38歳バツイチ独身女がマッチングアプリをやってみた結果日記

山口紗弥加さん演じたチアキの、人生に迷っている感じがとても伝わってきてリアル感があるドラマで好きでした。独身女性にとって友達（親友）は予想以上に大切な存在、そんな深い親友関係であったリカとチアキのバランスが好きだった。そんなリカを突然失ってしまうチアキの気持ちにすごく共感でき、今の現代において他人事ではないドラマだなと感じながら観ていました。いままで縁もなかったマッチングアプリですが、このドラマを観た後、少しだけ興味がもて世界が広がった感じです。

リカちゃんのことに悩んで苦しみながらもチアキがアプリによって得られる"癒し"を手放さなかったことがチアキらしくて、1回アンインストールして2週間で誰からも連絡がない日々を過ごす寂しさに耐えられなくなったという展開をとてもリアルに感じました。再開して堰を切ったように男の子たちと会っていると話すチアキは無理に笑っているわけでもなく、以前と変わらず楽しんでいるように見えたのでホッとしました。タイトルを意識して、39歳になってもう一度アプリを消そうとするチアキの表情は何とも言えなかったのに、新しいメッセージを見てにこにこし始めちゃった差が凄かった。
人って口でどう言っていたって行動が違うことなんて当たり前にあるということを"いいんじゃない"と言ってくれた作品でした。

最初はただただ自分の好みの人と会って、遊んで、そういう相手が同時に何人もいるっていうくだらない話しかと思っていました。タイトル面白そうなのに予想外に面白くないなぁと。。
でも後半ストーリー性がやっとでできて面白くなってきました。ホラー化しつつありますね。マッチングアプリ使ってる人にはあるあるなのでしょうか。30代後半からの女性は楽しく見れそうです。若い人にはこの世代の葛藤や焦りやさみしさは伝わらないないかもしれませんね。

チアキ役の山口さんは色っぽさや嫌味を感じさせない可愛らしさとか無邪気さを凄くうまく演技で表現していて良い意味で溜め息が出るほどだったのに、リカちゃんが自殺したんだろうという現実を知って打ちひしがれるというか精神的に落ち込む演技は雑で驚きました。リカちゃんが死んでしまったことではなく、自分が相談相手になれなかったことに落ち込んでいたり、若い男の子に依存するのを止めてなかったのでチアキにとってもリカちゃんってその程度だったんだなと現実を見た気がしました。チアキにとってロミオくんとの別れ方のほうが精神的に納得できていないようにも見えて、もう少しちゃんと(？)落ち込んでいる演出だったらと思ってしまいました。

リカは本当に親友の異変に気付いて無かったのかな。自分ばかり相談したいときに電話して親友の話は聞かず最悪の結果に…男が出来ると変わると言うけどまさに男が原因で親友を失うとは気づくのが遅すぎる。
リカもマッチングアプリを最初は警戒していたのに、薄い関係に次から次に溺れて自分にツケが回ってくるとは思はなかっただろうな。
同世代としてはリカにはマッチングアプリを辞めてもらって本当の幸せを掴んでもらえると嬉しいな。

トキメキやキュンの向こうにそういった行為があるとチアキは説明してたけど、どうみても若い子とのヤリモクにしか見えなくなってきたのが少し痛い。若い子にヤルために言われた優しい言葉と、将来を考えて会った速攻迫ってくる同年代を比べて"最悪だった"と宣うチアキにはちょっと引いた。私はあんなに若い子たちに求められて優しくされてるのよという自己肯定感からの愚痴だろうけど、それを自己肯定感が下がってる友人に愚痴るのは人の心も失ったのかと思ってしまった。
それにヤルことに魅力を感じたならなぜ役者くんが再度出てこないんだろう？相性悪かったのか、突然の雄化をチアキはまだ根に持っているのか、はたまたヤレたから役者くんがチアキを切ったのか…気になって仕方ない。
エンディングの映像が変わっていて、ここから現実へと戻っていくチアキが描かれていくのかなとドキドキしました。

あのサイトで出会う奴らみんなヤリモクだからと役者くんをオアシスだと思っていたのは別にいいけど、好みの相手に誘われたら食事に行くし、飲むし、部屋にあげるし、ホテルについていっちゃうしとチアキだって我慢してないじゃんと突っ込みたかった。
それにアレが出て急に呼び出した相手と添い寝するだけで心が満たされたのはチアキ側の意見で、役者くんはオーディションの緊張があって疲れて寝ちゃっただけ。それならオーディション後にイチャイチャしながら動画見てたらそりゃ誘ってくるでしょとテンプレみたいな出来事を拒否しようとして、でも役者くんを無理矢理家から追い出さないのは関係を続けたいという欲がチアキにあるからだと思ってどっちもどっちだなと感じました。
でも傷ついてる感を全面に出して別の男に会いに行って、新発見をしたチアキが欲に忠実すぎて笑ってしまいました。

チアキが国立君に騙された展開が面白かった。ちょっといい気分になるまで飲んだ後にやらないことに対しての熱弁は普通信じないでしょと思うのに、世代間ギャップとか今どきはそうなのかとかチアキが所々オバサンを発揮して若い子の言い分を聞いちゃって想定通りの結果になるのが最高。38歳バツイチ独身だけどチアキは綺麗だし、ジェントルくんの優しさにも客観的な視線で"ありがてぇ"とか言えてて、ああいった呟きが本当にいい。シャツの前を開けすぎてるヤリモク宣言しちゃったハーフくんと結局どうなったのか気になりました。笑
最近の若い男性は草食と言われているので20代のヤリモクの多さにびっくりもしてるし、ドラマ的なあれなのかイケメンが多くて、本当の話のはずなのにものすごく非現実的な世界に見えるのでとても楽しいです。

アラフォーが突然バツイチになってマッチングアプリに参戦するって、自分の出来ないことをやってくれている気がして、ドラマとはいえどうなっていくか展開がすごく興味津々になってしまう。ただ相手が一回りも下の子ばかりってちょっとイタさが強調されちゃうかも。マッチングアプリに対する感覚の違いは、すごく新鮮だった。これからどうなっていくか希望も欲しいなあ。。。

カフェが暗くなって画面の枠の向こうにイケメンっぽい人たちがいて、良い悪いの判断をする演出が楽しかった。でもあんなにイケメンっぽい物件ばかりだったのに、初っぱなから写真詐欺に騙される展開は予想外。今どき38歳でもアプリで写真を加工しているくらいの常識はあるんじゃないかとも思ったけど、加工とかそれ以前の問題で飲み屋に行ったのに何も頼まず終電ない発言に加えて話し方がたどたどしすぎて、さすがにこの男に騙されて家に連れてっちゃう人はいないでしょと突っ込みたかった。
その後もイケメンっぽい人たちとたくさん会えてて"やっぱり東京ってすごい"はすごく共感できました。