わたしのお嫁くん

3兄弟で買い物に行っても、一人だけ荷物を持たずに手ぶらで優雅に歩いているところが薫っぽくて良かった。福岡行きを止めるかもという話も、正海のようにあからさまに喜んだりしないけど、嬉しそうに微笑んでいる姿が薫らしくて、正海にも負けない弟溺愛っぷりが感じられました。フランス語にイタリア語、英語と日常会話にさらっと外国語を挟んでくる独特な台詞まわしや、小慣れたウインク、背景にいつもバラの花を背負ってそうなザ・少女漫画みたいなキャラを実写で違和感なく表現出来るのもさすがだし、めちゃくちゃ似合っていてハマリ役だったと思います。

横文字混じりの台詞もカメラ目線のウインクも、舞台仕込みの大きな身振り手振りも、違和感なくサラリとこなすところがさすが。ただ立ってるだけでも浮世離れした薫らしさを醸し出しているし、相手が誰であってもどんな展開でも、絶対にキャラがブレない徹底した役作りも凄いなと思います。正海のようにあからさまにムキになったりはしないけど、自信たっぷりな表情で赤嶺や花妻に対峙する姿は「知博が結婚相手ナンバー1」と確信している兄馬鹿っぷりが感じられて良かったです。

大きな薔薇の花束持ってお見舞いに来るところが歩くロマンチストの薫らしくて良かった。薔薇の香にはリラックス効果があるからと、部屋中に薔薇の花びらをまき散らして歩く姿もめちゃくちゃ面白いし、赤嶺ターンになって足元しか映らなくなってもずーっと薔薇をまき続けている姿も笑えました。隙が無くて格好良く、気取ったポーズや台詞もばっちり決まってるのに、どこか面白くてクスっと笑えちゃう絶妙なキャラ作りが素晴らしいです。

6話冒頭の弾き語り、さすがの美声と歌唱力で素晴らしかったです。BGM代わりだなんて贅沢だなあ。息をするように繰り出すウインクとか、穂香と君子をレディ扱いする姿とか、メモを拾うだけなのにいちいちポーズが優雅なところとか、「歩くロマンティック」を体現した徹底した役作りが凄い。かなり癖の強い演技だけど、ナチュラルな芝居の高杉さんとのやりとりも違和感なくこなすし、浮世離れした雰囲気だけどドラマの世界観を壊さない絶妙なバランスの良さもさすがだなと思います。

横文字混じりの独特な台詞回しやウインクを、ここまで違和感なくサラリとこなせるのがさすが。日本のドラマで「マンマ・ミーア！」って叫ぶ台詞、初めて聞きました。仕草が日本人離れしているところや、ボディタッチが多く、触り方がちょっとねっとり気味な感じも薫のキャラに合っているし、台詞以外の演技が細かく丁寧なところも良いですね。ド派手なシャツに負けない存在感の濃さや色気も古川さんならではの魅力だと思います。

とにかくかっこいい！醸し出す雰囲気だけで美味しいものを作れそう！と思ってしまう。優雅で芸術的で素敵な料理を作るんだろうな。高杉さんと並ぶと大きくてほんとにお兄さんのよう。色気もあって見惚れてしまいます。もっと出番増えないかな。

初対面の速見にウインクして名前呼びしたり、手作りのシュークリームを「あーん」と知博に食べさせたがったり、堅物な正海と正反対な他人との距離感や独特な色気のある佇まいが濃くて良いですね。顔に手を置いて話を聞く姿や壁に背をもたせて立つ姿など、所作が優雅で美しいのも魅力的。横文字らだけのプレゼンに頭クラクラしてる正海と違い、「ファンタスティック！」と絶賛して拍手してる姿も薫の柔軟さや視野の広さが感じられて良かったと思います。

いつもと様子が違う知博を面白そうに見つめる姿が、心配しまくって眉間に皺寄せてる正海と対比になっていて良かったです。知博の「研修に行く」という説明にも含みのある笑みを浮かべていたし、正海より柔軟な分、色々と察しが良さそうなところが、薫のどこか余裕を感じさせる独特な雰囲気にマッチしているのも良いと思います。出番がとても少ないけど華があってしっかり存在感を示しているのもさすがです。

出番がほんとに少なくて残念。だけど竹財さんとの三兄弟のインパクトは大！とても魅力的な兄2人に、どんな兄弟なの？もっと見たい！と興味を惹かれました。一瞬で華やかな雰囲気にしてしまうのはやっぱりすごいですよね。

英語混じりの独特なテンポ感の台詞回しやオーバーな所作、どこか浮世離れした雰囲気がお堅い正海と良い対比になっていたと思います。ミュージカルや舞台を彷彿とさせるような演技が古川さんならでは。知博を見つめる優しい眼差しやボディタッチ、パンケーキを食べさせてあげようとする姿など、正海とアプローチは違うけど弟を溺愛している様子がしっかり伝わってきたのも良かったです。