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脚本・ストーリー 4.1 /5.0(81.8%) | 255位 /1089件中 |
キャスト 4.6 /5.0(91%) | 157位 /1089件中 |
演出 4.3 /5.0(85.4%) | 150位 /1088件中 |
音楽 4.6 /5.0(91%) | 40位 /1089件中 |
感動 4.1 /5.0(81.8%) | 82位 /1084件中 |
笑い 2.7 /5.0(54.6%) | 589位 /1084件中 |
スリル・興奮 3.8 /5.0(76.4%) | 220位 /1081件中 |
脚本・ストーリー 4.1 /5.0(81.8%) | 255位 /1089件中 |
キャスト 4.6 /5.0(91%) | 157位 /1089件中 |
演出 4.3 /5.0(85.4%) | 150位 /1088件中 |
音楽 4.6 /5.0(91%) | 40位 /1089件中 |
感動 4.1 /5.0(81.8%) | 82位 /1084件中 |
笑い 2.7 /5.0(54.6%) | 589位 /1084件中 |
スリル・興奮 3.8 /5.0(76.4%) | 220位 /1081件中 |
徳川家重は田沼意次や大岡忠光などの側近に支えられながらしっかりと政治を行なっていたのではなかったか?あの将軍では下のものは困ってしまう。ドラマでは吉宗に焦点を充てているからそれでもいいかもしれないけど、あの様子だと家重にした意味が弱いと思ったし吉宗の死後は不安だ。水野と藤波の再会など面白い場面もあったが、赤面疱瘡が蘭学へと続きちゃんと史実とリンクさせていく脚本が見事なだけに家重の扱いが雑で残念だった。
男女逆転というとんでもな設定だけれど、赤面疱瘡というしっかりとした理由を作ってあったり、意外としっかり史実を押さえているところが面白い。こうしてみると、米相場の話も、小石川養生所の話も、目安箱の設置も、意外と女目線かも…と思ってみたり。国内で薬を見つけられないところから蘭学書の解禁へ繋げたり、本当に自然で凄いと思う。女が将軍だと、世継ぎはたくさんは生まれないし、政治もしなくちゃで大変だなと思う。才能はあるが表に出すすべのない家重と吉宗の心が通じた瞬間は少し感動した。
三浦透子さんの演じる家重に釘付け。なんともすごい女優さんが出てきたもんだと感心する。物語としてはなかなか複雑だ。長幼之序は一夫多妻制で上手くやっていくには大事なシステムだけれど長子が一番優れているとは限らないのが難しいところ。吉宗は母として公平な目で三姉妹を見比べて、奥に秘める聡明さと誰かの役に立ちたいという想いを見て家重と決めたのだと思う。だけどこれが次女や三女ならそうはならなかったのではないだろうか。吉宗も元気だし自分が後見なら問題ないと思っただろうがなかなか思い切った決断だなと思った。
吉宗の話は水野とのことまでしか見たことがなかったのでその後のストーリーは面白かったですが、庭を掃いている御用人を襲うなどなかなか肉食の殿様にちょっと引きました(笑)子供を作ることも吉宗には仕事の一環のようで愛や恋ではないのでしょう。ただ藤波が言っていたことは間違っているとは思えません。質素倹約からすれば要らないと思われるものも、人生をかけて大奥に上がる人がいれば笑うこともできないでしょう。大奥なりのステータスが垣間見え面白かったです。
打掛を掛けてもらって本来の姿を取り戻した家光と打掛を誰かに踏まれて脱げてしがらみから解き放たれた綱吉、その対比が見事ですごくいい演出だなと思いました。他の側室の子では嫌、綱吉の子ではなくては顔向けできないなんて全ては玉栄のエゴ。そのために白髪になっても男と寝なくてはいけないなんてなんて残酷。そこから解き放たれたのに佐は死んでしまうなんて‥なんて救いようのない話なんだ。そして最後は殺される。どこまで行っても殿の1番になれないことへの嫉妬がそうさせたのか、はたまた佐のところへ導いたのか、いろいろ余韻を残す最後は見事でした。
せっかく授かった子供をかわいい盛りに失うことはこの上ない悲しみ。その悲しみも癒えぬうちに次の子を迫られ、疲れた肌を隠すようにどんどん衣装や化粧が厚くなり最後は花魁のよう。嫌だと言っても抜けられるわけでもなく死ぬまで続く生き地獄。切なくて悲しくて誰か救ってーと願わずにはいられない。生物的に女性が子供を授かれるタイミングは年に12回、見事子供ができても産めるのは年1人。そして江戸時代には子供の死亡率がとても高い。やっぱり女では将軍は無理なのか?必死に子供をと励む綱吉は国の未来を暗示しているよう。少子化の日本と重なった。
家光の急死、最期には有功の腕の中で少女に戻ったような穏やかな顔で亡くなったのが印象的でした。そして遺した二人の姫君。場面替わりに阿佐ヶ谷姉妹を持ってくるのは憎い演出でした。2代も代われば世の中も相当変わっているものですね。あの玉栄が相当なタヌキ親父になっていてガッカリ。そして当代切っての色狂いなんて評された綱吉の色っぽさと自由奔放さが今までの大奥とは違う光を放って面白くなってきました。吉宗、家光、綱吉、それぞれタイプが全く違って楽しめます。
あんなに冷静な有功が嫉妬に狂って部屋をめちゃくちゃにするなんて!純粋な愛の大きさに感動しました。物静かで穏やかで考え方も大人なので重々周りの状況を理解していたのにあの有り様。それほど家光のことを思っていたのかと切なくなりました。タネなしと言われ家光と会えなくても自分のやれることを精一杯やる姿に春日局の仏を拾ってきたの言葉が合致して泣けてきます。家光もお家のため国家のためと腹を括った物言いが目立つようになり成長がとても楽しみになりました。
家光の生い立ちや大奥に来てからの生活が事細かに明かされかわいそうで泣けました。お家の一大事となればどんな手もいとわぬ春日はどんな気持ちで見ていたのでしょう。女の子として髪を伸ばすこともできず、名前も取り上げられ今日から上様と言われても到底納得できるものではない。そしてレイプといえども子供ができれば変わるなどおぞましくて聞いていられない。そんなやさぐれた心を抱きしめてくれた有功がいてほんとに良かった。最後には二人のその後も描かれ仲良くしていたのが嬉しかった。
家光の話は切なかったです。世継ぎを産むだけに求められている自分。名前さえなく野生児のように暴れるのも事情を知れば納得でした。そこに囚われた有功もまた切ない。僧として立派な志があったのに、死ぬまで大奥から出られないなんて吉原と同じで悲しいです。ただそんな二人が出会って恋に落ちるとしたら運命も悪くないかもしれません。男同士の卑劣な争いもなかなか醜くて嫌なものですが、それがあるから有功の清廉潔白さが際立つと言うもの。二人の似たもの同士の恋が始まるのかと思うとドキドキします。
昔柴咲コウさんがやった映画も観たし、その後やったドラマも観たからいろいろ補完できたけど1話にあれだけ詰め込むのはもったいない気がしました。知っている人は知っているエピソードだったから駆け足だったのかな?もうちょっと吉宗と水野の距離が縮まる様子など観たかったかなと思いました。質素倹約をモットーにした吉宗が大奥に切り込んで人を減らしたところはスカッとしました。まず自分を律するお殿様は立派です。今の世の中にもいてほしいです。