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脚本・ストーリー 4.5 /5.0(89.2%) | 74位 /1089件中 |
キャスト 4.6 /5.0(91.4%) | 142位 /1089件中 |
演出 4.5 /5.0(89.2%) | 82位 /1088件中 |
音楽 4.5 /5.0(89.8%) | 53位 /1089件中 |
感動 4.5 /5.0(89.4%) | 29位 /1084件中 |
笑い 3.9 /5.0(78%) | 129位 /1084件中 |
スリル・興奮 4.3 /5.0(86.8%) | 63位 /1081件中 |
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キャスト 4.6 /5.0(91.4%) | 142位 /1089件中 |
演出 4.5 /5.0(89.2%) | 82位 /1088件中 |
音楽 4.5 /5.0(89.8%) | 53位 /1089件中 |
感動 4.5 /5.0(89.4%) | 29位 /1084件中 |
笑い 3.9 /5.0(78%) | 129位 /1084件中 |
スリル・興奮 4.3 /5.0(86.8%) | 63位 /1081件中 |
まさかのおにぎりを片手に倒れるとは!!朝から二度見してしまいました。志半ばでこれからと言う時に心残りがあるでしょうね。笹山さんも具合が悪そうで心配。中年になるとお世話になった年上の方が病気になったり亡くなったりするんですよね。これから原爆裁判という重々しい裁判が本格化していく中で、寅子の更年期障害や百合さんの痴呆がどんな割合で割かれるのかうまく釣り合いを取りながらどんなドラマになっていくのかとても楽しみです。
雲野さん、ほぼ過労死だね。個人的に実際に会った弁護士やいわゆるタレント弁護士の印象が悪くて、弁護士は信用できない職業のベスト3に入っているんだけど、雲野さんみたいな人ならね、少し頼りにならない面もあるけど、信用はできる。法に携わる人はむしろそっちの方が大事かな。企業弁護士みたいな人は勝てばいいみたいな感じだろうけど、民事の人はね。被爆者の裁判についてはその後の結果はすでに出ているし、調べればわかる。でも自分たちになりにいろいろな視点で考えてみることは、日本人として必要なことだと思う。
先週末にはまだ久しぶりの仲の良い親戚の集まりのような雰囲気だった星家が、今日はしっかりフォローし合う関係の家族になっていた。少しずつちゃんと距離を縮めたんだなと空白の時間を感じられてホッとした。猪爪家でも航一さんがすっかり馴染んでいて、さらに新しい家族まで。花江さんと直明夫妻とも役割分担を含めて上手くいっていることが伝わってきた。ただ、道男が家族写真を見てふと浮かべた表情が少し気になって。はるさんに相談したいことでもあったんじゃないかな。それに百合さんも認知症かな?のどかみたいにあまり突っ込まない方が良いのだけれど、どうしても最初は認めたくもないし覚えていて欲しいって思っちゃうからね。寅子も更年期っぽいし、ちゃんと人としての一生をきれいな部分だけ、見せたい部分だけにしないこのドラマが素敵。雲野先生とのお別れもきちんとできない立場をよねが思いやる。これまでいろいろあった仲だからこそ胸に来るものがあった。
のどかの悩みは子供らしくてそのことをちゃんといえて良かったなと思った。それはやっぱり星家の問題で寅子たちがくる前にちゃんと解決しておかなければいけなかった話で、ずるずると後回しにした航一が悪い。寅子たちが来て家庭の中に新しい風が吹いたらなんとかなく解決するだろうと思っていたのかと思うと少し腹立たしい。航一に何が食べたい?と聞かれてやっと自分の方を向いてくれたと号泣するのどか、どれだけ待ち望んでいたかと思うとこちらまで泣けてきた。
2人が家の中心にいるのがイヤというのは、ちゃんと子ども扱いされてこなかったから。ちゃんと親からの愛情を充分には受けてこなかったからとも言える。これって結構やっかいな問題で、ちゃんと子どもを過ごせなかったから自分の子どもを子ども扱いできないとか、どこまでも続いちゃう問題だったりする。実際、我が家でも3世代に渡って苦しんでいる。のどかは未成年の内にちゃんと父親本人と向き合えて、不器用でも愛情のやり取りをやり直せるから良かったと思った。きっと真面目で優しいからこそ、ここまでため込んじゃったとも言えるんだよね。いったん家族のようなものを解散して、あれは年末に久しぶりに揃った食卓なのかな。みんなの顔が穏やかで明るくて優しくなっていて、会話も温度差が取れて本当に良かったと思った。
のどかの悩みは昭和30年代前半というより、令和っぽい悩みだね。もちろん舞台は昭和でも、見ているのは令和だから、今の時代へ託す内容に文句はない。ただこの時代、のどかくらいの年齢ならもっと大人かな。大人にならざるを得ない社会環境だったという意味だけど。何にしても血縁の問題関係なく、最初から家族になんてなれない。血のつながりがあってもなくても、家族とは共に築かれていくもの。その意味でここからが新生星家のはじまりというところでしょうか。
ゆみちゃん、勝負時に腹痛って絶対優三さんの血だわって思っちゃいました。でものどかちゃんが具合の悪そうなゆみちゃんに声をかけたことが嬉しかった。根はいい子なんだろうな。さて桂場ですが、昨日はくらいついて来れないやつは仕方ないみたいな発言がありました。子供を産むのは女の性。子供を産むために一時期お休みをすることを許してもらえないならこの国に子供は増えない。誰の子を産むと思ってるんですかね?父親は知らんぷり。そのつけが今来ていると思えば納得です。
まだ高校生で来年大学ってことかな?どちらにしても未成年だし、もしかしたらお酒の出るお店に居たってことなのだろう。お兄ちゃんは寅子たちと亡き母の話ができる関係になって、少しずつ家族のようなものに馴染んできている。お兄ちゃんはお母さんとの幸せな場面も思い出せるようになったようだけれど、もしかしたらのどかは記憶にないのではないだろうか。闘病中のつらい場面しか覚えていないのであれば、余計に今の状況はつらいだろう。優未だって少し無理しているようにも見える。自分が原因の一部であると自覚しているからこその麻雀勝負だろう。具合が悪くなった優未にのどかが一番に声をかけていた。本当は優しい人なんだよね。ちゃんと話し合って落ち着くべき場所を探れるといいな。
朋一よりものどかの方がいろいろとこじらせていたようですね。どちらかといえば、自分の感情をぶつけすぎて引っ込みがつかなくなった感じだけど。個人的には彼女の言う通り、独り暮らしをさせてみれば、自分がいかに恵まれていたのか嫌でも理解すると思うけど、芸術家友だちの中にろくでなしが混じっていると、絵にかいたような転落もあり得る。まあそれもまた人生なのだけど。優未はただごとじゃないね。押さえている場所からして盲腸かな?ここでのどかが姉らしさを見せてくれればハッピーエンドなんだけど。
小橋の言葉に心揺さぶられる日が来るとは思わなかった。関心を持たれるのは優等生と不良で空気のような扱いの普通の人たちの苦悩。それはどこまでも続くのだけれど、その苛立ちを弱い方へ向けることの意味を語る言葉は優しくて学生と同じ目線だと感じた。どうしても寅子の物語だからできる人の苦悩が中心なのだけれど、こういう目線は良いなと思う。そして寅子が以前通った地獄を後輩が行く。道は切り拓いただけではダメで、次に通る世代のために均して舗装するという言葉は感慨深い。こうやってたくさんの先輩たちが戦って均してくれた道を私たちは歩いているのだと少し心が熱くなった。
女性は妊娠、出産、子育てで、キャリアや夢、お金など多くのものを失う。でも男性は何も失わない。それだけで十分に不平等だよね。少子化の原因はいろいろ言われているけど、子育て支援以前に、女性が多くを失わない環境作りが先だと思う。たくさんの女性が自分を諦めなくなったから、結婚や出産はリスクになるので後回しになった。そうならないための社会改革が遅れたから、少子化が止まらなかったんだと思う。桂場のように「時期尚早」なんて言っていた結果、手遅れになった典型例だろう。少なくともいまだに某医学部受験で女性の合格ハードルを上げるような国だから、こうして問題提起するのは重要だと思う。
航一は寅子との出会いで心の蓋が開いてしまい、閉じ込めていた様々な感情や欲求があふれ出てきてしまっている状態なのだろう。完全に蓋をしていたら気にならなかったことが、求めようとも思わなかったことが欲しくなる。それは家族らしさとか、家庭の中のぬくもりとか。ただ、ずっと距離を置かれていた子ども側からすればとても身勝手に見えるんだろうとも思う。親恋しい時期だってあったはずだから。どうしようもないことで怒るのはやめな!という言葉がとてつもなく悲しい。寅子に魔法をかけられた航一はこれからももがくのだろうがどうなるのだろう。そして戦後10年たち、新憲法のもとで育った子どもたちの中にも厳然たる性差別がある。差別している気がないから余計に根は深い。昭和はずっとそうだったのだから当然と言えば当然なのだが、好きで働いているという言葉ほど突き放して冷たい言葉はない気がする。小橋はそれに同調したように見えるが、次の言葉はどう続くのだろう。
寂しいけれどお父さんはこういう人なんだと諦めていたし、そう折り合いをつけてきたのだろう。それが新潟から帰れば人が変わったように愛おしいものに目を細め笑ったりもしている。やるせないよねー。のどかと朋一のふとした表情を見ればどれだけの寂しさを抱えてきたか分かる。切なくてこの2人が意地悪だなんて思えない。航一が傷ついている場合ではない、のどかや朋一の寂しさや怒りがゆみに向いてしまうのは本意ではないと思うからそうなる前に航一がしっかりしなきゃだよね。
専業主婦って戦後の1950代から60代に増えたけど、そもそもは戦争前にナチスドイツの政策を真似たもので、日本の伝統でもなんでもない。江戸時代だって専業主婦は武家の嫁くらい。つまり全人口の10~20%程度の武家の嫁だから少数。「伝統」と言われるとすぐに信じこんでしまう人がいるけどね。それに統計をみれば、いつの時代も言うほど専業主婦の割合は多くない。貧しかったからね。だからこのドラマの登場人物の多くが、お金持ちだというのがわかる。1960年の統計で高校進学率は男59.6%、女55.9%。大学に至っては男13.7%、女2.5%だからね。出てくるのが普通に高校生や大学生ばかりなのだから、少なくとも日本人全体がこうだったとは思わないほうがいい。
猪爪家は元々の気風もさりながら様々あって風通しの良い環境になったけれど、星家はかなり問題をたくさん抱えていそう。それは航一の抱えていた苦しみからくる家族との距離も関係あるだろう。百合が後妻の肩身の狭い立場に甘んじていて、子どもたちは笑顔も見せてはいるけれどスン!としている。朋一が百合をまるで女中のように扱っているのを見かねて口を開いた寅子をきっかけに子どもたちの心の内が少し見えてきた。裁判官が転勤族だからといって、父親がいてもいなくても良いとかすごい発言だ。まだまだ親のすねかじりしているのに。航一はやはりショックだろうし、子どもたちと向き合わないといけないだろう。
まぁ鉄は熱いうちに打て!よね。あの寅子だもの、思ったことを留めておくなんてことはできないと分かっていたし後から言うより先に言った方が後腐れがなくていいかもしれない。その瞬発力が航一にはなかったんだろうな。だからグズグズとなあなあと来てしまった。もちろん百合さんがしてくれることを当たり前として昔は受けていたのかもしれない。それならごめんなさいから始めないとだね。朋一にものどかにも忖度はない。でもまぁ思い切りぶつかる方がいいかもね。
事情はまだわからないけど、航一の子どもたちにもいろいろ言い分はあるのだろう。でも義母をお手伝いさん替わりのように扱い、父親にあの態度はあまりにも幼い。少なくとも昭和30年代にあの豊かさは世間の標準からみて上流階級。航一の子どもたちはそれだけで親ガチャ成功組だ。それは祖父の力だけでなく、父親や義母の力もあった筈。親に対する文句や不信を抱くなというつもりはない。無条件で愛情を注げと言うつもりもない。もちろん金持ちだからいいということでもない。それでも殴られ蹴られ迫害されたわけではないのだし、最低限の礼儀というものがある。彼らの言動には共感できないし、あまりにも子どもっぽいかな。
弟立案の心踊る結婚式、良かったですよね。昔は家と家同士の結婚が前に来てしまいますから親戚や仕事関係の人を呼ぶ堅苦しいものになってしまいますが、自分の会いたい人やお祝いしてほしい人を呼んでパーティーした方が断然心が躍ります。女子部の皆さんが戦争を乗り越え誰も欠けることなく再会できたことはとても喜ばしいです。ただ名字の件や従来の結婚式は嫌だとかは我が強い寅子が出ていましたのでちょっと疲れました。今まで婚家で暮らしたことのない寅子が心配なのは花江だけではないはずです。
先輩たちも含めていろいろあったみたいだけど、とりあえず同窓のみんなが笑顔で会う日がきて良かったですね。これこそ本当の意味で自由な時代を感じる時間だったかもしれません。最高の瞬間です。男が轟だけなのはちょっとさみしいですけどね。それにしても寅子を演じる伊藤さん、老ける演技をすると関西のおばちゃんみたいな雰囲気だねww。さて航一の息子と娘ですが、ずっと気に入らない雰囲気を隠していますが、一緒にクラスようになると嫌でも表面化するんでしょうね。何が気に入らないのかわからないけど、いい歳をした大人なんだというのは自覚して欲しいですね。
事実婚でも周りからあのように、特に寅子にとっては最高の言葉で最高のメンバーで祝ってもらったら、それはもう嬉しい以外はないよね。特にヒャンちゃんの口から名前を変えることでのデメリットが語られるというのが、それまでのヒャンちゃんの辛さも伝わってきて。そして、よねさんの力強い言葉と、少し優しい口調に変わった轟の補足説明。本当に良くできたお祝いの会だと思った。ちゃんとあの法服姿から連想される毒まんじゅう事件のことも、メンバーとの確執の氷解も描かれていて、本当に良かったと見ていて幸せな気持ちになった。ただ、このドラマは落ち着かせてくれないのが常で、終わりで星家の不穏な空気が。義母さんは寅子のファンだし喜んでいそうだけれど、子どもたちは無関心と不快感とかな?原爆裁判もいよいよだろうし、まだまだ盛りだくさんになりそう。
事実婚ですか。今ではずいぶんと認知されているけれど、何というか訳ありのイメージが根強かった気がする。再婚同士のある一定以上の年齢だからこそ選べる選択肢って気もするし。ただ、これって轟たちにも選べる結婚の形ではあると思う。「のようなもの」という言葉はついてくるけれど、遺言状を取り交わす仲ってやっぱり特別だし、これを婚姻届けの代わりにするというのはありなのかなと。それにしてもこのドラマはシーンの切り替えが絶妙すぎて。よねの「おい!」や次男坊のサックスの一音など。本当にぶった切って笑わせてくれる。このぶった切りは余計に想像力を書き立てるから、見ているものとしてはたまらなく面白いし楽しい。
優未は航一にお母さんが名字のことで悩んでいるって伝えたんだな。だから航一は佐田姓になろうと思った。佐田姓になってでも寅子と一緒になりたいということなのだから、本当に寅子は愛されているんだなと思う。優未がいるところでもちゃんと気持ちを伝えられる航一が素敵だ。まだ旧姓で働けるようになるまでずいぶんと時間がかかるのは司法の世界に居るからこそで、その理由をきちんと桂場の口から語らせるのはとてもわかりやすい。桂場にくだらないと言わせ、それをあんこの味と一緒だと答えさせる。なるほど、心の底にあるものであって誰でもが何かしらあるのだ。女でいることに努力や理由が必要だったり、必要でなかったり人はそれぞれだ。でも自分が妥協することで相手も傷つくことがある。言葉を重ねて議論してお互いが理解し、そのままを見ることはものすごい重要だなと思う。
別にLGBTQの人たちの恋愛に限らず、男女の恋愛だっていろいろ聞かれるのは普通なんじゃないかな。人は社会的動物だから、何らかの社会に属している限り、絶対に説明はついてまわる。自由であるには、所属する社会に対して説明責任も付いてくる。不寛容な社会の側の問題は大きいけど、声を上げなければ、無いのと同じ。その事実も忘れてはいけないと思う。航一はいわゆる事実婚を提案しようとしているのかな。まあ本人たちが良いならそれも悪くない。法は社会変化の先を行くことはないし、事実の積み重ねが、その変化をもたらすのだから。
そこまで悩むなら事実婚でいいんじゃない?って思ってしまう。そこでつまづくようならそこまでの愛ってことよ。2人とも自立してるんだし結婚にこだわらなくてもいいと思う。苗字がアイデンティティという人がいるけど、そこまで希少価値があるものならともかくそんなもので自分がなくなってしまうとは思えない。だからいちいちつっかかる寅子が分からないし、正直めんどくさい。結婚できるならしたい轟とできるのに悩む寅子。対比がよかった。
寅子って偉いなと思う。何かわからないけれど間違ったと思ったところで、それを素直に口にするし。そして、どう考えても行きづらいと思うのにきちんとアポとって会いに行って謝罪する。なかなか現実では難しいことも多いのに、それをサラッとやってしまえるところが寅子の強みなんだろうな。これからも自分が見えていない世界を教えて欲しいと轟に頼めるのも本当に凄い。振り返ってみればという轟の回想には自分にも当てはまることが多くて。取り戻せること、もうどうにもならないことたくさんあるけれど、轟じゃないけれど年老いて幸せだったと言えたらいいのかな。それと航一が佐田姓?!いったい優未は航一に何を言ったのだろう。
そもそも庶民にとって名字なんてものは、明治と共につけたもので、結婚で名字が変わるのもこの時から。日本の古い伝統でも何でもない。民生のビジョンなんて持っていなかった薩長が、自分たちで潰した筈の武家の家制度を、そのまま市民に押し付けた結果だからね。時代に合わなくなればさっさと変更すればいいのに。轟はやっぱり大した奴だ。いろんな葛藤やら苦しみがあったと思うけど、友だちである寅子の目をまっすぐにみて、逸らしたりしない。民法は基本的に市民が健やかで暮らしやすくするためのもの。憲法改正なんかよりも速やかに論議すべきものだと思うんだけどね。何にしても寅子の悩みも、航一が佐田を名乗ればいいということではないと思う。
ある程度の年になると結婚する意味がわからないというのは良くわかる。子どもを望むわけでもなく経済的な自立もあれば、時間の共有だけで良いのではと思ってしまう。でも、病気をした時や終末期のことを考えたら結婚は必要だなと自分は思ったので、寅子の結論が気になる。ただ、轟と遠藤から見たら贅沢な悩みなんだろうな。したくてもできないカップルと本当に必要かで悩む人。そこには大きな差がある。まだ寅子は間違えたとしかわかっていないけれど、どう間違ったかに気づく描写も出てくるのかな。最後の優未の表情も少し気になる。
これだけ好感度の高い朝ドラなのにちょいちょい主人公にイラっとするって珍しいよね。今日の寅子にはがっかりよ。轟さんカップルに微妙な顔したり、よねさんを含めた未婚の人たちの前で自分の2回目の結婚について相談したり、こんなに無神経な人だっけ?と首を傾げたくなってしまう。轟さんたちは逆立ちしたって結婚できないのに、よくその話をしたよね。ごめんなさいってよく言うけど、それを言ったらなんでも許されるわけじゃないからね。裁判官だって人間!とでも言いたいのだろうか。
寅子、面倒くさww。でも寅子にしてみれば、佐田の姓は優三のもの。猪爪ならともかく、たとえば航一が佐田を名乗るとしたら、首を傾げる状況ではあるよね。それに優三とは死別であって、諍いがあっての離婚じゃないから、寅子なりの思いみたいなものもあるだろう。この当時はまだ結婚と家というのは濃く繋がっていたけど、家制度はとっくに崩壊した今も、強制的に姓を変える必要はあるのか考えるべきところだと思います。轟と遠藤だけど、寅子は何に引っかかっているんだろう?
れみさんは思いのほか寅子タイプで、花江さんの方が気を使って疲れそう。まあ、寅子と親友になれたのだから組み合わせとしては良いのかも。お試し同居は良いと思うし、花江さんさえちゃんと思ったことを言えれば上手くいくと思う。航一さんは余生として蓋をして生きてきたと言っていたから、寅子の前では生き生きとしていても家に帰ると家族と距離があるのだろう。そんな父親を子どもたちがどう思っているのか気がかりだ。寅子はとても鈍感だけれど、さすがにプロポーズと明言されたら意識せざるを得ない。永遠を誓わないと始まった恋愛の先に結婚は寅子じゃなくても違和感。そこをどうすり合わせていくのか。きっと生真面目な回答があるんだろうな。
直明さんの同居したいと言う願いはトラウマ的なものがあり否定できない理由だろう。直明さんの選んだれみさんはさすがというかなんと言うか自己主張が強くて同居したら花江さんの方が参ってしまわないか心配だ。ただみんながちゃんと謝ることができたり意見を言い合える場所を設けられる猪爪家ならこれからどんなことだって乗り越えられる。ここまでくると家族としては理想的すぎてきれいにまとまりすぎる。その分星家は人間臭いのか?気になる。
猪爪家の方はおさまるべきところに着地しそうですね。こういう自由さはさすが猪爪の人たちかな。実際、やってみないとわからないことは多いからね。問題は多くの日本のシステムはやり直しがきかないこと。家庭内だし、そこが自由ならいいと思います。問題は星家の方かな。まだ問題の本質がわからないし。そして轟ですが、寅子にいきなりのカミングアウトです。時代的には大胆というか、困難が多いのをわかっていての発言。しかも相手が寅子だからだろうね。どう寅子が受け止めるのか。そこに注目です。
またまた新キャラ登場。直明の恋人はまた濃いキャラクターで波乱の予感。あと1日でとてもかたがつくとは思えない強さに朝の眠気も飛びました笑。花江ちゃんは自分の経験を鑑みてこうした方が良かろうと慮ってくれたのに、その子は斜め上を行っているというおもしろい展開。女だってどんどん進化してるんですね。その点男の子はなんて純粋で無垢なのでしょう。一家を支えたいと言う直明と、お母さんは僕たちが守るという兄弟たち。純粋だなー。
直明も直人も立派な大人になったなとは思う。でも子どもたちが結婚したり、仕事の都合で家を出ることになったら、猪爪家に花江と直明夫婦が残るような形は、考えただけで花江が気詰まりだと思う。ここは花江を思うなら、彼女の気持ちを優先してあげる方向が良いと思う。それは星家の方にも言えるんだけどね。百合さんの気持ちはどうなんだろう?それにしても直明の彼女は何を言い出したのかな。別に結婚という形にこだわらないという意味なのか、それとも?いずれにせよ家族の問題は近しいからこそ難しい。
花江は猪爪家の嫁だし、百合は航一の継母。どちらもその家では微妙な立場なわけで、直明が家に入れば猪爪家の本流だし、花江の立場からして複雑なものがあるし、航一の後妻が家に入れば、ひとりだけ他人という百合の立場も複雑。直明といい、航一といい、寅子といい、鈍すぎる。仕事の方は原爆の訴訟か。東京裁判で戦犯は当初「人道に対する罪」で裁かれる予定だったが、それは立ち消えになった。むしろ原爆投下こそ「人道に対する罪」だという指摘もあったからね。少なくともアメリカの民間人犠牲者はほぼいないのに対して、日本では約80万人と言われているわけで、原爆に限らず意図的に民間人を狙った空襲は国際法違反ではないのかという主張は、いまだにタブー視されている。アメリカと対立するということではなく、歴史としての事実は追求されるべきだと思うんだけど。さてこの朝ドラでどこまで突っ込めるのでしょうか?
よねさんと轟さんの本気のジャンケンがすごく良かった!学生時代1番男女にこだわっているよつに見えた轟さんが誰よりも平等を実践している。よねさんと対等なパートナーでいることがとても嬉しい。ひゃんちゃんはひゃんちゃんの、梅子さんには梅子さんの目標や未来があっていい。女性はライフステージによって柔軟な働き方が求められているからみんなが同時期に同じ方を向いていなくていいのだ。寅子とゆみはお祭りの話で地雷を踏んだようだけど、それならそうと航一が前もって教えてくれないとうまくいくものもうまくいかないよね。
猪爪家もいろいろあるけど、何よりもまずはよねが司法試験に合格したのは本当によかった。まさに初志貫徹、涓滴岩を穿つですね。事務所の名前について轟とのじゃんけんは笑いました。梅子も竹ものと跡継ですか。桂場はなかなか難敵ですが、いつか絶対に頷かせることができると思います。さて問題は航一の実家の反応です。別に寅子に悪いイメージは抱いてなさそうですが、微妙な雰囲気ですね。航一の家族に対するこれまでの態度とか、行いの問題でしょうか?でも皆、大人だから、ちゃんと着地点を見つけてくれるだろうと思います。
新潟支部でも立派に勤め上げ東京に帰る寅子、待っていたのは少しだけギスっとした家族。ここもスッキリサッパリと解決しちゃうんだろうなと思うと面白いようなつまらないような。今週は家族との在り方を考えることになりそうですね。それにしても直明が同居をしたい理由が分かりません。家族が好きすぎるから?それなら近居という手もあるでしょう。まだまだ家事に手がかかる時代に女2人が家にいるって協力しなきゃやっていけないし相性も大事。別居が一番だと思うな。
戦地に赴き亡くなった方々が愛する家族のために戦い思いを残したまま亡くなっていると思えば、寅子が自分が優三さんじゃない誰かに心が動くのは許せないって思う気持ちも分かるような気がします。こういう展開はひよっこでもありましたね。あの頃戦争で夫や恋人を亡くした人は大勢いて、こんな気持ちになる人も多かったのでしょう。それも分かった上で遺書をお守りに忍ばせた優三さんの優しさに涙。寅子も航一さんも愛した人を忘れないまま今の気持ちを大事にして前に進んでいくことになって本当に良かった。
優未がお父さんのことを知りたくてお守りの中を見てしまった気持ちわかる気がする。お父さんからの手紙を見つけて、お父さんの気持ちを知ったからこそ航一にお父さんに大事にされていたと自信をもって言えたんだと思う。改めて優三の思いを知ったから、寅子は優三だけを愛していたいと思ったのだろうけれど、なりたい自分と今の自分の心は別物だ。歳に似合わずとても生真面目な二人が線を踏み越えて、蓋を外して、永遠を誓わないだらしのない愛を欲している。そんなことがあってもいいと思うし、この2人を見ているとなんだか微笑ましい。
人の命が永遠じゃないように、人の心も永遠ではないし、こうでなければいけないという思い込みは正義でもルールでもない。良いとか悪いとかを判断するのは、他人への迷惑行為かどうかであって、本人たちだけで決められる問題は本人たちが良いならそれで良い。だから警察は民事不介入なんだよね。優三と航一とでは性格も雰囲気も違うけど、それだけ寅子も変化してきたということ。きっと祝福だけではないのかもしれない。それでも手をつなげる相手がいることは悪い事じゃない。優未も含めて幸せになって欲しいですね。
優三さーん!なんて置き土産を残してくれたんだ。何にしても鈍い寅子の行く末までちゃんと見据えてのメッセージが心に沁みました。ここで優三さんに泣かされるとは思ってなくて朝から泣いちゃうところでした。友情結婚で始まった2人だけどちゃんと愛が育ち、いい夫婦だったのにね。優三さんの大きな愛に触れ背中を押された寅子はこれからどうするのでしょう。恋をすっ飛ばして愛した人はいるけれど、恋は初めてかもしれない寅子。優三さんの言葉はどう響くのか楽しみです。
いやあ、優三の手紙、泣かせますねえ。ホントに名前通り、どんな時も優しい人でした。優未にも間違いなくそれが伝わっている。帰っては来られなかったけど、良き夫で良き父だと褒めてあげたい。そして花江。やっぱり寅子は花江といる時が、一番地が出るというか、リラックスしている感じが伝わってきます。掛け合いの間も絶妙で、わかっている感をひしひしと感じますね。航一の方は涼子さまがフォローしてくれたし、これで確実に2人の距離が縮む筈。誰だって幸せは何度掴んでも構わない。そんな当たり前を逃したら、罰が当たります。
美佐江は東大合格か。この頃のアプレ犯罪、そして東大ということで「光クラブ事件」とつなげる見方もあるようだけど、年代がちょっとズレているし、大物感が出過ぎかな。地方でこの程度の秀才とかカリスマとかなんて全国レベルになれば腐るほどいるわけで、むしろ東大でもまれて挫折して、つまらない犯罪で捕まり、寅子と再会する方が個人的には納得感がある。その寅子だけど航一の好意に薄々気が付いてはいるんだね。どっちも不器用だな。そして久しぶりに花江の登場。今や何だか頼りになる感じがする。彼女の登場で航一との関係が少し変わるかな?
口では話し合いましょうと懐の大きなところを見せていたのに娘が現れた途端、みさえの視線から隠すようにゆみをそばに引き寄せた寅子。人を殺したらいけない理由が分からないなんて言ってるサイコパスに一瞬たりとも娘を記憶させるか!と本能的に動いてしまうのも母親なら仕方ないと思う。傷ついた娘の代わりに寅子を訴えるのはご立派だが、そんなエネルギーがあるなら娘に全力を注いでほしいよね。こういう親はエネルギーの使い所を間違えているんだよなー。
どうして人を殺してはいけないか…か。戦争からまだ10年も経ってない設定だから、価値観が180度変わったことで生まれた疑問なのだろうか。傷つけようとしている相手は、きっと誰かの大切な人で、傷つけてしまったらもう元には戻らない。美佐江にはどうしても失いたいものとか守りたいものとかないのだろうか。自分が恵まれていることを自覚し、法も理解し、でも根本には納得していない。あんな物騒な話をしたあとだから、思わず優未を守る行動をとってしまっても責められない。目を潤ませながら悩む寅子は、いったいどんなどんな答えを導き出すのだろう。
美佐江の言動って今で言えばただの厨二病に近い。こういう善悪の彼岸みたいなこと言うことで、なんだか深い本質的なことを考えている気になっているだけ。実際はその答えを求めているわけじゃなく、自分たちの破壊的な行動に後付けの理屈をつけて、言い訳にしている。寅子は過剰反応しすぎかな。というか、子どものこの程度の問いに当惑していちゃダメ。やり方や言い分の差はあるけど、世代の違いにざらざらした異物感みたいなものを感じることはある。でもそれは自分たちも上の世代に与えてきたものなんだよね。だから迎合せず、事実のみで判断するしかないと思う。
小うるさいクソババアと差別主義者のクソ小僧には笑ってしまいました。こうやって生きられたらストレスはたまらないんだろうなー。寅子のその場の瞬発力、見習いたいですよねー。小橋がいなくなったと思ったら入倉‥めんどくさいキャラはどこにでもいるものです。航一が訪ねてきた後にすぐあの兄弟が来たのは驚きました。さすが田舎!というべきか?雪が降っているような日にも外の様子に気づくなんて怖すぎです。怖すぎと言えばみさえ。今も同じような犯罪があるけど、その先駆けでしょうか。
くそ小僧ってなんだ!っていうのは横に置いておいて、入倉に寄り添う寅子を微笑みながら見ている航一。それを見てニコニコしている涼子が少し意味ありげで。なぜか佐田家へやってきた航一と、それを見かけて押しかけてきた弁護士兄弟。そこはドタバタで少し息抜きできると思ったら、ラストで爆弾投げ込まれたような心境。今度は売春をそそのかしていたとかそんな感じなのか。どこまでも闇が深そうで。それにしても優未ちゃんが可愛くて、寅子の要素も花江の要素も、そしてたまに優三の要素も見えて、みんなに愛されて育っている感じが本当に嬉しい。
案外、子どもの方がいろいろ敏感だったったりするものだしね。だから優未はあえて家族の写真を見せたのでしょう。それに対して杉田兄弟は男女の機微がわかっていない。まあ、もてなさそうだしねえ。そこは仕方ないかな。でも航一は少しずつぎょりを縮めようとしていくのでしょう。鈍感な寅子がいつ気が付くのか、なかなか前途多難っぽいです。そして美佐江ですが、おそらくは首謀者なんでしょうね。どうせ大した理由もないんだろうけど。