真犯人フラグ

『コントが始まる』でも思ったけど、芳根さんってすごく仕事ができる女を演じるのが上手い。社会人経験があるのだろうかと思うほど上手い（笑）なんでだろうね。あんな美人の同僚ほしいなと思っている人多数だと思うよ。

面倒くさそうな上司を上手に転がして部内の空気を円満に保ったり、顧客からのクレーム対応もそつなくこなし、フットワーク軽く次々仕事をこなして頼りがいもある、性格も明るくて人柄が良さそう、と良いとこばっかりな気がするけど、時どき雑な感性が顔を出す感じ。家族が行方不明だと打ち明けた凌介に、心配ですねと言いながらも全然気持ちがこもってなくて、セリフを棒読みしてるかのよう。更には「オマケです」とお菓子を手渡すとか、何かちょっとズレてる感じで薄気味悪さも感じる人。

仕事面では凌介のサポートが完璧でできる人というキャラが似合ってました。
でも凌介のプライベートといえ、家族がいなくなったことにまるで寄り添わない空気感とかダンボールを運んできた望月と何かありそうな感じが怖かったです。

押しは強いけど引くとこは引いていて、でもどこか怪しいという演技がすごいです。
上司に笑顔でハラスメントを示したところとか、凌介の友人の店での話し方とか良さが出ていたと思います。

イヤミな上司のパワハラも笑顔でかわす二宮さん、コールセンターのクレーマーも正解の対応でおやじたちをも転がし続ける無敵の人。こんな感じで働けたら仕事も楽しいんだろうな。さらっと見せた凌介への想い、どこまで本物かワクワクする。

演技力出すぎ。自然じゃない。

こんな綺麗な子が部下で全力で味方になってくれるなんてそんな嬉しいことないね。みんながパニックになった時、冷静さを失わずみんなを説得しているみずほちゃんはすごくかっこよかった。アンパンマンとまで例えられたみずほちゃんが裏切ってませんようにと祈っている。

既婚者である上司をこんなにも好きなのに嫌な気分にさせられないのは何故だろう。それはなんの見返りもなく凌介が幸せでいてくれたらいい。今はもう生きていてくれたらいいと必死に守ってくれているからだろう。どんな困難があってもみずほちゃんがいれば生きていける。これでみずほちゃんが黒幕だったら生きていけないかも。

最後のシーンは一体…あんなに献身的に見返りを求めず凌介を支える二宮さんに、こういう人いて欲しいと思っていたのだけれど。一番被害者の近くに居て、優しくて、とうてい犯人に見えない人が犯人なのだろうか。凌介をどうしても手に入れたいという動機なのだろうか。ドラマとしては面白いのかもしれないが、しばらく人間不信に陥りそうだ。このままいい人で終わって欲しいと願ってしまう。

とっても可愛くて好きですが、演技はちょっとわざとらしくてイマイチかな…

お芝居がわざとらしくて下手に見えるのは隠し事をしている設定を活かす為だと思います。なので大変に上手です。

二宮瑞穂劇場みたいなのに浮き上がらないバランス感覚は本当に素晴らしい。

動と静の切り替えがとてもお上手な女優さんだと感じます。個人的に、瑞穂は犯人ではないって確信めいたものを感じているけど、犯人とものすごく近いところにいるように思う。

憎悪に煮えたぎる悪魔は光り輝く大天使だというのを同時に視覚化して見せる事の出来る天才女優芳根京子の絶妙な演技！

悪魔がそのまま天使だという芳根さんの同時性の驚くべき才能は居眠り磐音の娼婦でありながら同時に処女である花魁聖女という全く反対のものをなんの不自然さもなく小林奈緒その人と感じさせる空前絶後の才能に見ることが出来ていましたが、真犯人フラグでもその天才ぶりを発揮してますよね。

プラスとマイナスの逆方向へ伸びてゆく反対の性質を同時に表現出来るという事は芳根京子という女優はゼロに立っているという事で時間を止める永遠性を見る者に感じさせる力があるという才能が彼女を見る者に深い感動を呼び起こす。凄い女優だと思います。

引き笑いというか、笑ったあと息を吸う。台詞の前にも息を吸う。吸う音が聞こえるんですよね。人はリラックスしてないとき、そうなるらしいですが、演技ならすごいけど、癖なら、わざとらしく見えちゃいますよね。他の作品でも気になったので、全部そうなら演技下手、というか直してほしい癖だと思います。

凌介さんをそばで支えて叱咤激励する瑞穂ちゃんは意志の強そうな顔をしている芳根京子さんに合っていたと思うけど、最後が残念。ナイフを構えたところからの弱さが半端なく、なんか残念な感じになってしまった。途中まで1番好きなキャラだったからもったいないと感じた。

声のトーンや強弱、間が不自然で、いかにも芝居してますって感じ。
キャラの背景や人柄が見えてこない、どれ見ても同じ。
真犯人フラグは他の演者が上手つぎて、より下手さが際立ってしまう。

真犯人フラグの彼女の演技が如何にもお芝居然として作り物感が強いと感じて下手だと思うのは二宮瑞穂が劇中で本心を隠すお芝居をしているからなので、それを絶妙に演じた結果がフラグ投票数の圧倒的一位の連続回数で出た。つまり芳根京子さんはお芝居をお芝居していたわけ。

自分が憎んでいる人の旦那が底抜けに良い人で、復讐に動いたらその底抜けに良い人をとんでもなく傷つけてしまうと分かった時の瑞穂ちゃんの心のうちはいったいどんなだっただろうか。お姉さんの落語を聞くことで一生懸命心のバランスを取っていたんだろうな。心の中のいびつな感じがちゃんと出ていて、それでいてやっぱりいい人だった。ホッとしました。