あせとせっけん

麻子ちゃんがいじめっ子と再会してから香太郎さんが麻子ちゃんからなんの匂いも感じなくなってしまったのはある意味リアルだなと思いました。思考停止してこれ以上心が傷つかないように、じっと身を縮めていたのでしょう。いじめのダメージはほんとに根深いものでその後の性格にも影響してきます。麻子ちゃんがおどおどしていたのもそのせいでしょう。でも麻子ちゃんには香太郎さんという大きな味方が現れました。昔の傷は消せないけれど香太郎さんといれば大丈夫。素敵なカップルが結ばれて良かった。

ちょっびり苦い里帰り。友達といる時に昔自分をいじめていた友達に出会う。結婚して子供ができてもなお変わらない性格にあんぐり。同じくコミュ症の友達は気づいたけれどその場でなにも言えなかった。それは仲良しの子供たちの関係を壊したくなかったからかな？自分とママ友の関係を悪化させたくなかったからかな？自分だったらどうしただろう。嫌味の一つも言ってやりたい気分。だけどその後2人はその意地悪な人の悪口を一言も言うことなくお互いの好きなところを言い合った。それはもう完全な勝利だと思った。汚い言葉を吐くことなくお互いが大事だと言えた2人の勝利だ。こんな勝ち方があるなんて初めて知った。とても清々しい気持ちになった。

うーん、何だったんだろうこの回。同棲も慎ましやかに真面目なふたりが1周年を祝うってことでよかったと思うけど、前半の香太郎さんが風邪ひいて鼻を詰まらせたか何かしてにおいが分からなくなったってくだりは重要だったのか？？言葉より表情よりなによりその人から発せられる匂いで判断していた香太郎さんにはにおいがしない世界は怖くて仕方ないだろうね。だけどそこに頼らず目の前の麻子さんだけに集中するって解決法を見つけたのはよかった。2人が仲良く幸せそうにしてるのが1番和むわ。

エッチなシーンが多いのに主役の二人がとてもピュアで真面目なので好感が持てます。今回は同棲を始めたカップルあるあるがたくさん詰まっていて面白かったです。生活と恋愛って意外と真逆なところがあるからそれを一緒に住むってことは混在されるってことでなかなか不器用な二人にはハードルが高かったのかな。炊事や洗濯、仕事に追われると相手と向き合う時間が疎かになる。一緒に住むって楽しいけれど、今となっては会いたい時に会いに行く関係が羨ましいかもな。

麻子さんと香太郎さんのカップルが爽やかすぎて好印象。そしてエッチなシーンの謎の演出とのバランスがなんかすごい（笑）毎回そこにそこまでいろんな知恵を出さなくてもいいんじゃないのってぐらい演出替えて頑張ってるよね（笑）そして今回は煙がモクモクしなかったのはなぜ？温泉旅館の火災報知器が鳴るから？麻子ちゃんの特異体質が消えてしまったではないか。カップルはもっとあなたを知りたい！って思っているうちが1番幸せだったなーと遠い目をしてしまった（笑）

なんか何の障害もないただ普通のカップルの日常って感じだね。微笑ましいし応援したいけど、奥手で引っ込み思案だった彼女が美しく変身していくって言うのも既存感アリアリだし。彼氏は好青年で言うことないし。汗っかきで悩んでてそのコンプレックスが障害にって話じゃないの？汗っかきじゃなくてもいいけど、そういうコンプレックスを乗り越えるってところに共感したいんだけど、もう易々と初めからそこは乗り越えてるところに違和感があるよ。

初々しいカップルとそれを見守る同僚や上司が優しくてとてもほっこりします。恋のライバルもいるけれど、そこはちゃんと香太郎さんが変な心配させないようにきちんとしてるしすごく好青年でいいよね。麻子ちゃんも自分に少し自信がついたのか仕事にも前向きだしこんな二人なら応援したい！ただエッチなシーンの演出が謎すぎる。ベッドから果物がこぼれ落ちるのまでは良かったけど二人が貞子みたいに出てくるのは意味不明。そんなに時間取らなくてもいいのにと思う。

とにかく麻子ちゃんがはぁはぁ言い過ぎ（笑）なんでもない時もはぁはぁ言ってるのがとても気になります。汗っかきの設定だけど汗っかきって息が荒いの？なんかそれはそれで変な偏見を生みそうで心配です。汗っかきの麻子ちゃんと匂いフェチな香太郎のなんでもない付き合いたてのカップルの日常ってことでいいのかな？非常階段の私的利用ってその通りだけどその言葉だけでぐんと背徳感が増すもんだね。社内で噂にならないうちにやめた方がいいと思うよ。

原作が好きなので見ました。主役の二人の雰囲気がとても良かったです。大原優乃さんは麻子さんの人柄とスタイルにぴったりで嬉しかった。
深夜だしエロをメインにされたらイヤだなという不安があったけれど、麻子さんの可愛い色気と下品にしない明るい演出で楽しく見ることができました。
匂いの表現もおもしろくて私は好きでした。

興奮するとモヤが発生するって演出はバカバカしいけど、自分の匂いにコンプレックスがあるヒロインがすごく応援したくなるキャラクターでいい。自分の匂いって分からないもんね。それを小さい自我がまだ不安定な時期に複数の人にくさいって判断されたらそうなのだろうと刷り込まれてしまうのは仕方ない。それを打ち消そうとする努力が涙ぐましいし、それをいい匂いって言ってくれる彼氏ができたのはほんとに喜ばしい。人知れず悩んでいる人の心が軽くなればいいな。