アンメット ある脳外科医の日記

とても困難な状況にあるのに、いつも穏やかでにこにこしている。本当はそんな風にいるのは難しいと思うのだけれど、とても思慮深く賢い人なんだろうなと過去まで思いを馳せることができた。本当にこんな人がいるんじゃないかと思うほど自然な演技だった。

みんなが助けたいと思えるミヤビという人物をちゃんと演じてくれました。謙虚で素直で食べる時の幸せそうな顔がとてもかわいい。目覚めたら記憶がなく驚くのに、ノートを差し出されると素直に読んで咀嚼する。辛い状況にありながらも一度も感情的になることがなかったところもミヤビの芯の強さが見れて良かった。。愛されキャラN o1でした。

共演の若葉さんの芝居に合わせたのもあるのでしょうけど、見事に自然なメソッド演技です。実は多くの感情を語らないミヤビ。本当ならば気が狂いそうになるほど吐き出したいものがある筈なのに、自分が周囲によって生かされていることを理解し、医者らしい冷静さで信頼すべき人を見極め、過去の自分の判断を上書きしながら、すべてを受け入れようとしている。そこにはただの寛容さだけでなく、医者らしい冷静な分析がある。それは愛情を育むのは感情だけではなく、知性と理解も必要だと示している。終始静かな口調の芝居ですが、感情の起伏をあえて出さないため、医者としてのミヤビのやり方だと、意識して杉咲さんが演じているのが分かります。原作者や脚本家の手腕も素晴らしいが、それを表現できる杉咲さんの演技もとても見ごたえがありました。

話し方にイライラするのでドラマ自体は好きなのですが見るのをやめました。ここでは杉咲さんの話し方の評価が高いようです。日本人はとにかく女性についてはこの覇気のないというか抑揚のない子供のような話し方が好きなようですね。気持ち悪。

食べるシーンがかなり多いと思うけど、いつもその豪快な食べっぷりに癒されます。すごく大口であるにも関わらず下品に見えないのはすごいし、見ているだけで元気になれますよね。辛いことがあっても食べることは大事。柔らかな物腰とのギャップがいいですね。

誰に対しても優しくて穏やかな話し方が本当に癒される。みんなが素直になってしまうのわかるな。こんなお医者さんが周りに居て欲しいと思う。

いつも動揺する患者さんへの声の掛け方が素敵でこんなお医者さんがいたらいいなと思う。事実やこれから起こることなどきちんと患者さんの目線に立って丁寧に落ち着いて説明してくれるし、驚いちゃいますよねと相手の動揺も受け止めてくれる。そのひたむきさがミヤビちゃんの魅力になっている。

てんかん発作が起きたミヤビちゃんを見つけてかけ寄り頭をぶつけないようにガードしながら横にならせる三瓶先生。普通の医療行為だと思うけど、ミヤビちゃんへの愛を感じる場面だったと思う。丁寧に扱いつつ状況を的確に判断する目がかっこよかった。

医師として患者さんに説明する際の話し方が、フワフワ、ふにゃふにゃした話し方で変、と言うかいらつきます。優しくておっとりしたキャラクター作りのためにわざとそうしてるのかも知れませんが、凄い違和感があります。せめて医者として話す時はもっとはっきり明確な口調で話すべきだと思います。

毎日失われた記憶を頭に詰め込むシーンは真剣な眼差しでテスト勉強にも似ている。でも一歩外に出れば昨日と変わらない顔で穏やかににこやかに過ごすミヤビの精神力の強さがよく出ている。そばかすを気にする人もいるだろうけど、ミヤビはお医者さんなのだから気にする必要は何もない。こだわりなくさらけ出せる、こちらは杉崎さんの強さだろう。

いつもどんな時も患者さんファーストで誠実なミヤビ先生。病気になった人の不安を増長させないようにゆっくり丁寧に言葉を選んでいるところに好感が持てる。ちゃんと話しやすい間を取って患者さんの考える時間を与えているのも安心できるな。

患者に寄り添う姿勢が素晴らしい。彼が本気で病気と向き合って努力する時片時も離れずしっかりと彼に目線を合わせてリハビリをしていたし、彼が障害を受け入れるまでとことんその確認作業に付き合っていく。一生懸命さに心を惹かれた。

声がとても落ち着いたトーンで癒される。大変な状況にあるはずなのに職場では笑顔を絶やさず誰よりも落ち着いている。自分のこと覚えているかな？なんて怪訝な顔をされてもその笑顔で魅了していく。ミヤビを見ていると不幸だなんて決めつけてはいけないなと思ってしまう。