秘密～THE TOP SECRET～

最後まで人の脳を見ることの背徳感に苛まれ一向にそこから抜けだけないところがつまらないと感じた。ものすごく面白いテーマだったのに最後はぐだぐだで残念。催眠で自分が死んだ後も薪を縛りつけようとした貝沼。薪に好きだと叫んだ青木。BL感出してきて意味不明。もっと崇高な話だと思ってたのに、人の脳を見ることが悪いことなのかという問いにいつまでも結論は出ないし誰に言われたわけでもないのに独りよがりに苦しんでめんどくさくなっちゃった。

姉たちが殺されたのは自分が第9で人の脳を見てきたからだ！って叫んでいたけど、そんなに後ろめたいなら辞めればいいのにって思うのは間違ってるかな？倫理観とか考えたら後ろめたさもあるのかもしれないけど、逆に殺された人からしたら真実を見て！って思ったりするかもしれない。検視で体の所見から犯人を割り出すのと脳から映像を見るのと何が違うのだろう。それで憎き仇を裁くことができて冤罪で捕まる人が一人でも減るならwin-winじゃないのかな？

いやーこれはきつい。姉の出演シーンが妙に長かったからこれはフラグだなと覚悟はしていたけれどこれが自分なら気がおかしくなってしまうだろう。でもどうして青木が狙われた？人の脳を見たりしているからだって自分を責めているけれど、それは職務だしねー。倫理的に実現する可能性は低いだろうけど、冤罪が防げるメリットもあるし全てが悪ではないと思う。きっと姉の脳も調べることになるだろう。そこにはどんな顛末が映っているのか、今から見るのが怖い。

大臣のために連れさらわれた2人の子、1人は自分が育てた実子でもう1人は人違いだと分かりすぐに切り捨てた。でも実際は自分が育てた子は托卵の子で切り捨てた方の子が事実上の実子だった。この展開には驚いた。病室でおっとりとお父さんを待ちましょうなんて言ってる妻が誰よりも1番恐ろしかった。大臣から人殺しになり、実子だと思っていた子が違った事実を突きつけられどうやってメンタルを保てばいいのか。茨の道をどう進むのかもっと見てみたかった。

死んだ人の脳の映像から犯人を捕まえる技術ができたと大々的に報じれば、それによって捕まる犯人もいれば逆手に取って捜査を混乱させる犯人もいるだろう。捜査を撹乱するために死んだ人と秘密を暴かれないために生きる人、自分の命を賭けてでもしたい復讐があるという執念を感じた。それにしても相手役の大臣の傍若無人ぶりがすごい。自分の娘かもしれないと思えば職権濫用するし、そうじゃないと分かれば無慈悲に切り捨てる。確かに大臣の娘でなければ避けられた事件だけど、違う子だからと死んでもいいはずはない。この大臣が1人で地獄に落ちることを望む。

まさか昔の遺体から自分の親友の罪が暴かれるとは思っても見ないよね。誰彼構わず脳を見るべきではないとは思うけど、やっぱりそこに覗ける真実があるのなら覗いてみたくなっちゃうのが人だろう。そのパンドラの箱にはみなきゃ良かったと思うことが詰まってるとしても開けてしまえば元には戻せないのだから慎重にと言うところ。こんな親なら死んで当然なのに、子供に罪を背負わせて死ぬなんてどれだけ罪深いのだろう。兄の手記が切ない。あの悪魔から逃げるには他にどんな道があったと言うのか。答えのない問いをぐるぐると考えてしまった。

そりゃ自分の大事な人が刺されていたら助けてほしいと思うし誰も気に留めてくれないのは悔しいと思うけど、あの場合刃物を持った人がそこにいるわけでやっぱり自分の命の確保が先になってしまうのは仕方ないんじゃないかな。自分の身が安全ってなってからやっと人のことを考えられる、そんなもんでしょ。残酷だとは思うけどね。撒き散らしてしまったウイルスがこれ以上広まらないために人殺しをするって、車内で刃物を振り回した人とどっちが残酷なのか。乗り合わせた人は不幸しかないな。

電車内で殺人事件が起きて、その時にウイルスが撒かれた？？殺されたのが薬剤師さんだったってところがミソなのかな？その後次々と殺されてしまう被害者たちの脳には殺人事件の全容も写ってないし明らかに何かを吸い込んだり塗られたりした形跡もない。って、待って！なんで最初の被害者である薬剤師さんの脳を見ないの？？そこに犯人もバイオテロの真相もあるはずだよね？いい争っている人とは別の人に背後から刺されたとかすれば脳を見ても良かったのに、なんだか中途半端だな。

人が見た最後の映像が見られるって興味をそそられるけど捜査員が次々とメンタルをやられてしまうのはその人が見た凄惨な最期の時だけでなくその人自身が作り出した妄想や幻覚まで見えてしまうから辛いのだと分かった。あんな映像を見たら正気でいられる自信はないよね。で、新たに配属された鈴木に瓜二つの青木だけど、薪のメンタルを考えたら青木は採用しないよね。薪って実験台だよね、どこまでも捨て駒のような気がして気の毒になる。

めちゃくちゃ面白い。これは事件を解決するための画期的な進歩になるのか、はたまた人が踏み入れてはいけない領域なのかとても考えさせられる。今回のように事件の関係者が全員死んでしまっている場合、第三者が作り上げたストーリーによってどんな事件にもなってしまうところが怖いところ。でもこの技術があれば真実が分かるんだよね。妄想の中で生きていたかった女性に現実を見せたらっていう事件。とにかく池脇さんの演技がすごかった。どうしたら救えたのか‥答えが出ないよね。

評価コメントが少ないのでびっくり！
展開もスピード感あるし、ストーリーも斬新で（コミック原作あるらしい）。旧第９で退場したメンバーにもっと活躍して欲しかったけど、新第９も期待大

死者の脳から事件を解明できる。「これからは被害者が死んでもおしまいじゃない。これまで藪の中だった動機や不明の犯人が分かるんだよ」っていう正義の高揚感で流されそうになる時、絹子が言った「人の家の汚物入れを漁るような行為」と冷や水をかけられる。その業の深さにいろんなことを思わせるドラマだ。確かに娘を庇って死んだ父の墓場まで持っていきたい秘密を暴いた。神の領域を自分の力にしてしまった時、壊れずにいられるのだろうか。正しいことが分からなくなってしまった。