ザ・トラベルナース （2024）

たま子さんと二人、病院でも寮でも同じメンバーが勢揃いという状況をマンネリにさせない良いスパイスになっていたと思います。ナースたちと和気藹々と食卓を囲むけど、変な馴れ合いはせずビジネスはビジネスときっちり線引きしてる程よい距離感もバランスが良くて良かったです。

金谷の言う通り、歩が料理を作った時だけ食べに来てるのが面白い。「ごちそうになる」っていうお客様っぽさがなくて、家族みたいにすんなり溶け込んで食事してるところも良いですね。ナースたちが突然解雇された時の「抗議してくる」と息巻く頼もしさを見せつつ、「無理やりにでもエージェント契約結んでおくんだった」と自分が手にするはずだったマージンを惜しむ姿も、やり手の西らしい良い意味でのガツガツした感じが出ていて良かったと思います。

久々の登場だったけど、相変わらず寮の食卓に普通に馴染んでいて違和感ゼロなところが良いですね。「聞いときなさいよ名前くらい！」って歩に激怒したり、証言してくれそうな人がいると知るとグイグイきたり、遠慮が一切ないところもナースたちとの良好な関係を感じさせて良かったです。

入浴中の歩に「早く出なさい！」と強い口調で怒る姿が怖くて、あの歩がビビッてしまう説得力がありました。いつもよりヒステリックになってるようにも聞こえて、信用問題に発展しかねない、会社にとって大ダメージになる案件だっていう焦りや不安が感じられたのも良かったと思います。

寮での食事シーンに馴染み過ぎていて、全く違和感ないところが良いなあ。歩が料理する時だけ食べに来るっていうのもちゃっかりしてる西らしくて笑ってしまいました。森口のマッチングアプリのページを皆に見せちゃったり、揶揄って盛り上がったり、悪ノリしてる感じはありつつも、皆で明るく笑い飛ばして森口を励まそうっていう西なりの気遣いが感じられたのも良かったです。

寮に来てナースたちと一緒にテーブルについてるのも、「那須田さんの手料理、食べてみたかったの」って嬉しそうにはしゃいでるのも、ほのぼのしてて良いですね。前シリーズのデキる女風のキャラより、こういう親近感のある雰囲気の方が似合う。ちゃっかり歩ちゃん呼びし始めてるのも、「馬車馬のように働かされる病院に移す」って森口をふざけて脅すのも、西がナースたちに馴染んでる様子が感じられて良かったと思います。

前シリーズでは敵っぽいポジションだったから、ナースたちと和気藹々と仲良く盛り上がってる姿が新鮮。関係性が変わったからか、醸し出す雰囲気や口調も棘がなくなって柔らかくなり、笑顔も増えて前回よりもずっと素敵に見えます。優秀なナースたちを揃えたり、たま子を寮母として雇ったり、有能さをしっかり発揮している姿も頼もしかったです。