鎌倉殿の13人

2022年10月期 2022年7月期 2022年4月期
総合評価: 4.30 / 5.0 (回答者数151人) 101 位 / 997件中
※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 4.3 /5.0(86.8%) 116/998件中
キャスト 4.5 /5.0(90.8%) 156/998件中
演出 4.3 /5.0(86.4%) 127/997件中
音楽 4.0 /5.0(80.4%) 180/998件中
感動 4.0 /5.0(79.8%) 100/993件中
笑い 3.1 /5.0(62.6%) 372/993件中
スリル・興奮 4.2 /5.0(84.4%) 80/990件中
157コメント
153 | 2023-01-24 21:34:22

新しい大河が始まったけれど、まだ私の中に鎌倉殿が棲んでいます。
爽やかな小四郎からダークな義時に変わっていく小栗旬さんの演技には心揺さぶられました。
小池栄子さんの政子も表情豊かで美しかった。
最後、義時と政子の場面はこれまで観てきた大河のどの場面より深く印象的で忘れられないものとなりました。
義時の苦悶の表情と政子のすすり泣きが頭の中から離れません。

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7
155 | 2023-06-25 20:08:06

2000年代の大河ドラマとしては出色の出来と言ってよいかと思います。

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5
136 | | 2022-11-17 23:52:52

実朝は小さい頃からそばにいた畠山や和田があんな風に死んでしまって、ほとほと血生臭い鎌倉には愛想が尽きたのではないだろうか。だからみやこ色を濃くしたくて新しい鎌倉殿をみやこからお連れしたかったのではないだろうか。それにしても公暁は甥に当たる人物。あの修行の仕方を見ていれば僧侶を一生懸命勤めるってタイプではない。知らない仲ではないのに全てを蔑ろにされたら面白いはずはない。その辺のことを相談できる人がいないことも悲劇につながる。政子は思ったより目が効かないんだなと残念に思った。

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4
142 | | 2022-12-03 14:37:02

八幡宮で実朝が公暁に殺される事実、実際は実朝にとったら寝耳に水でなんだか分からない間に殺されてしまったかもしれない。だけど前回頼家のことを知り公暁も思いも聞いた。もっと前には巫女を登場させ雪の日の鎌倉に不穏なものを感じさせ、当日には天命に逆らうなというダメ押し。公暁と向き合った時全てを受け入れた実朝。一つの事件をこんなにドラマチックに描のかと三谷脚本に脱帽した。自分の産んだ子供が次々となくなり、孫まで亡くす政子がとても不憫だ。

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4
128 | | 2022-10-31 15:04:13

ああ、義時も悲しかったのだと、戦場を離れる時の涙で辛さを思いやった。しかし、絶対に他人には見せない。義盛と和解しても、子どもたちの暴走がある限り鎌倉は、北条は安泰ではない。だからこそ、の騙し討ちのような義盛の最後だった。義時の心の内を分かってあげる人はいるのだろうか。ある意味大江は同じ方向を見ている。しかし、矢面には立たないし、坂東武者ではなく文官だ。鎌倉殿のことを時房は心配していたが、義時の方がよっぽど孤独でさみしく見えてしまう。上に立つということは、なんとしんどいことなのだろう。

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4
144 | | 2022-12-07 13:48:17

おなごの首ははねない、耳と鼻を削いで島流し?いやーいっそのこと首を刎ねてくれた方がマシですけど?と思ったのは私だけでしょうか?義時の恐怖政治では人々は結束しない。その救世主が政子だったのでしょう。政子が出なかったら身内の殺し合いでとっくに時代は終わったかも知れない。その政子の覚醒は義時の横暴さに嫌気が差したからなのか?そうだとすると義時の息の根を止めるのはのえには無理だろうから政子って説も出てくるのではないか?ボンタラクーソワカーと唱える姉妹。幸せになれるという呪文が間違っているっていうのがなんだかこの家族らしいよね。

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4
80 | | 2022-07-02 14:29:50

頼朝の最後の1日に焦点が当たった今回。家族の縁に恵まれず、人を信用することをしてこなかった男の最期としては最高ではないだろうか。政子と結婚してその親族と笑い合う1日、餅を詰まらせた頼朝に寄り添う家族は絵のように美しかった。義仲への思いを図らずも語ることができ自分の後見の話もできた。その終わりに命が尽きるならそれも本望だろう。頼朝の死にはいろんな説があるがこれは心筋梗塞ってことかな?呂律が回らず片麻痺が起こったようだった。亡霊に呪い殺されるっていうのもアリだとは思っていたが、落馬するまでの間に頼朝にしか見えない何かがあったのかもしれない。ともあれ一つの時代が終わった。大泉頼朝、お疲れ様でした。

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4
125 | | 2022-10-26 07:53:33

上総広常を彷彿とさせる状況ができていて、また同じことが起きそうな嫌な空気が漂っている。時房が言うように、義時も和田義盛のことが好きなのだろう。でも、一緒に鍋をつつく関係を続ける未来を思い描けなかった。それは自分が元気なうちは良くても、いつ何が起こるかわからない。頼朝が早く亡くなったことで鎌倉殿を巡って争いが起こった。それを二度と起こさぬために鬼となっているのだろう。いつも上手く立ちまわっていた三浦も、今度は起請文を書かされ、寝返り不可だ。それにしても起請文ってあんな風にするのだと初めて知った。言霊を飲む。たしかに一番効きそうだ。

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4
1 | | 2022-01-10 12:36:21

三谷幸喜さんらしいスピード感とコミカルさがありますね。豪華な俳優陣はいかにも大河らしい。じいさま=伊東祐親、佐殿=源頼朝など、ドラマ中の呼称と人物がなかなかつながりにくいのは仕方ないとして、北条と伊東、三浦、そして工藤の関係性は、歴史好きでないとちょっと分かりづらいかなと思います。それにしても北条家の面々はゆるいですね。政子の頼朝へのベタぼれぶりが面白かったです。他にもすでに伏線とおぼしきものがあったり、頼朝の豹変ぶりなど、初回としては見どころがたくさんあり、ここからがとても楽しみです。

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4
2 | | 2022-01-10 14:41:40

なかなか主従関係を含め、人の立ち位置がころころ変わる難しい時代を描いた大河ということで、最初は人間関係の説明がどうしても多くなるのだろうと少し覚悟していた。ただ三谷幸喜だし、そのあたりどういう風に見せるのか、楽しませてくれるのか楽しみも半分で見た。期待以上だと思う。会話が現代っぽく感じるけれど、当時がそれが現代であって普通の会話であったのだから、わかりやすさや親しみやすさなどを考えても問題ないと思う。それよりも、登場人物が生き生きとしていて、まだ若くてどこか頼りなげな青年の成長物語として1年楽しめそうだ。コミカルな中にも残酷な事件も印象的に組み込まれていて、それがとても良いバランスを保っているように感じた。最後の方に流れた「新世界」が大河らしくなくて、それでいて新しい世界へと進む明確さが示されているようで面白い試みだなと思った。

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4
108 | | 2022-09-11 21:17:52

息子の死が誰かによる毒殺だと知ったら半狂乱になるのはわかる。そして誰の言葉を信じるかは自分との関係性から優先度が決まる。りくは京都育ちだから怪しさも含めて平賀の言葉を信じたのだろう。そして惚れた弱みだろうか時政はりくの言うがままだ。五郎の言葉も時政の心を頑なにしたのだろう。歴史は変わらないから畠山がこれから粛清されてしまうのは変えようのないことだけれど、もし戦になったら自分でも執権側につくと重忠の口から出たのが当時の主流の考え方なのだと感じた。本当に鎌倉のことを思うなら、の答えはおそらくその後の行動を示唆したものだろう。それにしてもよくできたドラマだ。今でもわかる苦悩も含まれていたりして、時代を飛び越えて鎌倉殿の世界に入り込んでしまう。

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4
126 | | 2022-10-27 23:39:38

自分が上に立てば、そこに並ぼうとする者を蹴落とすしか方法はないのだろう。和田がまさか執権になるなんて思う人はいないはずだから、もうちょっとうまい落とし所を決めて生かす方法もあったと思うのに義時はそれほど自分の立場が盤石だとは思ってないってことかもしれないね。実朝にまだそこまで力がないとはいえ、義時が急逝でもしてしまったら実朝と仲がいい和田が有利に立つかもしれない。子孫のことまで考えた結果ではあるが、和田を滅ぼせばますます北条が嫌われるだろうな。

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3
116 | | 2022-09-27 15:10:22

時政の覚悟は、りくが思っているのとは少し違うのだろうな。りくを抱きしめた時の表情の変化がそれを語っている気がする。りくがそそのかして鎌倉殿の座から引きずり降ろそうとしている相手は孫だ。酒を手に政子の元を訪れた時政の顔は晴れ晴れとしていた。そこで唱え始めたのが大姫に教えてもらった文言だと言うのが悲しい。口々にああでもないこうでもないと言いながらも和気あいあいとした雰囲気はかつての北条家そのもの。失ったものの大きさとこれから失うだろうものを思うと苦しくなる。

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3
77 | | 2022-06-25 09:10:31

「もう天は必要としていないのか?」今までも人を信じてなど来なかった頼朝が疑心暗鬼に陥れば今以上に人を信じなくなる。自分の一言で相手の命さえ奪える立場にいる人の器ではなかったのだろう。そんな上司の下についたほうは堪らない。念だの怨だのが信じられていた世の中、遠くの修善寺から蒲殿が大姫を呪って殺したなどと考えるのはあり得ることだったのか?念だの怨だのじゃなくて大姫の心と体の衰弱をちゃんと見てほしかった。娘を蝕んだのは誰でもなく自分なのだから。

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3
85 | | 2022-07-18 14:22:19

やはり頼朝が亡くなるのが早かった。景時が言う通りだと思う。景時の言った言葉には、違った側面もありそうだけれど。頼家は、頼朝の表と裏ちゃんと見てなかったんだな。御家人を信用していないなんてセリフ、思っていても吐いてはいけなかった。そういう使い分けを父から学ばなかったのだろう。苦労して事を成した頼朝と比べるのは酷だが、やはり比べられてしまうのが二代目。頼朝が誰を信用し、誰を便利に使い、誰に気を使い、どう振舞っていたか。やはり頼朝は偉大だったのだと思わせる二代目の出発だ。景時の暗躍、畠山とりく間の溝、実衣と全成の思いのズレ、やりすぎ感漂う比企の接待など。今は小さな綻びがこれからを思うと重苦しい気分になる。少しのコミカルパートのおかげで重苦しさも少しは和ぐ。でもそんなコミカルパートにすら次への布石が混ぜ込んであって。つくづくすごい本だと思う。

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3
95 | | 2022-08-11 10:01:09

最近ナレ死もある中で全成殿の最後は軽めのキャラにしては驚くほど重く荒々しいもので、生きたい、実衣に会いたい、という無念な気持ちがたくさん詰まっていて胸がいっぱいになりました。実衣も全成の最期を真正面から受け止めて精一杯の愛を受け取ったのでしょう。いつ誰がどんな理由で殺されるか分からない時代だからこそ、死は近くにあってまた魂も近くにあったのでしょう。最後の最後にすごい力を発揮した全成。その後病に倒れるのは全成の呪いではないのか?と見せる伏線は素晴らしいです。

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3
104 | | 2022-09-03 18:16:13

若かりし日に頼朝の冷酷な判断に承服できません!!とすごい形相で迫っていたまんまが息子に受け継がれ自分の失ったまばゆさを知り、15年時を経て運慶を付き合わせる顔は悪い顔になっていた。ここに運慶をもってきた脚本がすごい。15年前菩薩様の前で妻の顔を思い出すと言った、妻はもうこの世にはなくあんな柔和な顔もどこかに忘れてきてしまった。義時の変貌がより際立った。
変貌といえば善児もまた変わり、最期には誰かに殺されることを望んでいたようなそぶりさえあった。どうせ死ぬのなら何をしても許されないがせめて親の仇となってトウにと思っていたかは分からないが、トウと向き合った時しっかり頷いた善児の覚悟が見えた。
この世の春を謳歌し少しずつみんなと離れていく時政、りくと共に今後が見逃せない。

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3
8 | | 2022-01-12 15:35:51

豪華なキャストに始まる前からワクワクでしたが分かりやすい話し言葉に小栗旬さんのくるくる変わる表情に絶妙な間
各キャストの演技があっぱれでした
家族内でも戦が始まり緊張感のある終わり方
笑いと緊張感とわかり易さ
フジテレビで大ヒットした大奥を思い出しました
真田丸越えが期待出来る1話
毎週リアタイ決定です

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3
117 | | 2022-10-01 00:15:16

拗れてしまって憎み合うだけの親子を描いてくれたらどんなに気が楽か。もうあの頃には戻れないと思っていたところに最後の団欒を見せられちゃたまらない。りくをおいて子供たちのところに向かう心境はいかばかりか。子供たちの前で見せる大輪の恵比寿顔にみんなの心が和み、いつしか棘のある言葉でしか返せなくなった妹も昔のお茶目な妹に戻っていた。大姫の残したいいことがあるおまじないを思い出す姿に互いの幸せを思う心が見えた。みんなが幸せになる方法があればいいのにと思ってしまった。

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122 | | 2022-10-17 19:34:28

穏やかな一日といいながら、それは表面だけで、裏では重苦しく暗いものがうごめいている。その中でも時房が実朝を気に掛けるシーンや、実朝と千世が心通わすシーンなどは少し心が安らいだ。実朝の告白や泰時への和歌から連想すると、あの時代の棟梁としては辛い悩みだったかと思うけれど、千世が受け止めてくれていることが救いな気がする。義時と大江の話から、この後の和田の件が二人によって巧妙に仕組まれるのかと恐ろしくなる。義村の反発も描かれていたし、朝時の件もサラッと触れられていた。事件前夜の様相で、決して見ている方は心穏やかではなかった。

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3
48 | | 2022-04-25 11:00:45

木曽義仲は粗野ではあっても好人物として、源義経は天才だけどちょっとサイコパスな人物として描かれているところが三谷流というところでしょうか。義経と梶原景時の対比が面白かったです。義経の天才ぶりに驚嘆する景時ですが、そこが景時自身はもちろん彼を重用する頼朝の限界ともいえます。一方、軍事の才はあれども政に関心のない義経だけに、後白河法皇が目をつけるというのはもっともなところで、そこを考えられなかった点は頼朝の身内への甘さということになるのでしょうか。

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3
123 | | 2022-10-17 23:13:41

自分で13人の合議を言い出しながら、今や鎌倉殿にさえ口出しするなと言うようになった義時。頼朝に仕えてから今まで、悪人を成敗したり悪人の濡れ衣を着せて成敗したりといろんな修羅場をくぐり抜けてきた義時からしたら実朝なんて赤子の手をひねるようなものだろう。そんな北条にいつまでもお飾り扱いをされている実朝が不憫だ。ただ和田が実朝に直々にお願いするのは間違っている。どこかのお友達内閣を批判しているようにも見えておかしかった。

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3
49 | | 2022-04-25 16:05:33

義仲からの使者の首をはねたり、法皇を巻き込んでまで平家を罠にはめたり、生き生きとしているだけに背筋が寒くなる義経像だ。とにかく勝てば官軍ではないが、何でもあり。義だとか情だとか持ち合わせていないようにも見える。景時とも度々意見が合わず、相手を侮辱するもの言いをしているあたり周り、こういうタイプは居て欲しくないと心底思う。人としては義仲に惹かれるし、法皇さまへの言葉も胸に響いたし、最後の言葉聞きたかったと思った。だが、時代を動かす人とは強引さも非常識さも必要なのだろう。法皇へ義仲の言葉が響かなかったのは、武士を同じ人とは思っていなかったということなのだろう。

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3
79 | | 2022-06-27 14:05:55

全成が頼朝に迫られて思いつく限りのことを言うのだが、一つ一つは当たり障りのないことだし、まあありそうなことばかり。だが、不安で仕方なくなっている頼朝はそれぞれがさらに追い詰める効果をもってしまった。唯一の救いは周りを信用できないようになったと言いながら全成の言葉を信じ、義時の存在を頼りにし、最後には前向きになり安達と共に懐かしい話をしながらだったこと。権力を一つずつ手に入れるごとに一つずつ別の何かを失い、眠ることも苦しい日々の中最後の馬上での思い出話だけは穏やかな顔だった気がします。もののけのせいとも、病気のせいとも何とでも見る人によって好きに見ることができる不思議で上手い最後だったような気がします。

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3
127 | | 2022-10-31 10:35:06

どうあれ和田は約定を破り、御所まで焼いたわけで、造反有理という訳にはいかない。これでもし和田が勝っていれば大江も殺され、昔ながらの地縁や血縁で政治が動き、鎌倉は瓦解しただろう。実朝の願いを聞き、和田を生かしておけば造反有理を認めることとなり、不満のある者は更に武力で訴えるようになる。非情になれない実朝や泰時にはそれがわかっていない。ここに至ってより強い力を求め、朝廷に近づくのなんて愚の骨頂。これ以上、戦を止めたいと言うが、この時点で歴史上、もっとも多くの戦を扇動してきたのは朝廷なのに。これで実朝暗殺の黒幕は義時か朝廷の二択ですかね。

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3
119 | | 2022-10-03 20:51:18

時政から鎌倉殿への言葉がとても悲しい。きっと狙ったように事が進まないのは自分の命が危うくなるが、一方で成長を感じられてきっと嬉しかったというのは大きかったのだろう。時政邸の前で非情に振舞う義時の立場を八田が説明していたが、やはり今までを考えたら自分が一番厳しくしないと格好がつかないというのはあると思う。自然発生的に時政の命を救うという話に傾かない限り、身内に甘いと周りに責められるのは必然だから。泰時はまだ義時の覚悟も思いもわかる域にはいないのだと思う。分かった時何を思うのか、何をするのか。りくに焚きつけられて執権になった義時はますます厳しい顔になりそうだ。

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3
120 | | 2022-10-06 00:02:24

時政と義時の今生の別が切なすぎる。どうしてこんなことになってしまったのか、どうすれば良かったのか、もう考えても仕方ないところまで来てしまったのだと思うと悲しくて仕方がなかった。義時の執権発表時の平六とのやり取りはとんだ茶番に見えた。‥ってことは政子の父の命乞いも、もしかしたら茶番だったのか?自ら兵で囲みながら謀反人である時政を討たなければいけないけれど、やっぱり親は殺せない。そう思うといい頃に姉に来てもらえるように仕向けたのではないだろうか。いろんな想像ができてとても面白い。そんな中、義時がトウを差し向けたのはりくだった。その私念の深さに背筋が寒くなった。

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75 | | 2022-06-20 09:53:41

結局、頼朝はあれだけ敵対していた清盛にだんだん似てきている。身内に厳しいところは清盛よりも酷いとも言えますね。ある意味で天命を知る男だから、落日もまた知るということなのかもしれません。それにしても大姫の病死と範頼の死にこういう因果関係を作り上げた三谷さんの脚本が見事。やはりドラマは因果関係をいかに構築するかが、物語全体の流れを作り、それぞれのキャラクターに感情移入できる素地を作り上げます。たとえば大姫の死の原因を作ったのは頼朝自身なのに、それを認められない彼は、自分の代理でもある身内の範頼を殺したという因果は、実に業が深く、三谷流の頼朝像がしっかりと浮かんでくるし、範頼と大姫も同様です。さすがですね。

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59 | | 2022-05-16 19:53:58

義経がすでに京都ということは宗盛親子はすでにこの世になく…相変わらずの疫病神な行家は死神レッテル貼られた上での予告ナレ死。そうでなくてもドロドロしてて次々と粛清されていくお話だから、こういう軽く通り過ぎていく感じが暗くなりすぎなくて良いのかもしれない。それにしても法皇がいかに権力を持ってあちこちを天秤にかけ振り回していたか。それをに乗せられなかった頼朝が最終的に残るのは後の世の私たちだからわかることであって。義経の戦の才と真っすぐさ、たしかに平家を滅ぼすためだけに生きたように見える。

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133 | | 2022-11-13 10:16:10

実は実朝は死なず大型船で大陸に渡ったという伏線のために船を作る話を持ってきたのかと思いましたが失敗に終わったのですね。これを最後の仕事としていた八田殿はさぞ無念だったことでしょう。でも八田殿の最後が三浦殿と一緒に筋肉祭りになったのはいい演出でした。穏やかに退場する人が少ないので嬉しいです。
そして時政パパのそれからの物語までつけるなんてなんて粋な演出でしょう。りくとは離れてもちゃんとお世話をしてくれる女性がいるなんてさすがです。磯山さんみたいな人が一緒なら最期まで豊かな時が過ごせたのではないかと嬉しくなりました。

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76 | | 2022-06-20 15:28:40

範頼からの起請文の署名にまでいちゃもんを付け、そのことに対して申し開きを諦めた姿が範頼らしいと思った。修善寺に幽閉されてからも自分のことより頼朝のことを心配していた。それに引き換え頼朝は大姫が亡くなったことを範頼の呪詛によるものと一方的に決めつけ暗殺した。範頼は母の出自は低くても人を思いやる心をもち、頼朝は出自は良くとも周りを信じることができない。育ちによる違いだけなのだろうか。真っすぐに素直に心のままに生きることが難しい時代だったのだと感じる。辛い思いをした巴だけが変わり幸せそうなのが印象的だった。また善児は鎌で身を守る少女を殺さなかった。善児もまた変わった側なのだろうか。善児が死の象徴だったように、この少女は何かの象徴のような存在になるのだろうか。

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68 | | 2022-06-04 10:37:48

歴史上関係ない八重さんの最期をどう描くのかとても興味がありましたが、このように描くとは脱帽です。他の身寄りがない子供たちに尽くしてきた八重、少しでも不穏な気配があれば静粛された殺伐とした男の世界と真逆な世界を作り出しまさに菩薩のようでした。鶴丸と水が八重を覚醒させたのでしょう。その子を救うことであの時救えなかった千鶴丸を救ったのでしょう。筋肉ムキムキの三浦がなぜ手を引いて歩いてきてくれなかったのか、それだけが悔やまれます。

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124 | | 2022-10-24 10:53:47

なんだかんだいっても冷徹になり切れない義時の心情を、姉の政子と弟の時房がよく代弁していたのではないでしょうか。義盛は小四郎は変わってしまったというけれど、人の深いところはそう簡単に変わらない。さすがに姉弟はよくわかっているというところでしょうか。ともあれ史実は変えようもなく、義盛とは戦うことになるわけですが、それが義盛の息子たちの暴走が始まりだったにせよ、義時が謀略を巡らせた結果であることに変わりはなく、ちょっと賢いけど、それ以上ではない秀才タイプの男である義時の苦悩が深まるだけの展開です。史実の義時はわかりませんが、この義時はある意味でとても可哀想な人です。姉が頼朝に懸想しなければ、もっと気楽な人生だったろうに。

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87 | | 2022-07-24 20:50:38

こう見てくるとつくづく義時はついている男としか思えない。噂レベルでも処分される時代に、誰が何を考えているかそれに伴い誰につくかなどひとつでも間違えば生き死にが別れる。御家人同士の鍔迫り合いで神経をすり減らし、厨二病全開の女関係だけは一人前の殿様に仕えるってなかなかの無理ゲーだろう。もうここまでだと悟ったような梶原殿が心なしか晴れやかに見えた。いつ死ぬのかどのように死ぬのか考え続けなきゃいけないってしんどいだろうな。

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53 | | 2022-05-08 07:54:50

初めの頃のおふざけは一切なくなりシリアスなシーンの連続に目を見張りながら45分が一気に進む。一回だけじゃ飽き足らず再放送も見てしまうほど大河にハマったのは初めてかもしれない。義仲を討つ→義高がきっと自分や万寿を討つ→義高を殺す→娘に止められる→一歩遅く義高は死ぬ‥これで頼朝は天命と言った。そんなわけなかろう。これが天命というのか?自分で翻弄しておいてそれはない。幼い大姫が喉元に短刀を突きつけた。誰かに向けた刃はいつか自分に返ってくる、だから用心のため疑わしい人は殺しておく。バカな時代だ。

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31 | | 2022-03-08 18:51:28

水鳥の羽音で有名な富士川をどう描くのかと思っていたら、まさかしょぼくれた時政を義澄がカツを入れて、それに思わず反撃して転倒のためという偶発的な事故のように扱っていて、面白いと同時に案外こんな事だったのかもと思ったりした。逃げ出した平家を追いたい頼朝と、飢饉のせいで兵糧が尽きそうだったり領土不安だったりで地元に戻りたい坂東武者。頼りない時政が頼朝にビシッと言ったのには感心した。これから時政も変わっていくのだろう。結局一人なのだと落ち込む頼朝が少し哀れに見える。義経との出会いも本人と確認する方法がない時代、疑ってかかるのが常だったのだなと思った。

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152 | | 2022-12-24 10:17:51

すごいラストだった。私欲もなくだからといって家庭人でもなかったけれど、妻に毒を盛られ一気に殺されることもなくじわじわと死んでいく。その毒を持ってきたのは無二の友で、命綱の解毒剤は姉に捨てられた末路。戦場で華々しく死ぬことも布団の上で大往生もできず板の間で姉に看取られる死。全ての希望を息子に託し、全ての呪いを自分に込めてそれでもいいと義時が思ったとしたら最期はあっぱれだろう。頼家の死を最後まで隠せなかったのは不覚だった。1年間一回も見逃すことなくハマり続けた大河は初めてだった。素晴らしい作品でした。

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103 | | 2022-08-29 16:05:40

いろんな感情が絡まって整理が難しい。範頼を葬った地で、その被害者遺族であるトウが、加害者であり師匠でもある善児と共に頼家を討つ。一幡を愛しく思う二人が殺す側と殺される側にたち、そのことが二人の命を消す。トウが善児を討つ場面、口では両親の仇と言いながらも、苦しまないようにとどめを刺したようにも見える。泰時の真っすぐさがまぶしい。たしかに以前の義時はああであった。和田家でのひとときのあたたかさにホッとしたが、この和田家ともと思うと苦しくなる。何と生き難い時代だったのだろう。重苦しいのに続きを見たくなる。すごいドラマだ。

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93 | | 2022-08-08 09:35:48

全成殿の最後になるのは放送前からわかっていたけれど、なかなかすごい最後だったし、実衣の名前を叫ぶところなど心つかまれた。どちらかと言えばずっと頼りなげな全成殿だったけれど、最後の気迫はとてつもなく凄まじかったし、その最後の様子を聞いた実衣の泣き笑いが余計に切ない気持ちにさせた。実衣の無事を願う気持ちが呪詛を成功させ、頼家が病になるのだろうか。比企の悪い顔が今回は全開で、本当に嫌な気分になった。りくの企みに乗せられ、比企に脅され、本当のことを知るすべもない中あれしか道はなかったのだなと納得させてくれるシナリオが素晴らしい。唯一、時政が謝罪してくれたことだけが救いだった。

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94 | | 2022-08-08 10:56:21

周囲に振り回された挙句、斬首となった全成の最期がせつなかったです。まるで呪詛が成功したかにも見える最期でしたが、三谷脚本の上手さは、もしそれが成功したのだとしたら、本気の全成ならば呪詛は可能であった証拠であると同時に、そうであるなら頼家が生きている以上、全成は本気で呪詛はしていないし、無実だということになる点です。実衣が彼の死の状況を聞いて、微笑んだのはその無実証明を全成がやってみせたことと、やればできるのに人の良さから本気で呪わなかった全成の優しさを実感したからなのでしょう。もっとも全成は九字を切っていたから、厄災いよけであり、自分の身を守るためか、あるいは実衣を案じたかのどちらかであり、嵐は偶然なのでしょうが。そういう細かいところがよく作り込まれてます。頼家が毬を見て、全成の頭を思い出すところは、まだ戦場に出たこともない、リアルな死を知らぬ若者が、本当の死を実感し、病む伏線だったと思います。そしていよいよ比企の退場間近ですね。

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73 | | 2022-06-13 13:39:31

北条の焦り、比企のたくらみ、それぞれの立場から曽我兄弟の仇討が描かれていて。頼朝もわかっていて知らないで済ませる。皆の腹の探り具合から幕府ができてまだしっかりと基盤ができてない様子も見て取れて面白い。父が偉大だと子どもは苦労するのが万寿を見ていても感じる。自分の力で得た獣でないものを自分で狩ったとされ、それを神に報告する儀式をさせられるなど普通の精神だと苦痛でしかないだろう。神に嘘つき報告するのだから。頼朝は生き残った。だが今回は神の導きがなかったという。次はないだろうとも。どこで神は見限ったのか。

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32 | | 2022-03-10 13:34:21

どうしても歴史にはそんなに詳しくない私は人情噺に弱い。今回なら江間二郎と八重のやりとり。本来なら縁があるはずもなかった姫との結婚。だけど二人の溝は埋まらず口惜しい日もあっただろう。夫婦らしい生活は送れなかった中でも二郎は振り向いてほしかったんだろうね。殺せない、生きてほしいと願ったところでやっと心が通じた。江間二郎さんの泣き笑い顔にこちらも泣けてきた。刺されてもなお八重を守るために頑張ったのに、その余韻もなく八重は頼朝を支えたいと言い出した。なにもおんなじ回でやらなくても良かったのでは?無常だなと思った。

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3 | | 2022-01-10 18:21:57

台詞まわしがライトでコミカルなシーンも多く、普段大河ドラマを見ない人でも馴染みやすくて見やすい作りだと思いました。登場人物が多く、場面展開も早くてドタバタした印象になりそうだけど、三谷作品常連の俳優さんばかりで勝手が分かっているのか、とっ散らかることなくしっかりまとまっているところもさすが。演出だと分かってはいるのですが、長澤まさみさんのナレーションが囁くような声でちょっと聞き取りにくいところだけが残念でした。

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115 | | 2022-09-26 11:13:59

「老いらくの恋」とはここまで盲目なのでしょうか。あれだけ家族を思っていた筈の時政が、確信犯として政子と義時を追い落としにかかりました。義時の言う通り、勝ち目はないと踏んでいたとしても、やれることはやり尽くそうとする時政の執念は、愚かというより痛ましい感じがします。史実として見ると、平賀朝雅は頼朝の猶子であって源氏とはいえ、頼朝の直系である実朝とでは求心力が違い過ぎます。畠山の殺害といい、平賀擁立といい、この頃の時政は権力に酔っている感じですね。その権力基盤が何に立脚するものなのかを忘れてしまっている。ドラマとしては見事な盛り上がり方です。

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98 | | 2022-08-20 11:39:03

人の命とはほんとに不思議なものだと思った。ふと目覚めてみれば自分はもう死んだものとされ出家までしていてなんだかみんなの雰囲気まで変わっている。愛する妻は一家もろとも殺され愛する息子は行方知らず。自分だけが逝きそびれたような状況にまず何を思うだろう。
政子は実の母ではあるがその大半の時間をかけて育てたのは道である。政子がもっと丈夫に生んであげられればと悔やむ気持ちの側で道が私のせいだと悔やんでいる。実の子をそばで育てられないのはどんな気持ちだろうか。今の感覚の親子ではないので実の子を今後追い詰めることになっても不思議ではない。頼家と北条がもう戻ることのできないところまで来てしまったところが悲しい。

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4 | | 2022-01-10 23:42:47

三谷さんの作品だしキャストもめちゃくちゃ豪華だし見る気満々なんだけど、歴史に疎いんだよなー。鎌倉時代とか開いたことくらいしか知らないから楽しめるんだろうかと思っていたけど、そこはやっぱり芸達者な役者さんたちのやりとりに笑いながら見ました。ガッキーのちょっとだけツンとしてるお姫様に癒されていると、次の場面では子供を殺したであろう場面があり背筋が凍りました。あの後の姫の嘆きはどんなだっただろうかと想像も尽きません。喜劇と悲劇を同時に見せるとは恐れ入りました。

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109 | | 2022-09-12 10:37:53

畠山重保はりくからみれば血は繋がっていないものの、北条時政からみれば孫。一方、平賀朝雅は娘婿。どちらを信じる信じないではなく、間に立つべき時政がいくら愛妻の言葉とはいえ、片方に肩入れするのは愚の骨頂です。時政の良さは人情味のあるところだったし、畠山にはいろいろ世話になっているのにね。史実を見れば、少なくとも重保の父、重忠は「平家物語」でも剛勇が伝わる武士。一方、北条には武勇譚はほぼない。おそらくは文官に近い北条が外戚として横暴になり、武勇に優れて人望のある重忠を陥れたのかなと思います。続いて乱を起こす和田も同じでしょう。重忠の最期がどう描かれるのか、気になるところです。

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56 | | はにはに | 2022-05-10 20:07:01

壇ノ浦の戦いが描かれた今回。源義経の強すぎる戦いぶりのシーンに圧倒されました。平家側がそれを見て、観念してしまうのも納得。この壇ノ浦の戦いのシーンは過去に放送されていた大河ドラマ「平清盛」でも描かれていたが、源氏・平氏のどちら側から見るかによっても、また印象の変わるものだと思いました。義経の強さに脅威を感じ始めている、頼朝が今後どのような振る舞い方をしてくるのか、ハラハラ・ドキドキしながら見ています。

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131 | | 2022-11-07 11:47:47

頼家の子である公暁がいるのに、鎌倉殿の地位を京都の公家に譲ろうというのは、どう考えても悪手です。史実からすると公暁は、政子によって実朝の猶子ということになるわけですが、ある意味でそれが実朝暗殺につながわるわけで、政子の失策とも言えます。ドラマとしては政子が母から尼将軍という政治家に変貌するきっかけとして実朝暗殺が描かれるのかもしれませんね。そして承久の乱につながり、義時を助けるというよりも、鎌倉を守るために名演説が生まれるという展開でしょうか。もしかしたら義時は政子に暗殺されるなんて展開もあり得るかもしれません。

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19 | | 2022-02-08 12:45:07

血縁、孫といえども容赦なく、いかに生き抜くか。そういう意味では戦国時代以上にシビアな時代なのかもしれない。坂東武者だけの世を作る。軽々しく見える言動に隠されていた真意。冗談のような言動に終始することで自分を守りつつ、相手の真意を測る。本当は頭の良いお兄さんだったのかもしれない。頼朝の頼りなさもすべて分かったうえで名前を借りて担ぎ上げる。義時が兄の真意をどう受け止め、今後どう動くのか。ふらふらした父をたしなめている姿に少し覚悟のようなものが出てきた気がした。

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