明日、私は誰かのカノジョ

彩の毒が雪の癒しになるなんて人間って分からないもんだよね。どんなに悪い人間でもいいところは持ってるもんだ、雪の心の傷が少しだけ軽くなったように見えて良かった。
あとは萌の話。街を歩いていて声をかけられるのは美人だけ、学校の男子もみんながリナに夢中、そういうのって若い頃の方が露骨で、自分には何の価値もないように思ってしまう。残酷だよね。世の中結局顔が全てなのかねー。

彩は彼氏に全部ぶちまけて終わりにして、仕事もトラブルで辞めざるを得ない。まぁ自業自得だよね。でも彼との始まりは年齢は彼の勘違いで29を訂正できなかっただけだし、顔だってわざわざ初見の人に整形なんですとは言わない。言い出せずにまさか結婚の話が出るほど深い仲になるなんて想像していなかっただろう。ただそのまま黙っていたら結婚できるかっていったらまた別問題で彩の幸せのなり方が見えない。もうどうやって生きていけばいいのか分からなくなっちゃってる彩が不憫に思えてきた。

出てくる女の子たちの闇が深すぎて苦しくなる。だからオムニバスになっているのが救いかな。アヤは最上級の闇って感じ。綺麗でいることがやめられなくて整形に頼り、整形の費用の工面のためには詐欺だってする。詐欺だって自覚はどの程度あるのだろう。そこまでの認識がないまま深いところまで行ってしまっている感じが怖い。年齢詐称と整形を黙っていたことを打ちあければ仕事のことを打ち明けることまでいかずとも振られるだろう。闇が晴れることがなさそうなのが1番怖い。

何かのきっかけで、あーこの人と私は住む世界が違うんだと思う時がある。それがここでは雪がリナに顔を晒した時だったんだろうなと思う。相手の全部を知ることが友情だと思っているリナの望みを叶えようと雪はあざを見せたんだと思う。その時点までは。でもかわいそうって言われてしまった。そうなると、もう同等ではなくなってしまう。かわいそうな子と庇護する子になってしまう。雪はそんなのは望んでいないのに。雪の心は閉じてしまった。心から笑える友達を雪に与えてほしい。

怖い！闇が深い！！雪の場合は親にも頼れず学費と生活費を捻出するためにやってるレンタル彼女だけど、リナのパパ活は自分の寂しさを埋めるためとお金のためという一石二鳥。リナは精神的に弱いからとても心配。寂しさを紛らわせるために誰かに抱かれたって、その人の興味はリナの体なんだから何にも埋まるわけないのに。ユウダイと出会ってとてもいい付き合いができそうだけどやっぱり出会い方が気になる。いい出会いをしたいなら自分が身綺麗にすることだね。