『海に眠るダイヤモンド』での宮本信子 (いづみ役)の演技はどうでしたか?あえて2択で評価してみて下さい。
宮本信子 (いづみ役) は 「2024年10月期 勝手にアカデミー賞」にノミネート中 (→ 今、何位?)
日曜日 | べらぼう〜蔦重栄華乃夢噺〜 |
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火曜日 | ジョフウ ~女性にxxxxって必要ですか?~ |
対岸の家事〜これが、私の生きる道!〜 | |
パラレル夫婦 死んだ”僕と妻“の真実 | |
水曜日 | 霧尾ファンクラブ |
やぶさかではございません | |
ソロ活女子のススメ5 | |
木曜日 | 悪夢の不倫温泉 ―監視対象はあなたです― |
彼女がそれも愛と呼ぶなら | |
月~金 | あんぱん |
あの日の朝子がまだ端島にいる、のセリフがとてもしっくりくる。初回で端島が見えた時や最終回で日記を読めるかしらと知りたいような知りたくないような感じとかギヤマンがあると言われて思わず走り出しちゃうところとか。確かにまだあの頃の朝子さんが胸の中にいるんだなと強い想いを感じました。報われなかったけれど一面のコスモスに言葉もなく胸いっぱいになっているところが素晴らしかったです。
鉄平の話をする時の、ちょっと乙女な雰囲気がとても可愛くてキュンとする。
端島でダイヤモンドと聞いた時の取り乱し方とか、見ていてもう心が苦しくて。
いづみさんの中にちゃんと今も朝子がいて、たくさんの苦労も幸せも積み重なったものが感じ取れて、宮本信子さんで良かったなと思った。
鉄平が植えた一面のコスモスを見た時の表情がとても良かった。「私の中に皆眠ってる」と大切そうに胸に手を添える姿や、懐かしさや愛しさに思いを馳せるような微笑みも、島に置いてきたあの日の朝子も、ずっと抱えていた葛藤や哀しさも、長い時を経て鉄平の一途な想いに触れていづみさんの中でちゃんと消化出来たんだなあって伝わってきて胸にくるものがありました。
警察から出てくる玲央を開口一番「警察に泊まるのが好きなの?」とちゃめっ気たっぷりに言うところがかわいらしかったし、この程度じゃ信用は失わないと年の功を感じさせた。いづみさんに取ったら玲央なんて孫みたいなものなんだけど玲央の中に鉄平を見ている時があるのが感慨深い。
他の作品を見てもそうだけど、この人の演技はもはや達人の域に達してると思う
興奮気味に石炭が出てきた時の喜びを語ったり、鉄平がいなくなった話になると口が重くなったり辛さや切なさが滲み出ていたり、端島のことを話す時の感情が生々しいというか、何十年も前の思い出というよりつい昨日の出来事を話してるような雰囲気があって、いづみにとって端島での日々や鉄平への想いがどれだけ大切なものか伝わってくるのがとても良かったです。
玲央に朝子と呼ばれることに照れてしまうところがとてもチャーミングで良かったです。でも乙女のようにチャーミングということはそこで感情が止まっているとも言えるので不穏な空気が流れます。ミステリーには最適ですね。
玲央に鉄平の話をしながら照れて顔を隠したり、今も恋してるかのようなウキウキと楽しそうな姿が可愛らしい。弾むような声音や笑顔にふと陰や哀しさが滲むところも、このまま幸せな展開とはいかないんだろうなあって不穏さを感じさせて良かった。コスモスの芽を見ている時の胸がいっぱいになっているような微笑みも切なかったです。
和馬の話を飄々と躱して全く取り合わない姿がいづみらしくて良かったです。揚げ足とりのような「冗談」のくだりで、揶揄って面白がってるような玲央とは違い、和馬の顔をまともに見ないし、態度も他人事みたい装ってるし、核心に触れられたくない、今は触れてくるなって拒絶してるような壁のようなものが感じられたのも良かったと思います。
そりゃあの態度だけみていたら子供としては色ボケしたのか?と驚くよね。でもその態度を見ていると自分が苦労したことも知らないでのうのうと親の財産を当てにして恩恵を受けることを当然としている子供達への忠告にも見える。どう物語が続いていくのか全てはいづみさんの手のひらのような気がする。
玲央が次期社長候補だと宣言して周りを戸惑わせたり、その反応すら面白がってるようだったり、玲央と盆踊りを踊ってはしゃいでみたり、飄々としていて掴みどころがない姿と、過去を思い出してる時の深みのある表情のギャップが良いですね。どういう人なのか、何を考えてるのかいまだによく分からない人で設定がフワフワしてる感じだけど、ちゃんと地に足のついた人間として存在感を示しているところもさすがです。
玲央に向けた「人生、変えたくないかい?」って言葉が好き。いつか鉄平が言っていた言葉を時を超えて鉄平にそっくりな玲央に言う。鉄平は明るい未来を指すように言ったけど、いづみさんは地獄から掬い上げるように玲央に言う。慈愛に満ちた声が素敵だった。
過去について語る時の、何処か寂しげで後悔の滲む口調や表情が印象的。大切で愛しい日々だったというだけではない何か辛い思い出があるのかなと、いずみの正体や玲央との関係がより気になってくる。毎回、ヒロイン3人と重なる部分があるけど、キャラが全く違う3人なのにつながりがすごく自然で、その正体が3人のうちの誰であっても違和感なく「そうだったんだ」と受け入れらそうなところもさすがだなと感じます。
玲央に鉄平の名を大切そうに告げる姿や、外勤の仕事について話す時の愛おしそうな声が、鉄平への深い愛情を感じさせました。ただの懐かしい想い人を語るにしては何処か憂いや切なさを滲ませるところも、鉄平との関係やいづみの正体など、ミステリアスさを際立たせていて良かったと思います。
初めは薄汚れたおばあちゃんで、次はホストにハマるおばあちゃんで次はホストを遊ぶおばあちゃんに。どんどん印象が変わってその度に服装や姿勢や表情まで変わっていく。この人はどんな人なのだろうと想像を掻き立てられる。
船が島に近づいた時に居ても立っても居られない様子でデッキに走り出たり、思わず泣き崩れてしまう姿が、端島への並々ならぬ思いを感じさせて印象に残りました。自由奔放に見せてすべての行動・言葉に意味がありそうな深みを感じさせるところも、登場するだけで場面がビシっと締まるところもさすがです。「若い男の人と行ったの」「デート」って和馬に嬉しそうに話す姿も可愛らしかったです。