山本周五郎時代劇 武士の魂

木村多江さんに並ぶ薄幸美人のお手本のような演技でした

剣の腕は立つのに不運から浪人に身を落とした夫を影から一生懸命に支える良妻役を熱演されました。途中夫の回想で花が開いたように笑う人というシーンがあるのですが、控えめではあるものの本当に花が開いたような微笑みでとても印象に残りました。役にぴったりの女優さんだと思いました。

浪人になった夫をひたすら前向きに支え続ける妻役、夫の連れてきた客をもてなす為に髪を売って酒を買って来た時も、足軽として仕官し始めた夫が自分に嘘を付いていた時もどんなに辛いと感じそうな時も前向きに良い所だけを見つけて喜べる強さを、微笑みやセリフだけで控え目に表現する演技力は笛木さんの魅力だと思います。夫が切腹を覚悟した時、自らも白装束に着替え夫と供に在ろうとする姿に夫婦の深い絆を感じ胸が熱くなりました。最後にお前こそが大将首だと言われるシーンは素晴らしかったです。

貧乏長屋暮らしで、元侍の夫の為に尽くす妻を演じているのですが尾の為に長い髪を切りその髪の毛を質屋に売って、それをお金に換え客人をもてなすという演技、
一言で感動させて頂きました。
彼女の微笑んだ顔がとても優しく演技自体も長年の経験もあるので観ているモノをホットさせるように落ち着いた演技だったかと思います。
彼女の微笑は時に危ない女性の役殻にもハマってしまう訳ですがこのドラマではとてもその微笑が何とも言えない感動に変えてくれたと思います。　以上です。