鎌倉殿の13人

大河ドラマの主人公は、序盤はまだ何者でもない若者なので、主人公が成長するまで御話を引っ張る脇役が重要。「真田丸」の草刈正雄は、コミカルでも重厚感があって魅力的だった。「鎌倉殿」は三谷作品お馴染みのメンバーに、いろんな作品に出過ぎで見飽きた役者を加えた感じで新鮮味がなく、さらに台詞や演出が軽薄過ぎて、脇役陣に全く魅力がない。だからそれを受ける小栗旬の演技も、大河ドラマとは思えず「銀魂」か何かみたい。堺雅人なら何とかできたのだろうか。主人公が活躍するのは大河終盤だろうけど、とてもそこまで見続けるのは無理です…

毎年大河みています
小栗旬くんの時代劇は信長協奏曲で大好きだったので初回をみて大満足
愛之助さん 小池栄子さん 大泉洋さんらの演技がすばらしく毎週日曜日が本当たのしみです

鎌倉殿がつまらないのは小栗旬の責任じゃないと思うが「小栗旬が主役だから面白くなるまで見よう」という気が起きないのは確か。同世代や彼よりキャリアのない若い役者のほうが演技がうまい。役者の労働環境を整える話はどうなったのかな？そういうのは、人脈があって他の役者より出来そうだから期待してたのに。大きいこと言っても実行できないなら、黙々と演技に取り組んでいる役者のほうがずっと魅力的だから、頑張ってほしい。

コメディ調になった時、突っ込む演技が気になる。真面目さが前面に出て、コミカルさを楽しめないというか。

そうだよね。震えるよね。とどめをさせと言われても。首を落とすのを固まって見ている姿。今まで田舎の普通の青年だったんだな。そしてここからの過酷な戦いを見る側にも覚悟させるいいシーンだった気がする。

まだ若い頃を演じているからか声が軽くていい汗かいて仕事してるなーと感じます。いつも大物に挟まれて苦労はしているようだけど表情が明るくてやりがいも感じているようですね。お父さんがお前は佐殿と会えて良かったなーって表現がぴったりな顔してますよね。

八重に尽くして尽くしまくる義時は純粋な目でイケメンだからいいけれど、これが違ったら恐怖だと思う。本人としては押し付けがましくなく幸せに笑っていてくれたらいいとか言ってるけど義時の家だし、ほんとに気持ちがないとしたら迷惑な話だと思う。ちょっとストーカーチックな役もピュアを全面に押し出している演じ方で感じ方も変わるんだなと思った。

主役はどっち？

現状 頼朝主役に見えてしまう
(これは三谷作品のねらい？)
頭領や周りに振り回されている
若き中間管理職・調整役
頼朝没後の義時に期待する

叔母と甥は結婚してよい時代？
全くの他人ではなく
父と祖父は同じ伊東祐親ですよね

歴史を知っている人には史実で変えられない運命だけど、知らない人は義時の後悔とやるせなさに大粒の涙を流す姿に共感し涙しただろう。最期の時に立ち会わなきゃいけない辛さ、幾度と顔を伏せ涙を流す。初めての子供を抱いても笑顔はない。おつかれとしか声がかけられないくらい憔悴していた。

運良く頼朝と巡り合い運良く味方としてごく近くで出世した義時、義高に対しても人道的に悪いことはしていないし義時なりのもてなしをしていただろう。だからその義高に敵意を向けられるとは夢にも思わなかったはず。その敵意にハッとした顔が印象的だった。自分の身の上を意識した瞬間だったのではないだろうか。

これまでの演技に違和感を覚えたことはないですが、大河に関しては残念ながら粗が見えて没入できません。他の役者さんに対しては感じませんが小栗さんの演技だけは疑問です。今後の展開を知っているような「どうしたんですか？」やコメディ部分での間の悪さなどなど、決してアンチではありませんが気になってしまいます。そのせいで心情が汲み取りにくく、サイコパスに感じます。まだまだ序盤ですので実際に小四郎がサイコ的な人物像を描いていたのなら話は別ですが…

最初はただ純粋に頼朝に仕え雑務に追われている朗らかな青年だったけど、義経と対峙しているシーンではどういう話をしたら義経がどう動くかを判断しながら話している策士の顔をしていた。人はこうやって変わっていくのかとゾッとした。

鎌倉での八重さんの事故を知りながら、伊豆で何も知らずに妻を思い出したとあんないい笑顔でお酒を飲むほろ酔いの義時。ああ、なんて眩しそうにいい顔をするんだ！見てられないだろう！この後八重さんのことを知るのが怖いです。

八重さんを思いながらたくさんの子どもたちの世話をヨレヨレになりながらやっている時の子どもたちを見る目が優しくて。金剛と鶴丸を抱え上げている様子は本当の親子のようで。素敵なお父さんだなと思いました。

姑に意地悪を言われて、舅に悪気はないけど名前を間違えられた‥。その時に旦那にあんな風に謝られたら嫌な顔できないよね（笑）とても色気のある顔をするからドキッとする。守られたいー！といつも物語と関係ないところで思ってしまっています。

沈む心を抑えて頼朝の死後を考えながら仕事をする義時に抑えきれない悲しみが見られてたまりませんでした。焼き場を作る仕事をやり遂げてホッとした表情は、近しい人を亡くして葬儀を終えた自分を思い出しました。みんなが浮き足立つ中身を引く考えは鎌倉に嫌気がさしたのかなとも思えました。

主役としての存在感を出せていませんね。簡単なことです。思い入れの意識が先に立っているのでしょうか、いつも首が一定の角度に曲がっています。まっすぐな姿勢を保つこと。それだけで主役の存在感が出ると思いますよ。細かい思い入れは自然にそれについてきます。

回を重ねるごとにどんどん顔がカチカチに固まっていく、義時の心もきっと固まってしまっているのでしょう。だから仁田の切羽詰まった様子にも気づかなかったし、ひなを抱きしめても表情は固かった。これでいいのだ、と言い聞かせながら走るしかない。いい人の義時だからこその表情だと思う。

兄の物を善児の住まいで見つけても自分は責められないと言う。変わってしまったこと、後戻りができないこと、いろんな感情を押し殺して耐えているようにも見えた。泰時への思いの中には昔の自分を応援しているような部分もありそう。

心に葛藤を抱えた抑えた演技のつもりなのでしょうが、口先でボソボソ早口というのはどうもいただけません。
そうかと思うと突然大声で怒鳴るあの怒鳴り方も、う〜ん…違うでしょ！という感じ。
無名でも回りの役者さんの方が上手過ぎて霞んで見えます。蜷川作品のような舞台の方が向いているのでは？

重忠との一騎打ちではクローズゼロを思い出してしまいました。馬を乗りこなし鎧兜を着けてのアクションはとても大変だったと思います。命令とはいえ重忠を討つには悲しいものがありました。それを命じておきながら首を見ようともしない父への怒りが全身から溢れていました。

実の父を謀反人とするのは辛かったろうね。みんなの手前厳しくするしかないしさ。最後まで表情は固かったけれど流罪になってホッとした顔が本心だろう。最後の父と子の会話は義時が子供としていられる最後の時、顔をくしゃくしゃにしながら泣く姿はほんとに子供のようでもらい泣きしてしまった。

義盛を討ち取って、戦場を後にする一瞬の涙。心を持っていかれた。義盛をどう思っていたかを雄弁に語っていたような気がする。

年齢を重ねいつしか人を牽制するような厳しい眼差しを覚え随分と太々しくなった。自分がそうなるように仕向けたのに和田が攻めてくるとやれやれという感じで立ち向かう。初めからではなくダークヒーローに少しずつ変化していくのが怖い。義時を見ていると初めから悪い人なんていないのではないかと思えてくる。

最近のすっかりダークヒーローになった義時を見ているとのえが陰気臭くてつまらない男と言っていたのがぴったりだなと思えてくる。妻目線で言わせてもらえば、八重さんの時が一番一緒にいて楽しい旦那だっただろうな。目力でなんでも封じようとする義時が家にいたら迷惑だな（笑）

最初はよかったですが、最近では滑舌が悪く、聞き取れない台詞も多い。

うまい風に見せかけてうまくない
ただのくどい演技

悪役のしゃべり方のわざとらしい。

三谷脚本の義時は、決して天才とか優れた人物ではなく、不器用で真面目な並みよりは少し秀でた程度の男であり、それが時代と出会いによって立場が変わり、自我を押し殺して、戦い続けた人物ということになるのでしょう。立場が人を作ると言うし、実際にそういう面はあります。小栗さんは若い頃には不器用さを、頼朝の下では真面目な実直さを、執権としては果断さを表現していたように思います。義時の行いの多くは裏目に出ながらも、結果的に地位だけは上がっていくというジレンマの中で、最後まで己の芯にあったのは頼朝の遺訓というよりも、いろいろありながら幸福だった昔の家族の姿だったように感じます。自分のためよりも身内のために戦った人の孤独が伝わってきました。更に長いことお疲れ様の意味もこめて、評価したいと思います。

迫力があったと思います。一年間お疲れ様でした。

どうにも恐ろしい執権殿になっていったのだけれど、若かりし頃とその境目がなくて、計画的に演じ分けていたというよりも、義時として生き切ったのかなと思った。最後の「姉上」のセリフが少し若い頃の兄弟の距離がまだ近かったころを思い出させて、報いであり救いの時を感じた。お見事でした。

小栗旬自身は物語の結末に内心納得してなかったのではないかと思う。やはり武士の世を盤石にした英雄として演じたかったのでは。でも脚本は絶対。後戻り出来ない人生を歩き出した男の苦悩と悲しみ、変化を見事に演じたと思うし、ラストの渾身の芝居は圧巻でした。

何にも負けない小栗旬さんの代表作です。
闇落ちしていく義時が小四郎時代と同一人物に見えないほど素晴らしかった。
とても印象に残る作品をありがとうございました。

気弱な若者から段々悪い加尾になっていくのが上手かった