見て合わせる器用さと、自分を曲げてしまう弱さがあって。
寛先生はそれが少し心配でもあるんだろうな。
時代が時代だから、あんな真っ赤なカバンは都会でないと浮いてしまうし、たとえ都会でも誰でもが持てるようには思えない。
嵩にとって自由の象徴のようなカバンなのかもしれないけれど、たしかにきれいではあるけれど中身は…ということなのだろう。
今のところ周りの犠牲の上での自由。
思わず息をのむほど美しくても自分の手元に置いておくべきものではないとのぶは感じた。
どちらが間違っているとかそう言うことではなくて、時代がそうさせたということだと思う。
のぶは「はちきん」というより「脳筋」だね。ヒロインとしてはちょっと残念。
ウブとか、鈍いというより、人や周りをちゃんと見ていない。そして自分の頭で考えていない。
プレゼントは物にこめた思いが大事。たとえ受け取らないのだとしても、それなりに気持ちに対しては感謝すべき。人として、そして教師になる人間として、赤点だね。
そもそも欲しがらないのが美徳みたいなのは、物資がないのに無謀な戦争をしかけたことを日本的美徳にすり替えたスローガン。戦争が良いとか悪いとか言う以前に、国の政策として最初から破綻している。
戦場の兵隊さんたちはそんな政治家のためでなく、故郷にいる大切な人が幸せに暮らせるよう戦っていたわけで、自分たちを口実に、大切な人たちがいがみ合うためじゃないのにね。
ずっとのぶが好きだった千尋は切ないですね
パン食い競争で助け、ラジオを譲ったのも、のぶをずっと見続けてきたから出来たのですね
浜辺での、めい子の歌は素敵でした
のぶは女学校で軍国主義思想に洗脳されてしまった、愛国精神ってなんだろう?国のためにと思うなら戦争をしない未来を考えるべき、それができないこの時代は嫌な時代だ
おや、メイコちゃんも春ですかねえ。当時の多くの家ではまだ家同士の結婚で、見合いという名の親が決めた結婚が多かった。朝田家も柳井家も恋愛結婚OKって感じだけど、自由民権運動が盛んだった高知県だからというのを意識しているのかな。
島崎藤村の「椰子の実」ですか。豪が出征した話もあったし、遠く故郷を思う詩だけに、この後に彼らもいずれ出征することを暗示しているのでしょう。そしてやなせさんの弟は・・・。
まあそれはもう少し先の話だし、今は彼ら彼女らの青春を見守りましょう。
嵩はのぶのためにプレゼントを用意しているんだな。
あまり空気を読まないケンちゃんがちょっと引っ掻き回している感はあるけれど、のぶと仲直りできるのだろうか。
すでに愛国の鏡として持ち上げられてしまっているのぶと、まだ自由を満喫している嵩では分かり合えないというか水と油というか。
2人とも純粋であるからこそ見ていて悲しい。
お節介で2人を合わせたところで、やはり喧嘩別れをしてしまいそうで。
時代のせいとは言え切ないな。
個人的にはのぶのように軍国少女なっちゃうと、百年の恋も冷めちゃうかもな。
戦争に加担しているからとかいうことじゃなく、ポピュリズムにあっさり流され、思考停止になってしまう人は苦手だから。
当時は軍以上に、民間が戦争に前向きだったからね。東京帝大の教授陣とか朝日新聞とか、いわゆるオピニオンリーダーたちが「開戦やむなし」というより、積極的に「開戦すべし」という論調だった。民主国家でなくとも民意というのは影響力がある。その意味で太平洋戦争の責任は軍部だけでなく、国民のポピュリズムにもあった。
結果論もあるから、その責任をうんぬんというつもりはないけど、なんでもかんでもすべて軍部のせいにするのは違うと思うので、この時代の「普通」の一般人の姿を描くことは大事だよね。
崇とのぶの違いは身内同然の豪ちゃんを兵隊に取られた経験があるってだけだと思う。そりゃ崇は東京で浮かれていることは確かだけど、今見ている世界があまりにも違うから思いがすれ違うのは仕方のないこと。のぶは豪ちゃんを思ってその思いが余って世の中の兵隊さんへの慰問袋になったんでしょ。その思いが全国民の鑑のように持ち上げられちゃったからこれからが大変なんじゃない?うさ子ちゃんの複雑そうな顔も見てないし来週あたり痛い目を見そうだ。
身近な人が戦争へ行くことによって、のぶにとって戦争が近しいものになったのだろう。
日常が戦争のことでがんじがらめになっていって、お互いに見張るようなことになっていくのって、実は上から押し付けられたものではなくて自然発生的に女性たちから生まれていったものだと聞いたことがある。
のぶの慰問袋も、嵩への怒りもそのことを思いさせるものだった。
嵩の言う自由がどういうものなのか、のぶは知らない。
だからこそ、電話から聞こえてくる能天気な声たちに思わずといったところだろう。
愛国の鏡と言われて持ち上げられて、周りから祭り上げられることでどんどん行き先が狭められていく。
狭い世界にいることで疑問を持つことも難しくなるし、疑問を持っていたことすら忘れてしまうだろう。
決めたら突っ走るのぶだけに、うさ子との間にも壁ができそうだし、これから先どうなっていくのだろうと思うと少し心配だ。