警視庁・捜査一課長 season2

思えばこのドラマが始まるまで「捜査一課長」という役職にスポットを当てた作品はなかったと思う。捜査一課長のキャラで個人的に印象に残っているのは「十津川警部シリーズ」の本多時孝（小野ヤスシさん）や「桜の塔」の牧園隆文（関智一さん）、「刑事の証明」シリーズの大倉敏郎（小沢和義さん）などですかね。
似たような職だと、一昔前に浜ちゃん主演でやっていた「検事・鬼島平八郎」の主人公はドラマ版では東京地方検察庁日乃出支部の平検事だったんですけど、原作漫画では鬼島は東京地検特捜部の部長で、タイトルも「東京地検特捜部長・鬼島平八郎 “眠らぬ鬼”」だったんですよね。ちなみに松方弘樹さんが演じた橘寛二・優明党幹事長は原作では「中卒ながら、土建屋からこの地位までのし上がってきた叩き上げ」という設定だったので、田中角栄氏がモデルの一人なのではないかと思いましたね。

今度の内藤剛志さんは土門さん？十津川警部？一課長？って迷ってしまうくらい、警視庁になくてはならない方ですね。正直演じ分けていると思えないのですが、そういう問題ではなくて、とにかくこの画面に内藤剛志さん演じるキャラクターがいて欲しい、いると安心する、という気持ちです。長いシリーズなので他の方との掛け合いは絶品。今シリーズは結構コメディっぽく振り切れている周囲を柔らかく見守っている感じで、ご本人と一課長の包容力がシンクロしている気がします。

捜査の指揮を執る時の凛々しく、カリスマ性のある姿と、愛妻と愛猫の前にする優しい姿のギャップがとても素敵です。特に愛猫をかわいがる目じりが下がっているお顔は、可愛いとさえ思ってしまいます。仕事ができて家族思いな一課長のような男性と結婚できたらいいのにと、毎回思います。

大岩捜査一課長の一番好きなところは、奥様の小春さんとのやり取りです。癒されます。
それと、部下の意見を聞き入れて、それを基に捜査の指示を出したりしてくれて、更に「部下のおかげ」というフォローを常に忘れないところが、「良い上司」として尊敬しています。

これまでサスペンスなどの２時間ドラマを中心に脇役として活躍してきたイメージが強かったが、最近は「科捜研の女」や「十津川警部シリーズ」などで刑事役を演じる事が多くなり、今回主演の「警視庁・捜査一課長」でもすっかり刑事役が板に付いた感じがする。テレビ朝日は刑事ドラマが結構成功してシリーズ化されるので、第２シリーズとなった今回はその真価が問われるであろう。