アンサンブル

ケイさんと真逆で母性溢れる役を優しさと少しの弱さで表現した八木さん、私なんてとちょっと引いちゃうところも継母としての気後れと気遣いの優しさゆえだと理解できました。迎えにきたお父さんに涙ぐみながらはにかむ姿も可愛らしかったです。

和夫に「戻って来て欲しい」って言われた時の泣きそうな笑顔がとても良かった。嬉しさとか家族が久々に揃った安心感が滲んでいて、自分の居場所はこの家族なんだって実感している様子が伝わってきて、見ているこちらも胸が熱くなる思いがしました。ずっと見られていなかった夫婦水入らずの仲睦まじい晩酌シーンが見られたのも嬉しかったし、幸せそうにだし巻き卵を和夫に食べさせてあげる姿も微笑ましかったです。

前回は闇落ちか？って心配したけど、実家で過ごす姿は思ったより元気で落ち着いていて、有紀の元来の大らかさと人間力が感じられたのが良かったです。優に向ける心配ともどかしさが入り混じった表情も、息子の幸せを願う母の思いの深さが伝わってきて良かったと思います。

1番誠実でいい人なのに報われないところが悲しい。優を愛して大事に育てながらもどこか自信なさげというか一歩引いて見えるところが継母なんだなと思う。優の母親に理不尽に詰められてもいいなり、いい人だからこそ弱いところももどかしくさせるね。

優の実母と対峙するシーン、実母への警戒心に少しずつ怒りや憎しみ、悔しさ、嫉妬が積もっていく過程が表情の変化から伝わってきて、見ているこちらまで辛くてしんどい気持ちになりました。涙を流しつつ、口元はキュっと結んで泣いている声が漏れないように、実母に聞こえないようにしている姿も、優の母親としての意地、プライドを感じさせて胸が痛かったです。

優に「もう大人なんだしここから出て行かなきゃね」と話すシーン、幸せそうな優の姿が嬉しい気持ちと、離れていってしまう寂しさが入り混じったような笑顔がとても良かったです。血の繋がりはなくても深くて大きな母の愛情が伝わってきて、実の母に愛されていなかった過去を知った後に見ると余計に切なく感じられました。

優に「俺のお母さんは母さんだけ」って言われた時の嬉しそうな表情が良かった。満面の笑みなんだけど、込み上げてくるものを堪えるような雰囲気も纏っている何とも言えない良い笑顔を浮かべていて、楽しいこと辛いこと、色んなことを乗り越えながら共に過ごしてきたんだろうなって伝わってきてグッときてしまいました。

瀬奈に優の話をするシーンがとても良かったです。温かく優しい声も、優の辛い過去に心を寄せて時折切なそうになる表情も、息子への深い愛情を感じさせて、血は繋がっていなくても本当の親子なんだなあって胸にくるものがありました。

和夫と翠が喋ってるとスッと真顔になったり、表情が硬くなるように見えるのは気のせいなのかなあ。笑顔でも目が笑っていないし、何か思うところがありそうな雰囲気が漂っていてすごく気になる。明るくチャーミングな良いお母さんっていうだけではない、陰の部分が垣間見れたのが新鮮で良かったと思います。

「優がデートだって」って嬉しそうにはしゃいでお父さんに報告する姿が可愛らしかったです。本人よりテンション高いのも面白い。見ているこちらまで心が温かくなってほっこりするような、顔をクシャっとさせた笑顔や弾むように明るい話し声も素敵です。

朗らかで人当たりが良くて明るくて、優しい良いお母さんっていう雰囲気がよく出ていたと思います。旦那さんとの仲睦まじい様子も微笑ましくて良かった。このご両親のもとで育ったら、そりゃあ恋愛に理想を抱きがちな真戸原みたいな子が育つよなあっていう説得力があるのも良かったです。