ゆりあ先生の赤い糸

ホテルまで行ってあの展開はゆりあには辛すぎるだろう。残酷だけどゆうやの事故がなければゆりあと会うこともなく、あったとしてもそれが恋に発展することはなかっただろう。恋にしちゃうから白黒つけなくてはいけない場面がある。そうじゃなくていい距離感でお互いを癒しにできるような関係でいられたらながく続くいい仲でいられたのにと思うと複雑。吾良さんはどんどん回復してきている。口にできないだけでたくさん思うことがありそう。どんなことを言い出すのか今から怖い。

まぁ先に裏切ったのは夫だしその上愛人2人とその子供2人との共同生活を切り盛りしてるんだから多少のことはアリでしょう。そのくらいの息抜きがあってもいい。それを許せないりくってわがままだと思うけど、純粋にゆりあさんを尊敬していたから裏切られたって気持ちがあったんだろうね。ここで気になる点は２つ。ゆりあの発した吾良への暴言はどこまで吾良の耳に入っていたのかと、おばあちゃんはこの事態をどこまで把握してどう思っているのか。それがこの先の肝だろうね。

ゆりあと伴ちゃんのキスシーン、すごく好きだな。とびきりの美男美女ってわけじゃないしシチュエーションだって軽トラの中。お世辞にもロマンチックとは言えないけれど、拒もうとするゆりあの手を握ってゆりあの心の準備ができるまで待つ伴ちゃんがとても素敵だった。不倫もあんな風に描かれては反対しづらいわなー。こんなこと言ったらなんだけど、吾良さんの不倫も誠実だったのかなと思う。そうじゃなきゃ介護までしてくれないよね。それを上回るゆりあさんの太っ腹加減に驚かされている。

まぁ何はともあれ人手がほしい。口ばかりの義理の妹や老いた義母は戦力にはならないのだから。しかもりくにもみちるにも吾良さんへの愛情があるから介護してくれる人としては最適だろう。子供たちの声もきっといい刺激になる。束の間の恋なんてしちゃって、もしかしたら1人で孤独に介護している人には羨ましく見えているかもしれない。どんな困難もどう乗り切るかで状況は変わる。全てがベストなんて分からないけどゆりあの歩く道はきっと幸せに繋がっていると思う。

男は勝手だ。妻と円満な家庭を築きながらその家庭に足りないものを外で足していたのだ。恋するドキドキはりくくんと、子供のいる癒しをまにちゃんたちと。妻はそれを知り自分だけでは満足できていなかったことを知るのだ。なんて残酷なんだろう。そしてそれを拒絶するのではなく全てを抱き込む形で対処するゆりあはなんて強いのだろう。強くなんてなりたくないけどそうならざるを得ないんだよね。そして子供たちを孫のように可愛がる義母を見る切なさ。満身創痍とはこのことだと思う。

はー見ていてしんどいというのが感想。平和な日常って絶妙なバランスで保たれていてどこが崩れてもほんの一瞬でガラッと変わってしまうんだなととても怖くなりました。旦那が倒れた、たったそれだけで人生が変わってしまうのに次から次へと問題が発生するんでしょ？見てる方の心が保つか心配になってくる。あんな風に寝たきりなのに家に帰される恐怖もすごい。欲しいのは人の手、この際浮気相手だって使ってやろうと思うのは肝が据わってるな。