東京タワー

東京タワーがスカイツリーに抜かれたようにいつか一番じゃなくなるってところは令和にぴったりですごくいい表現だなと思いました。恋愛ってどこまでかじるかが鍵なのかもしれないとも思いました。あのままズルズルいって捨てられるより、今綺麗な思い出で終わらせたいと。喜美子の40代の人生を背負えるかというのが本音の気もしますが、若者の未来を壊さないエンディングは妥当かなと思います。耕二くんは少子化に貢献してたし悪い未来ではなくて良かったです。

僕らの最悪な夏が‥とかなんとか言ってはいるが最悪な夏になったのは詩史と喜美子の夫で間違いない。人の妻を寝取っておいて感傷に浸っている若者にかける言葉が見つからない。これって純愛なの？恋って周りを見えなくするからねー、それが醍醐味なんだけど不倫においては迷惑しかない。ここまで見てみぬふりをしてきた詩史の夫が動き出した。本人よりも透を溺愛している母親に言ってくるところが大人のやり口だなと思うが家に押しかけてくるところが怖かった。

二人きりの世界を楽しんで一晩中一緒に過ごせるかと思っていたら旦那が襲来。ドキドキしました。そんな中でも落ち着いて年下男子を笑顔でそっと逃す女性の余裕‥落ち着きすぎていてさてはこういうこと初めてじゃないな？なんて邪推してしまいました。捨てられた仔犬のように寂しそうに泣きながら帰る透。かわいそうなのか？あそこで鉢合わせする方が怖いだろ。独りよがりな涙だと思った。こういう人が不倫だけど純愛とか言っちゃうんだろうな。

親の不倫の動画なんて撮るもんじゃないよ。今の人はすぐにカメラを向けるけど見返して傷つくものは撮らない方がいい。でもこれは大事な証拠だから仕方ないのかな。いつのまにか合鍵まで作っちゃうひなちゃんは怖すぎですが、親の不倫現場を見てしまって何かしなきゃ気が済まない気持ちはわかります。ただ一人蚊帳の外のお父さんも誰か気遣ってあげて！とも思わなくもない。いまだに写真か帰るメールだけの登場のお父さんの家庭内での影の薄さもなかなかかわいそうですね。

楓と透は未遂で終わったのね。中途半端で手を出さない透は誠実そうに見えるけど人妻に手を出しているから、ただ本当に自分の気持ち的に無理だったんだなと思うとやるせない。耕二と喜美子さんは喜美子さんの娘にバレるという恐怖の展開に。っていうか外から見える位置でそんなことしてんじゃないよっていうのがまず第一の感想よね。娘じゃなくても旦那が予想外に早く帰ってくるとか考えたことないのか？って不思議に思う。さぁこれから娘はどんな動きに出るのか。怖いけど見たい笑

詩史はどんな気持ちで旦那とのディナーに透を呼んだのだろう。旦那が2人に不穏な空気を感じて一緒に食事でもと強く誘ったのだろうと推測するけど透に釘の一本も刺さずノープランでスリーショットになるってどんだけ心臓強いのよ。あの場で透が良からぬことを口走るとか考えなかったのかね。それともちゃんと飼い慣らしていると思っているのか。どちらにしても気分悪い。東京タワーも階段で登れる若さアピールはどうかと思ったけど、楓にしときなよって誰もが思ったよね。

恋は落ちるもの、だっけ？だけど友達の息子さんと知ってしまった以上恋に落ちるのはちょっと普通の感覚ではできないと思うなー。女性もいい歳だし社会的に地位があり顔が売れているなら尚更それは踏みとどまるべきよね。最初の一夜はハプニングくらいに思って思い出にしておいた方がいい。不倫は誰にもバレずに2人だけで完結してくれたら誰も何も言わないんだから好きにしてほしい。でもそれができないなら足を踏み入れるべきではないと思う。

昔この映画は見なかったけど年の離れた男女の恋愛に何とも思っていなかったが、今は詩史に近い年齢なので違う感想が浮かんでくる。こんな綺麗な男子と釣り合う自分でいるってしんどくならないだろうか。若い子にはないキャリアやお金があるとしても老いには敵わない。これ以上踏み込めば痛い目を見るのは自分。そう思ってもう会わないって決めたのかなと推測する。詩史は特別って思えばなんともないが、自分に置き換えたら‥絶対無理だ。