家政婦クロミは腐った家族を許さない

こんなに血みどろの戦いになるなんて思っても見なかった最終回、最後の晩餐が怖すぎました。まぁあそこまで息子を狂わせてしまったのは母である翠の責任だからあの末路しかないだろうなとは思いましたが、最終的にあかりには未来を残したけど娘は追い出すことしかできなくて、息子のためなら死ねるというアンバランスさも歪な家族を象徴しているような気がしました。一人残されたあかりは第三の黒見になるのでしょうか。続編もあったら見てみたいです。

翠だって根っからの悪人ではないし、考えうる限りを尽くして幸せな家族を作ろうとしてきたのだと思う。でもそれがズレていて最終的には自分のアクセサリーのようになってしまい、体裁を整えてくれればいいとさえ思ってしまっていたんじゃないかな。写真の中の家族は幸せそうだけれど、一人一人の心には向き合ってこなかった結果だろう。最期に翠を逃がそうとした蒼太を見るとまだ救いはあったのかと心が揺らぐか、壊れてしまった千翠とは心中するしかないかもね。

緋莉にとって黒見がいつのまにか家族以上の存在になったんだね。体調を崩して休んでいるという母親の嘘を見抜きドア一枚隔てたところで話すことができた2人の絆が尊い。家族を焚き付けるだけ焚き付けて家を出た緋莉、現実的に見れば世間知らずのお嬢さんがどこへいくんだ？とも思いながらも狂った家から出られて良かったと思う。あとは3人が心ゆくまで憎み合って自滅したらいい。こじれれば他人より厄介なのが家族なのだ。どうしてこんなことになった？なんて悲劇のヒロインを気取っている翠に自業自得だと言ってやりたい気分だ。

千翠の犯罪を無かったことにすると？？学校でいじめもしている千翠を転校させるのではなくて緋莉を家から出して転校させると？？2人を同じ家に置いておくことはできないのは分かるけど、なんで緋莉を追い出すの？千翠は目の届かないところに置くともっと悪くなりそうだから？？もう選ぶ選択がどれも間違っていて恐ろしい。黒見を地下室に閉じ込めたってことは終わりが近いってことだよね？最後は黒見がズバッと解決なら面白いけど、家族が自滅だと面白くないな。

ただ単に偽名ではなくて成りすましなのかな？となると本物はどこへ？それも気になるけど、また人を殺してしまいましたね。非力な女性に見えて殺人鬼なんて恐ろしすぎます。父からの急に海外に行くなんてメッセージでは引っ掛からなかった千翠が真相に辿りつくのか？と思ったら妹を狙っていたとは。ゲスすぎる。そこまできたらもう家族は続けられないだろう、もう崩壊だよね。クロミの理想も崩れ去る。ここで火事に繋がるのか？理想の家族っていないもんだな。

黒見白華という名前が偽名の家政婦がいて、その家の主人は顔が整形で全くの別人レベル。なんかすごい。黒見の目的の前には奥様の整形なんて大したことじゃないんだろうな。で、千翠の狙いは血の繋がらない父親と妹を追い出して実の父親と母親と3人で暮らすことなんだね。ステップファミリーは難しい。千翠は実の両親が揃っていれば幸せになれると本気で思っているのだろうか。今の家族でも前の家族でも幸せになれそうにない千翠がだんだんかわいそうになってきた。

藍川の家の前にはいつも酒瓶があってどうしようもない父親がいるのだろうと思っていたら予想通りだった。母親への暴力もあの小さい家なら藍川も知らないはずもなく、だからこそ人懐っこい笑顔で家族が仲良しと語っていた気持ちを考えるとなんとも言えない気持ちになった。その嘘を知った千翠はどんな気持ちになったのだろう。そしてその藍川が千翠のせいじゃない千翠は友達だと語った言葉をどんな思いで聞いたのだろう。後悔したとしても改心するまではいかないかなー。

エンタメ担当ねぇ。すごい言葉で友達を追い込んだもんだ。まぁ初めから千翠は友達だなんて思ってなくていじめたかっただけだけどね。それにしてもこういう動画ってどうして仲間内だけにしとかないんだろうと不思議に思っていたけど、こうしてやらされてるってこともあるのかもしれないと思うと闇が深いね。やらされた方だけネットで叩かれるだけ叩かれて抹殺されるって恐ろしすぎる。子供からSNSを排除したら少しは解決するのだろうかと考えさせられた。

今回蒼太が許されたのはクロミのおかげ。全てはクロミの理想の家族ってやつに蒼太が必要だったってだけ。だからクロミが手を貸して蒼太が許され家族の元へ帰ることができた。逆を言えば必要じゃないと判断されれば即抹殺なのだ。もうこの家族をコントロールしているのはクロミということになる。そこに家族の誰が気づいているだろうか。そう視点を変えて考えるととても恐ろしい。そして今度は蒼太を排除できたなかった千翠が狂い出す。どうする？クロミ。

パパ活やってる女の子を擁護はできないけど、確かに目に見えない階級ってやつが学生生活にはあると思う。お金が回り出して美容やおしゃれに精を出して初めて目をかけてもらえる世界も残酷だけどあるのだ。背伸びして頑張ったからこそ今の彼と出会えたんだよね。はなから世界が違うと言われればそうなんだけど頑張れば手が届くと思うと諦めがつかないみにくいアヒルの子をみているようで切なくなる。身を削って彼には裏切り者と責められる。どうしたら良かったんだろうね。

あかりが学校に行けないのはいじめじゃなくて先生のせいだったんだね。そのために行きたい学校にも行けないなんてかわいそう。でも親に言えるかと言われると難しかったりするんだよね。そこを第三者のクロミさんに打ち明けることができてよかった。まぁ先生が死んだことでまさかクロミさんが？と思わなくはないのであかりとしては怖くもあるだろうけど学校に行けるようになったのはよかった。灰原家のために殺人までするクロミって何者なんだろう。まだまだ謎だらけだ。

いろんな家政婦を見たけどゾクゾクして面白い。クロミが何度も言った奥様が亡くなるまで離れませんって言葉と火事が重なるともっと怖い。しかももう1人殺してしまったしね、クロミはどうしてそこまで奥様に入れ込むのかその奥様に幻滅した時事件が起こるのか初回からワクワクする。こうなると前にいた大臣の家は無事なのか？と思ってしまうよね。着飾った家は何かあるに違いないという嫉妬にも似た感覚を上手く使っているところが面白いね。