宙わたる教室

岳人の熱意に応えるようにスタンディングオベーションで笑顔の藤竹先生、生徒たちの頑張りが嬉しくて誇らしくて仕方ないって顔がとてもいいなと思いました。自分の想像の遥か上に行った生徒たちに逆に勇気をもらったような明るい表情に救われました。

喋り方が知的でいかにも理系って感じがしてとてもいい。表情は少ないながらもしっかりと藤竹先生の思いが伝わってくる。生徒で実験していたというのは聞こえ方によると良くないが、その言葉に慣れ親しんだ藤竹先生ならありなのかもしれない。

定時制だからと門前払いにあった時の大きな声がとても心に残りました。いつもは抑えた声だからこそ藤竹先生の驚きと怒りが爆発したように聞こえました。生徒とは大人同士として紳士的に振る舞っているので余計に驚いたし想いが伝わってきました。

佳純が部室に入ってきやすいように雰囲気を作り穏やかに待っているところがとてもいい。少しでも刺激したら逃げて行ってしまいそうな蒼を自分から近づいて来るまでじっと待つ。忍耐強くというよりも自然にそこにいるから寄っていきたくなるのだと思う。

ただ座っているだけなのに木内先生に怒ってますねって言われるほど静かに怒っているところがすごく良かった。深く考え込んで理不尽な怒りを溜め込んでいた。滅多に怒らない人が怒った感じがとても良かった。生徒思いなところが伝わった。

先生としたらもう少し抑揚があったり表情があった方がそれっぽいけど、淡々としている方が耳に入ってくることもある。一筋縄ではいかない生徒たちに囲まれているからこそ無味無臭っぽい先生の方がいいこともあるんだなと思いました。