坂の途中の家

2019年4月期
総合評価: 4.33 / 5.0 (回答者数3人) - 位 / 1088件中
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脚本・ストーリー 4.7 /5.0(93.4%) - /1088件中
キャスト 5.0 /5.0(100%) - /1088件中
演出 4.7 /5.0(93.4%) - /1087件中
音楽 4.0 /5.0(80%) - /1088件中
感動 3.7 /5.0(73.4%) - /1083件中
笑い 1.3 /5.0(26.6%) - /1083件中
スリル・興奮 3.7 /5.0(73.4%) - /1080件中
3コメント
3 | | 2019-07-11 15:08:01

現在我が子は高校生なので、子どもが小さかったときは、同じように悩んで苦しんだな…、と自分の記憶を思い起こすように観ました。
子どもを虐待死させる事件が起きると、メディアは自分たちとはまるっきり違う冷血な生き物、という姿勢で論じますが、そんなメディアと同じように、犯人の母親を頭から批判する裁判員たち。
「なんか建前だけで正義感出してていやだな」というもやもや感…。
一方周りの意見に同調できず、犯人の気持ち、追い詰められていく心理にシンクロしてしまう主人公。前述のもやもや感があったので、自然に主人公側になってストーリーを追ってしまいました。
犯人と同じ小さい子を持つ主人公が犯人の姿に自分を重ね、実生活でも次第に孤立化して追い詰められていく様子がぞわぞわと怖く、「普通」って何だろう、あれ、どっちが現実なの??うわ~と、なんだかぐるぐると足元が揺らいでいくような気持ちになりました。
毎日24時間体制で愛情を持って我が子に接しているのに、ひとつボタンをかけ違っただけで、周りの親切や優しい行動、言葉が裏目に出て、主人公をどんどん追い詰めていく様子は、自分もそうだったな~と、懐かしくも辛かった思い出として蘇り、毎回観終わったあとは変な世界に迷い込んだような気持になり、どうしたらいいんだろう、どうしたらよかったんだろう、とそれぞれの立場の行動をから考え、う~ん、となっていました。
子育てを頑張っているお母さんにかける言葉が、本人は優しい気持ちからで、言葉ひとつとっても、救われるはずの言葉なのに、受け取る側のそのときの状況によっては自己否定にしかとれず、「違うのに。そうじゃないのに」と、どちら側の気持ちにもなって、こんなときどう言ったら救われるんだろう、とかなり頭の中でぐるぐると考えてしまいました。
追い詰められていく柴咲コウが今までの役柄とガラッと違い、すごく良かったし、親切なつもりで無神経な夫役の田辺誠一にも毎回本気でイラっとしたので、いい意味で先が気になり、引き込まれてしまう作品でした。観たあとに決してすっきりした気持ちにはなれませんが、原作も機会があったら読みます。

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4
2 | | tea | 2019-06-12 06:07:01

自分の手でわが子を殺してしまった女性の裁判に普通の主婦が裁判員(補欠員ですが)に選ばれるという重いテーマで見ごたえがありました。
主婦以外にもその裁判員に選ばれた面々のそれぞれの事情も描かれていて、子供をもつということ、子供を育てるということ、家族というもの、働くということ、などなど様々なことを考えさせられました。
誰もが幸せになりたくて、それにむかっているのに、ちょっとしたことの積み重ねが大きな問題につながっていくということを思いました。

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3
1 | | ケンジー | 2019-05-18 04:33:01

自分の最愛の子どもを殺した女性の裁判員をつとめていくうちにあまりにも似た状況に自分自身も追い詰められていく様が見ていても辛くて悲しくなる。
子育てや仕事、女性として社会に立っている人なら誰しもが心乱される。
言い方一つや相手の考え方によってじわじわと追い詰められていく女性達がそれでも尚、立ち続け様と踏ん張る姿が話が進むに連れて強調されて見終わると自分の事を考えずにはいられなくなる。
善意さえもが重荷になったとき、どうしたら立ち続けられるのかな。

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