※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 3.4 /5.0(68.4%) | 649位 /1088件中 |
キャスト 4.1 /5.0(81.6%) | 452位 /1088件中 |
演出 3.6 /5.0(71.6%) | 564位 /1087件中 |
音楽 3.5 /5.0(70%) | 516位 /1088件中 |
感動 3.5 /5.0(70%) | 289位 /1083件中 |
笑い 2.9 /5.0(58.4%) | 503位 /1083件中 |
スリル・興奮 3.1 /5.0(61.6%) | 603位 /1080件中 |
脚本・ストーリー 3.4 /5.0(68.4%) | 649位 /1088件中 |
キャスト 4.1 /5.0(81.6%) | 452位 /1088件中 |
演出 3.6 /5.0(71.6%) | 564位 /1087件中 |
音楽 3.5 /5.0(70%) | 516位 /1088件中 |
感動 3.5 /5.0(70%) | 289位 /1083件中 |
笑い 2.9 /5.0(58.4%) | 503位 /1083件中 |
スリル・興奮 3.1 /5.0(61.6%) | 603位 /1080件中 |
これ見るために某配信サイト買ったくらい心に来る。
ほなバッセン行ってくるか
バッティングセンターにやってきた多くの女性たちの悩みを、オッサンが解決していくのを隣で見てきたのに、それでもあんなに投げるのを嫌がる舞を見ていたら、それだけ深い悩みだったのだなと感じた。でもオッサンが舞に、肩ができたらすぐに上原に代わってマウンドに立てと言っていたのが、ちょっと面白かった。妄想世界とはいえ、それは荷が重すぎる!舞が無事に野球部に戻ったら、オッサンが来なくなってしまったのが切なかった。でもきっと舞の登板を観に来てくれそうだよね。
過去にはデッドボールでの死亡事故もあるし、プロ野球でも田淵幸一は頭部へのデッドボールで意識不明になったことがあります。なので舞のイップスもわからなくはありません。そもそも人を傷つけることを恐れる心は、人として正しいと思います。レジェンド選手は上原浩治さんでした。舞がブルペンマウンドで泣く姿は、上原さんが敬遠を命じられて涙したシーンを彷彿させます。演出家は意図してそうしたのでしょう。野球への愛を感じます。もしかしたらどこかのバッティングセンターで伊藤に会えるかもと思わせる最後ですが、なぜか相手は女性ばかりだし、私のようなおじさんでは出会えないのでしょうね。
リーダーの役割を果たしていないヒナに対して、レジェンド古田敦也の「責任の範囲が狭いね」という言葉は納得のひと言でした。よくある自己責任論に対する答えとも言えると思います。またヒナに限らず「何も知らないあんたに言われたくない」と言い返す人が時々いますが、それを言ったら、この世界で自分以外は誰も分かり合えないことになります。だからこそ人と人を繋ぐリーダーが必要なのだと思います。よく強いリーダーシップと言いますが、ヒナや舞のように他人を見ていない強権は、わがままな独裁者と同じだと感じました。
レジェンド選手は山本昌さんでした。これまでのように助っ人としての登場ではなく、引退をした姿で現れたのは意表をついていました。ただ変わるべき時イコール引き際というのには疑問を感じます。変化とは他の状態に変わることで、引き際は終わりとか退くことを意味し、決してイコールではありません。戦時中に撤退を転進と言い換えたのと似ています。また若ければ良くて、ベテランを軽視する傾向というのは、ヒトラーユーゲントや紅衛兵の過ちを忘れています。個人的には三浦知良さんのようにベテランでも現場で戦いたい人がいて、それが選択できる世の中の方が良いと思います。
「迷ったら前進」というのは、伊藤の言う通り、やけになっているのと同じでもあります。そうやっていたずらに兵士を死なせた戦争もあるし、遭難した冒険家もいます。それは経営でも同じことでしょう。正面から戦うだけなら、たとえライオンやチーターでも獲物は得られません。レジェンド選手は吉見一起です。チームを信頼して打たせるのが得意な投手でしたし、彼らしい登場でした。満塁からの敬遠は実際にメジャーではバリー・ボンズの打席であり、日本でも高校野球であります。ルールにのっとった作戦だし、卑怯でも逃げでもありません。時にはそんな名を捨てて実をとることも必要だと思います。
子どもを子ども扱いしないのは大事だと思います。子どもは大人扱いされることで成長する面もあります。ただ子どもにとって家庭は代わりの効かない重要な社会です。極論を言えば夫婦は離婚して他人になれても、子どもはそうはいかない。だから家庭不和が与える影響は親が考える以上に深刻なんだと思います。そんな夫婦の問題に、名女房役の里崎智也さんが登場します。人生は長いシーズンだから、我慢するのではなく協力するというのは心に染みます。それにしても「現実」とう言葉は便利ですね。その言葉でどれだけ多くのものが切り捨てられてきたのか、改めて考えてしまいます。
別に自分がいいコに見られようとするのは悪いことではありません。ただ同時に怒るというのも悪いことではないと思います。怒りは喜怒哀楽の中の正常な反応だし、怒るのがどこか悪いことであるかのような風潮が真っ直ぐな心を抑圧しているように思えます。そしてそんな悩める乙女の前にレジェンド選手として五十嵐亮太が登場します。五十嵐の思いきったインコース攻めは、自分を守るための武器でもあるわけで、ルール内での厳しい攻めは悪い事でもなんでもありません。やはり理不尽なことには攻め返す勇気が必要だし、開き直る心が大事だなと思いました。
なんと川崎宗則さんが登場しました。彼のひとつひとつ丁寧に考えながら繰り返す守備練習は、見ているだけで素晴らしいなと感心してします。果林のように基礎や小さな仕事を疎かにして、自分の個性ばかり主張する人がいるように思います。伊藤の言う通り「やることやってりゃ素敵な個性」ですが、果林のような態度は出る杭ですらなく、未熟さの象徴でさえあります。川崎さんのように本物のプロには「余計な見栄なんて存在する余地はない」のだと思います。そして舞が抱えている問題が少しずつ明らかになってきました。彼女が伊藤の野球理論で救われる日はいつになるのでしょうか。
名言に満ちているドラマです。「(ゾーンが)狭ければどんな球でもボール」「選球眼とは打ちにいくことを前提に機能する」「人生でど真ん中のストライクがくる保証なんてない」などなど、佳苗の抱えている問題にピッタリの野球論が展開されます。特に伊藤がストライクコールで佳苗を追い込んでいくシーンは、妙に説得力があります。レジェンド選手の登場は山崎武司さんでしたが、豪快なホームランではなく、ポテンヒットというところが味のある演出だと思いました。
いろいろと驚きのドラマです。おそらくは「フィールド・オブ・ドリームス」へのオマージュがあるのだと思います。バッティングを見て、その人の悩みが分かってしまうという妙な設定も面白くて驚くし、そのカウンセリング方法が野球に基づいたものだという突飛さに驚きます。そして極めつけは元メジャーリーガーの岡島秀樹さんの登場です。実際に投げている姿にはただただ驚くしかありません。これまでまったく見たことも聞いたこともない設定とシナリオは、かなり意外性があります。