アンサンブル

瀬奈に話しかけるシーン、表情にも口調にも以前あった棘のようなものや不安定さ、紙一重な危なっかしさが無くなっていて、優のことは本当に吹っ切れていて話してることも本心なんだなあって感じられたのが良かったです。瀬奈に対して敵意はないけど少し壁は感じさせて、やたら親身だったり友好的って感じじゃないのもリアルで良かったと思います。

ただ一言怖え〜って思った。一度つかんだ手は絶対離さないタイプ。優しさに漬け込んで自分には向いていない目は徹底的に無視、そして優にはしゃべらせない。タイミングを読んで優が喋り出す前に畳み込む技がすごかったね。

話を聞いてくれないし、何を言っても通じなくて自分の都合の良いふうにしか解釈しないし、真戸原の優しさにつけ入るような態度をとるし、面倒で厄介な元カノっていう印象を視聴者にしっかり植え付ける演技がとても良かったです。危うくて怖いしイライラさせられたけど、それだけじゃない切なさや哀しさが伝わる別れの涙も印象深かったです。

わざわざ皆が見てる前で真戸原に耳打ちをしたり、高熱が出たと深夜に真戸原を呼び出したり、なかなか面倒でイラッとさせられる元カノだけど、女の嫌な部分を出すのが上手いですね。瀬奈と真戸原の親し気な様子を見て花束を落とすくらいショックを受けていたり、いきなり真戸原に抱きついて「まだ付き合ってるよね」とか言い出したり、紙一重の危うさ、ヤバさが滲み出てるところも良い感じに怖くて印象に残りました。