プライベートバンカー

最後に社長にするため、庵野の嘘臭い「好き」に騙されているといのが結論なんだろう。実際には成長して本物の社長になるならなるでいいし、使いやすい駒として利用できるならそれでもいいというのが、庵野の結論なんだと思う。

そう考えるとこの久美子という役は人はいくつからでも「成長」を見せるという可能性を感じさせるべきキャラなんだろう。

しかし保奈美さんの芝居はただの格言の解説役みたいな感じで、成長が感じられたのは最初だけだった。そこがちゃんと演じられていないから、最後の庵野の行動は、彼の手口のしたたかさや鮮やかさが薄れてしまっている。厳しい言い方だけど、雰囲気だけ合わせたけど、俯瞰すると噛み合っていないと思う。

庵野に真っ直ぐ「好きです」と言われた時、恋愛ドラマのような展開にならずすぐに言葉が出てこないのが中年のリアルだと思った。好きとか嫌いなんて考えたことがないからできた間。若い頃ならありえない間なんだよね。でも唐沢さんとのツーショットが見れただけでもあの頃を知るファンにはご褒美でした。

若い時の有名だったドラマも観てなくて　初めて演技してるのを観て　下手でビックリした　コメディック演じてようとしてるのがミエミエ　不自由な演技力&台詞回し

一般人の感覚に近く難しい話を解釈してもらう存在だから役柄的には必要なんだとは思うけど、話の本筋にチャチャを入れるちょっとめんどくさいおばさんになってしまっているのが残念なところ。天宮寺家は一般人とは違うので頓珍漢になってしまっている。

最近は誰かのお母さんだったり自分が前に出ることがない役が多かったので今回の役は泣いたり怒ったり表情がくるくる変わって新鮮でした。騙された相手に仕返しに行く時の素人感が応援したくなったし、やり終えた後の表情がチャーミングでとてもよかった。