ちむどんどん

優しくてあたたかくて懐深いお父さん…だったのに、回想シーンごとに私の中でどんどん評価が下がっていく。どうしようもない賢秀を作り上げたのはこの人が元凶だったのか！とか。最初のイメージ壊れないように演じてはいるけれど、セリフの中身がめちゃくちゃで。演じにくかっただろうなと思う。

回想でもなんでもお父さんが出てくるとそれだけで安心できます。いつも穏やかに笑って誰のことも不幸にしない、みんなの精神安定剤。ゆっくりと丁寧に話す様子がとてもいい。このお父さんが生きていたら‥もっといいドラマになっただろうな。

あっという間に亡くなってしまった賢三ですが、そば作りがうまかった理由とか、あまり過去を話さなかったところなど、伏線になりそうな謎がいくつか残されています。大森南朋さんほどの役者を起用しているので、過去のこととして賢三はまだ出てきそうな気がします。そこに期待したいです。大森さんらしい朴訥さと、ほのかな陰を感じさせる演技です。言葉のぎこちなさは東京生まれ東京育ちの大森さんに方言は難しいのだと思いますが、島唄や三線など役者としての器用さはさすがだと思います。

一緒にいるのが仲間さんだから、なんとなく言葉はぎこちない感じがするけれど、すべてを包み込むような大きな愛情や優しさがちゃんと感じられて、こんなお父さん素敵だなと思って見ている。三線を弾き語るシーンなんかもあって、すごく練習されたんだろうな。

田舎で生きていくにはなんでもできなきゃつとまらないのよね。賢三さんは器用でなんでもできる。大工も料理もできるし三線だって弾けるし歌も上手。今日はノコギリを持つ手がちょっと危なっかしかったけど（笑）綺麗な歌声を聞かせてくれました。すごく努力してるんだろうな。