プライベートバンカー

押し並べて人の良さそうな顔はするけれど決して本心は見せず、どっちに転んでもそれ風に見える顔をしているのがプライベートバンカーとしてのプロ意識なのかなと思いました。読みづらい表情と矢継ぎ早に話す喋り方で相手を意のままに操るところが曲者っぽくて良かったです。

庵野が個人的な感情を見せたのは恵美子が丈洋のもとを去った後だけ。それ以外はバンカーとしての職務に忠実だったといえる。

久美子へ「好きだ」といった言葉は、後のカモとして役立ってくれそうだからと考えるべきなのかな。それだけ良くも悪くもプロフェッショナルということなのだろう。

演じた唐沢さんですが、少しコメディ要素を加えた軽妙な芝居です。役柄に合っていたし、よかったと思います。

ドラマが面白かったかは微妙ですが。

どのお客様にも一定の敬意を払いながらも媚び諂うことがないのは自分の仕事に誇りを持っているからだよね。お客様のために働くけれど決して下働きではない、プライドの高さが見えてかっこよかったです。長いセリフも聞き取りやすくて興味が尽きません。