今夜すきやきだよ

演技ではなくて顔芸

嵐のように子育てに追われているあいこ夫婦のどんなに荒れた状況でも何にも言わず普段通りに接してくれるともこは神だ！（笑）どんなにあいこがテンパっても冷静なツッコミを入れ気持ちをほぐし労ってくれる究極の癒し系。さりげなく手伝う姿勢が素敵でした。

あいこの所にご飯を差し入れしに行く時も、娘ちゃんを抱っこしたり面倒みてあげるときも、すごく楽しそうで「やってあげてる」感が一切ないところが素敵。「ごめんね」と謝ってばかりのあいこに「ごめんって言わなくて良い、頼って良い」と告げる時の慈しむような表情や包容力も、ともこらしい温かさが感じられて良かったです。控えめでほんわかした中にあいことの生活を通して徐々に頼もしさや強さが加わっていき、回を追うごとにさらに魅力的な女性に変わっていく姿をナチュラルに演じていて役柄にハマっていたと思います。

まさか学生服を着たトリンドルさんを見ることができるなんて驚きです。感想としては頑張ってたと思いますが、やっぱりギリだと思います。ただ女の子4人で歩いてるところはともこっぽいなと感じさせるところが多かったです。1人だけノリが悪いというか、話を振っても一言いって終わらせるタイプ。他の３人は能天気のように映ってましたが案外そんなことはないんです。結構気を使っていたりする。居心地が悪いって顔に書いてあるのはこちらも辛い。そんなことを思い出しました。

初めての４コマ漫画を任されて「エイエイオー」って拳突き上げてやる気に満ちてる姿が可愛らしかったです。喜ぶ時も怒る時も、どこかおっとりしていて仕草が愛らしいところがともこのキャラに合っていて良いですね。ついついエゴサして自分の作品の評価を気にしてしまうところも、漫画の評判の良さに嬉しそうにしつつ謙虚な姿勢を崩さないところも、控えめなともこらしさが感じられて良かったと思います。

絵本のモデルが自分たちだと勘づかれた時の反応が可愛かったな。照れ臭そうな表情と挙動不審ぶりが「図星です」って言ってるようで、ともこの素直さや嘘がつけない真っすぐさが感じられました。「子供が出来て、白い犬を飼って…」とあいこの人生を思い描く時の楽しそうなんだけどちょっと寂しそうな表情も、ともこの複雑な気持ちが伝わってきて良かったし、「勝手に分けて考えるな、我らは人生の仲間」とあいこに言われた時のしみじみ嬉しそうな笑顔もイソクマの二人の絆の深さを感じさせて良かったと思います。

結婚のことで揉めるあいことゆきにビシっと説教するシーン、格好良かったです。フワっと穏やかな子ではあるけど、ここぞという時には毎回しっかり言ってくれて頼もしい。結婚をデザインするっていう提案も、あいこを一番近くで見てきたともこらしくて素敵。新作絵本にOKが出た時のパアッと晴れやかな笑顔や、帰り道のスキップからの駆け足も、早く結果をあいこに報告したいって逸る気持ちが伝わってきて可愛らしかったです。

あいこが帰ってきて甲斐甲斐しく世話を焼き、あいこの意見には全部乗ってみる。それが嫌々ではなくてすごく楽しそうにするからあいこはテンション上がっちゃうよね。全力で甘やかしてくれるともこは一家に一台欲しいところです。

あいこが弱っていたからか、ともこの母性や包容力がいつも以上に感じられて、実家に帰ってきたような温かさや安心感が滲み出ていたのが良かったです。「何かあったらいつでも駆けつける」「ずっと味方だよ」という台詞も迷いがなくはっきりした口調で頼もしかったし、弱ってる時にこの言葉はめちゃくちゃ沁みるよなあってグッときてしまいました。水族館で子供みたいにキラキラした目で鑑賞する姿も、思わず「美味しそう」って言っちゃうところも可愛らしかったです。

あいこの結婚を聞いてすぐお祝いできない気持ちとか、悟られない程度に笑顔を作る気持ちとかすごく繊細に表現してくれるからこちらも頑張れ！と応援したくなりますね。自分のモヤモヤした気持ちと折り合いをつけ前を向くともこの強さ、おにぎりを食べて泣き笑いするところにすごく感動しました。

婚約したあいこに「おめでとう」が言えない自分へのモヤモヤや、共同生活に終わりがくる不安や寂しさ、複雑に入り乱れた感情が表情からしっかり伝わってきました。そんなに演技が上手だと思ってなかったけど、この役ではともこの繊細な感情が表情によく乗っているし、ともこのキャラクターもトリンドルさんの柔らかく愛らしい雰囲気にぴったりだし、役にハマっていてとても良いと思います。あいこ手作りのおにぎりを泣きながら食べる姿も、「おめでとう」がやっと言えた時の幸せになって欲しい気持ちと寂しさが混じったような何とも言えない笑顔も、あいこを大切に思う気持ちが伝わってきてグッときました。

トリンドルさんのふわりとした優し気な雰囲気がとても合っています。ともこは料理も得意で可愛らしくて、男性の目線でみれば奥さんにしたいタイプに見えるでしょうが、実はしっかりと問題意識も持っていて、ただの可愛いらしいお嬢ちゃんではありません。見かけや特技がその人を決定付けるものではないというのが、このキャラクターのポイントのひとつであり、このドラマが訴える核の部分でもあるので、大袈裟に演じるのではなく自然な感じでそれを表現できるトリンドルさんはとても良いキャスティングだったように思います。

イラストの仕事に没頭してる時の真剣な表情や迷って小首を傾げる仕草、周りの音も聞こえてないような集中した横顔、プロとして全力を注ぐ姿がとても格好良く、やり切ったあとの清々しい表情もとても綺麗でした。あいこにご褒美のどら焼きをもらった時のワクワクした顔も可愛かったです。あいこと一緒に過ごす時間はとても居心地が良さそうで充実した顔をしていて、以前言っていた「この生活を愛してる」という台詞に説得力が感じられるところも良かったです。

ふんわりおっとり系のトリンドルさんだからこそともこができると思っている。セリフ的には他者をばっさり切り捨てるようなものもあるけれど、タイミングやふんわりした声が相まって一見すると辛辣には聞こえない。そこが好きだなー。

朝ごはんのサンドイッチを作っている時も、家飲みの時に蛤を調理してる時も、一つ一つの工程をとても丁寧にこなす姿がともこらしくて良かったです。一緒に食べる相手のことを頭に浮かべているような、思いやりの気持ちや温かさが滲み出ていました。打ち合わせで耳にした「男ウケ」の話やテレビのインタビューの「男に認められてこそ本物」みたいな発言にモヤっとして愚痴ってみたり、控えめかと思いきや、負の感情や鬱々とした気持ちをため込まずにちゃんと吐き出すところも好き。愚痴っても言い方や表情がフワっとマイルドなところもともこのキャラに合っていて良いと思います。

内山田に初めて会った時の反応がすごく可愛かったです。感動して言葉がなかなか出てこない感じや、目をキラキラさせて熱い思いをぶつける姿、終始浮足立つ感じで落ち着かない様子が、内山田への憧れの強さを感じさせました。普段、そんなに感情を爆発させるキャラじゃないから、余計にその喜びの大きさが強く感じられたのも良かったと思います。

ふんわりした中に棘のある言葉がちょいちょい出てきていつもならサラッと聞き流しちゃいそうなところだけどやっぱり引っかかる。女性が機嫌悪い時ってこんな感じですよね。なんかザラっとした感じ。今何か言ったら突っかかってきそうなヤバい雰囲気。女性あるあるだなと思いました。

あいこに初めて感情をぶつけるシーン、ともこらしくないキツく強い口調が印象的で、今まで何気ない周りの言葉に傷ついてきたともこの葛藤や苛立ちが伝わってきました。空気がピンと張り詰めるような緊張感も良かった。「愛してる」という言葉を初めて口にしたと気付いた時の、驚きと嬉しさが入り混じったような笑顔もとても良かったと思います。あいこがこの共同生活に満足してるのは分かってたけど、３話ではともこにとってもあいこと過ごす毎日が大切なものになってるんだなと感じられたのが良かったです。

家に帰れば温かな料理と温かな笑顔が迎えてくれると思うと女でもテンション上がるわ。トリンドルさんの持っている癒しの効果がそこかしこにあってあいこ同様癒されまくりです。はーうちにも来てくれないかなと思ってしまうほどです。

美味しそうにご飯を食べるあいこを嬉しそうに見ている姿や、新しい恋に浮足立つあいこを微笑ましげに見守る姿が母性や包容力を感じさせます。一緒にいて居心地が良さそうな、穏やかで温かな雰囲気も素敵。ゆきとの距離感に真剣に悩む姿も、ともこの真面目で慎重な性格が感じられて良かったです。

トリンドルさんの持つおっとり、ほんわかした雰囲気がともこのキャラクターにマッチしていて、サバサバしたあいこと良い対比になっていました。あいこの愚痴や涙もすべて受け止めてあげるような包容力が感じられたのも良かった。あいこと一緒にご飯を食べてる時のテンポの良い会話も素っぽいというかとても自然で、本当に二人の食卓を覗いているようなリアリティが感じられたのも良かったと思います。

ちょっぴり内気で内向的ではあるけれど決して孤独ではなくほんわかあったかいものを持っているともこ。だから友人達のマウントとも取れる言動にも居心地が悪そうにはしても傷ついてはいなそうなところがともこらしくて良かった。