119エマージェンシーコール

声が掠れていてボリュームも抑えめで、まだ万全な状態ではないってちゃんと伝わってくるけど、台詞はしっかり聞き取れるっていう絶妙な塩梅がさすが。狙われてるのは自分たちだって察知して被害を未然に防ぐ機転も、それを誰も巻き込まずに一人で行う勇気と責任感も、すべてが格好良くて頼もしくて、さすがレジェンドだなって100円払っても良いから言いたくなっちゃいました。

堂島がいるから大丈夫という安心感を与えていました。更に機器がダウンした時の獅子奮迅の活躍ぶりはまさにレジェンドという名にふさわしいものでした。こういう目標がいることはどんな世界でも重要なことだと感じます。

演じる佐藤浩市も、もはやレジェンド俳優に近くなってきましたね。堂島の病気発覚後は、わざと声を枯らした演技をしていましたが、あれでセリフが聞こえるように話すのはなかなか至難の業です。さすがというべきですね。

病み上がり設定が完璧すぎる。少し重そうな足取りから入り、ちゃんと声まで掠れているってどういうこと？って思う。やっぱりベテランはすごいや。堂島さんが来たことにみんなが振り向いたりする中、少し照れくさそうにしていたところも良かったです。

無事に司令課に復帰出来てホッとしました。掠れた抑えめの声音もリアルで良いですね。いてくれるだけで心強くて安心感が増す温かみのある雰囲気も、ドンと構えていて存在感が凄いけど、威圧感皆無で接しやすい空気感も素敵。復帰早々不穏な通報を受けていたけど、どんな対応を見せてくれるのか、レジェンドの腕前拝見って感じでとても楽しみです。

兼下が相談に来た時困ったなって顔をしつつ何にもアドバイスすることなく聞いていたところが良かったです。喋りたいなら喋れって感じでただ聞いてやるところがレジェンドっぽかったし、兼下を信頼してるからこそ余計なことは言わなかったのかなと思いました。

兼下から相談を受けるシーン、一言も喋らず筆談だったけど、目力の強さや視線、口元の僅かな変化だけで言わんとすることが伝わってきて、兼下が「自分で悩んで自分で決めます」ってしっかり答えを出す説得力がありました。無事に全員救助出来たという土砂災害のニュースを観ながら、声を出す訓練を続ける姿も、また司令課に戻るぞって自分を鼓舞しているように見えて胸が熱くなる思いがしました。

声だけで事案の重大さが分かったなどと喋る前からすごくハードルが上がってるなと思ったけど、さすがレジェンド！緊迫感がありつつも的確に聞き取りやすく指令を出していくところがカッコよかったです。不測の事態にも俺の出番だとばかり気合いが入った表情が素敵でした。

システムエラーの混乱をレジェンドの技術と経験値で見事に捌く姿がめちゃくちゃ格好良かったです。粕原の指導をしてる時などは声が掠れたりボリュームも抑えめだったりと体調の悪さが窺えたけど、各隊に指示をだす時の声はしっかりと張りがあって聞き取りやすく、火事場の馬鹿力じゃないけど、堂島の「今自分にしか出来ない」っていう強い使命感とプライドが伝わってきて良かったと思います。

姉からの通報に動揺する粕原を「驚いてる暇はない」と即座に現実に引き戻す姿が頼もしかったです。小夏と男の子が無事に救助された時の表情も、レジェンドと呼ばれるベテランになっても、いまだに目を潤ませてこんなにも安堵するんだなあってグッときてしまいました。

上杉の代わりに「社長が刺された」という通報に対応するシーン、臨機応変に質問を変えて情報を集めようとする姿や、落ち着いた声、態度、さすがの頼もしさでとても格好良かったです。上杉に「人間舐めすぎ」ってビシっと指摘するシーンもスカッとした～。病気フラグが立っているのがザワザワするけど、命に別状はない、大したことないっていう展開であって欲しいです。

高千穂を気遣うシーン、素敵だったな。さりげない声のかけ方とか、相手が口を開きやすいように表情や空気で話を聞く姿勢を示してくれるところとか、豊富な経験だけでなく、こういう人間力や器の大きさも「レジェンド」って呼ばれる所以なんだろうなあって感じました。

毎回若手たちが悩み立ち止まった時に、必要な言葉やきっかけをふわっと投げてくれるところが素敵です。言葉一つ一つに自分も同じように考えて経験してきたからこそっていう説得力と重みがあって、でも口調に世間話みたいな軽やかさがあるからスッと心に入ってきて、その絶妙なバランスが堂島の人柄を感じさせるところも良いと思います。

なんでだろう、この人が画面に出てきただけで高級感がアップするというか格が上がるというか変な感じがする。新島へのアドバイスも身近な話題を振りつつ本当に言いたかったことを散りばめていく。核心をついて相手を追い詰めるようなことはしないところがいい。

気負いのない、ほんの雑談って感じの軽い口調で、その時その人に必要な言葉をかけてあげるところが素敵。新島とのやりとりも説教臭さや押しつけがましさが全くなくて、でも多くの経験を積んでいるレジェンドだからこその重みがあって、新島の心に響く説得力が感じられました。

「いつだって最初に最悪の状態を防げるのは指令管制員だ」と兼下に語るシーン、「それって格好良くない？」って急におどけたり、しっかりレジェンド罰金を取ったり、兼下の複雑な思いを汲みつつ、重くなり過ぎないように気遣う姿が堂島の人間の大きさを感じさせました。総合台に座っている時のどっしりとした存在感と安定感、安心感もさすがでした。

若手キャストが多い中、その場に登場するだけで場がビシっとしまって良い緊張感が漂うところがさすが。年長者だけど偉ぶることなく、威圧感も一切なく、皆と同じように仕事をこなす姿も堂島の人間の大きさを感じさせて良かった。粕原との屋上でのやりとりも、全然説教臭くなくて、でもベテランだからこその説得力と深み、重みが感じられてとても良かったです。