※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 3.6 /5.0(72%) | 551位 /1089件中 |
キャスト 3.8 /5.0(76%) | 655位 /1089件中 |
演出 3.4 /5.0(68%) | 661位 /1088件中 |
音楽 2.6 /5.0(52%) | 927位 /1089件中 |
感動 3.6 /5.0(72%) | 234位 /1084件中 |
笑い 2.8 /5.0(56%) | 554位 /1084件中 |
スリル・興奮 2.6 /5.0(52%) | 843位 /1081件中 |
脚本・ストーリー 3.6 /5.0(72%) | 551位 /1089件中 |
キャスト 3.8 /5.0(76%) | 655位 /1089件中 |
演出 3.4 /5.0(68%) | 661位 /1088件中 |
音楽 2.6 /5.0(52%) | 927位 /1089件中 |
感動 3.6 /5.0(72%) | 234位 /1084件中 |
笑い 2.8 /5.0(56%) | 554位 /1084件中 |
スリル・興奮 2.6 /5.0(52%) | 843位 /1081件中 |
キャストがとにかく秀逸だった。勝海舟の両親、と括るには惜しい人物像が実に魅力的。勝海舟が晩年「役宅=(今で言う社宅)の天井板を剥がして暖をとったくらいのビンボーだった」と回想していたのを思い出した。でもこの小吉とお信なら笑顔でやってそう。全般的に人情劇で笑いも涙もある秀作。古田新太の顔圧も凄いけど、沢口靖子のおっとりかつ大胆な奥方ぶりが素敵だった。面白いのは、この天保年間の細やかな描写。歴史的事実を織り込んで幕末から明治につなぐ展開は見事だった。
「牢払い」というシステムに、へぇ~。牢に入れられたまま火事で亡くなった罪人の話を訊いたことがあるので、慈悲深い気がします。でも3日以内に戻らなければ見つけ出して死罪、身内も死罪。「身内も!?」と思いましたが、おそらく抑止力と見せしめとして有効で一時的にやむなく罪人を外に放ってしまう手前、仕方なかったのでしょうけれど、これで死罪になった身内は気の毒過ぎる。
蘭学に傾倒していた事が災いして永牢となった長英は、戻らずに逃げる選択をしましたが、身内とは縁を切っているようなので巻添えにしてしまう心配はないから良かったです。もしも身内と繋がったままだったら、長英は逃げる決意は出来なかったと思います。あんな聡明で蘭学に情熱と意欲を持っている人を永牢にするなんて。戻っても鳥居は自分を減刑にはしない、という長英の予想は正しかったから、本当に逃げて良かったと思います。
数年後鳥居が失脚し、石川の出世も見込めなくなりスッキリ。因果応報。
錺金具師の良い腕を持っているのに、質素倹約改革の為に仕事もなくなってしまった仙太がクサクサするのも仕方ないように思いました。
気が小さいクセに反骨精神もある仙太は、なんだか憎めない。
巾着切りの癖が抜けず、つい反射的に財布をすってしまった銀次を連れて詫びに来た小吉たちにお酒をふるまったり、自分の仕事を熱心に語る姿から人の良さや仕事に対する探究心が伝わってきます。小吉が気に入るのも分かる。
だから贋小判を一枚造ったことで捕まってしまったことは残念でした。
自分の技術を確かめたかったのもあるけれど、江戸の人たちには質素倹約を強要しているのに、お上たちは小判に含まれる金の量を減らして私腹を肥やしている事が許せなかったのでしょうね。
役人が来た時に逃げる事も出来たのに思い止まったのは、小吉の「悪いことしてねぇなら裏からコソコソ逃げるな」「いい腕をもっているんだから人を傷付けることに使うな」という言葉が心にちゃんと響いていたからだと思うと、切ないです。
小吉も仙太が捕まったら磔の刑になると知っていたので辛かったと思います。親子三人で線香花火をしながら「アイツも線香花火みたいな奴だ。小さいくせに精一杯はじけてやがる。」と言っていたのが印象的でした。
二年半に及んだ質素倹約改革が水野越前上の失脚により終息し、数万人が屋敷に押し寄せ投石したという事から、多くの人たちが本当に苦しめられてきたんだろうなと思いました。権力を失った途端にそういう集団リンチのような事をするのは卑怯な気もしますが、金座からの賄賂を受けていたのだし当然の報いでしょうか。
質素倹約改革、というけれど庶民から娯楽を、生活の糧を奪うようなやり方は酷い。
今の緊急事態宣言による外出自粛や飲食店への時短営業などと、なんだか少し似ていると感じました。こちらはコロナ感染防止の為なので仕方ないのですが。
さて、風紀を乱すという理由で娘義太夫が禁止されてしまうのですが、これが意味が分からない。別に色を売っている訳ではなく芸事なのに、一体娘義太夫のどこが風紀を乱すと言うのでしょう。女の髪結いも駄目だと言うし、お上は女性に何か恨みでもあるのでしょうか?
女は嫁いで家の事をしていれば良い、という考えなのでしょうね。男尊女卑、負の遺産。
見せしめに彼女たちの三味線を叩きおっている役人に銀次が小石をぶつけるシーンが良かったです。スッキリ!
そしてお峰はめちゃめちゃラッキーガールだと思いました。幼くして天涯孤独となったけれど、鶴秀師匠や辰五郎親分といった人情に厚い人に拾われ、お信や小吉の計らいで娘義太夫としてお披露目も叶ったのだから。
梅園の女将も機転が利いて度胸があって格好良かったです。なのに所払いしなくちゃならないのは惜しいですね。
役人の人たちは質素倹約改革といいながら庶民から職を奪うような愚策をどう思っているのでしょう。正しいと信じているのでしょうか?おかしいと思いながらも流されてる人もいそう。
前作の出来がイマイチだったので途中で脱落したが、このシーズン2はすごく良い。天保年間の時代風俗や歴史的背景も説得力のある描写が実に丁寧。人情ものとして一級品だと思う素晴らしい出来栄え。沢口靖子の演技がなんとも細やかで、例えば、天保の改革のとばっちりで髪を無残に切り散らされた髪結いの老女に、なけなしのご馳走(岩おこし)を食べてと、ともに泣く姿は胸を打った。(当時ザンバラ髪は一般の町人にとって人前には出られないとされた姿だった)憤る小吉たちもまさに江戸っ子で温かないいドラマになっている。