※まだ評価はありません。
脚本・ストーリー 3.3 /5.0(65.4%) | 719位 /1087件中 |
キャスト 4.0 /5.0(80%) | 489位 /1087件中 |
演出 3.6 /5.0(71%) | 580位 /1086件中 |
音楽 3.0 /5.0(60%) | 773位 /1087件中 |
感動 3.4 /5.0(67.2%) | 365位 /1082件中 |
笑い 2.2 /5.0(43.6%) | 818位 /1082件中 |
スリル・興奮 2.0 /5.0(40%) | 1002位 /1079件中 |
脚本・ストーリー 3.3 /5.0(65.4%) | 719位 /1087件中 |
キャスト 4.0 /5.0(80%) | 489位 /1087件中 |
演出 3.6 /5.0(71%) | 580位 /1086件中 |
音楽 3.0 /5.0(60%) | 773位 /1087件中 |
感動 3.4 /5.0(67.2%) | 365位 /1082件中 |
笑い 2.2 /5.0(43.6%) | 818位 /1082件中 |
スリル・興奮 2.0 /5.0(40%) | 1002位 /1079件中 |
とても面白いです。
関西人らしいバカバカしい仕掛けでしたが、ショーンがホームランを放ったことで、大成功でした。なんだかんだ意味不明の武史ですが、諭を信じ、ショーンを信じ、二人を動かした彼の勝利ともいえます。諭の言うように、何か大きい出来事があると、距離があった家族でも、一瞬わかり合えた気がする時があります。でも少し時間がたつとまた距離を感じ出す。だからといって冷たいわけでも、愛していないわけでもなく、家族だって違う人間の集まりなんだし、完璧な仲なんてなく、それぞれの形があるのだと痛感します。そしていろいろな縁に「拾われ」た松尾諭は運がいい。でもそれは彼があがきまくった結果、つかみとったものなのだと思います。
父親の懺悔ともいえる告白もあって、武史を迎い入れる準備ができつつある松戸家ですが、鞭の話はバカバカしくて笑えました。武史と諭の距離も少し縮まったようでもありますが、一度距離ができた家族って、確かにお互いが年を取ることで距離は縮まるけど、それは少し縮まっただけであって、きれいに埋まるわけではありません。まだまだ難しいところがあるのが実際のところだと思います。さて諭が100マイルのボールを投げられる筈はないし、どんな形でショーンたちを納得させるのか、まったく想像がつきません。果たしてどんなオチが待っているのでしょうか。
アメリカ編になってシリアスな感じになってきて見応えが出てきましたね。草なぎ剛演じるタケシとサトルの拗らせた兄弟愛が見どころですね
全体的にどこか首を傾げたくなるドラマなのは、主人公が役者という特殊な職業であるせいかもしれません。兄に対するバグレディの反応や、諭に対する母親の反応など、不愉快ですらあります。でも、諭に対して奥さんがもう自分の事ばかり考えていればいい立場ではない、というようなことを言いますが、そこはある年齢を越えた人には深く頷ける部分だったと思います。人はどんなに自分のことを考え、自分中心に生きようとしても、絶対に社会から隔絶して生きることはできません。だから嫌でも関わらなければならない時に、どうするのか。諭にはそこが突き付けられているのだと思います。
疎遠だった兄のまったく知らない一面を知って戸惑う諭ですが、親兄弟であろうと誰であろうと、その人のすべてを知っている人間なんていない。下手をすると自分自身ですら、自分のことがよくわからない。そんな当たり前のことを知って戸惑う諭には、どこか兄が昔のままの兄である幻想があったのでしょう。そうでないと疎遠だった自分の正当化ができないからです。今の兄を知って、諭が何を思うのか、まあ諭も相当な変わり者なので、あまり普通の感想はもたないのかもしれませんが。それにしても治療費10万ドルですか。日本の皆保険がいかに恵まれているか痛感します。
松戸諭というより、モデルとなった原作者の松尾諭って、正直なのが美徳だとでも思っているのか、はたまた堪え性がないだけなのか、いずれにしても奥さんはよく結婚したよね。まあ蓼食う虫も好き好きというのが恋愛なのだろうけど、諭の考え方が本当によくわからない。バイト仲間への報告シーンはよかったです。夢をかなえて辞めていく第一号ということですが、毎年のようにいろいろな地方から大志を抱いて上京する人がいるわけで、その意味で東京は大きな夢をかなえられる場所だけど、それを失う場所でもあるわけです。次はアメリカで倒れた兄と対面するようですが、さてどんな展開になるのでしょうか。
結の連続ビンタのシーンが良かったですね。本気で諭を思うからこその強気のビンタ。諭に喝を入れるためにも必要でした。芝居の世界に限らず、いくらどんな準備をしたところで、仕事には相手がいます。その兼ね合いですべての準備が意味をなさないことなんて、よくあることです。それをいちいち人生の終わりかのように落ち込んでいる暇があるなら、失敗を悔やむのではなく、自分の引き出しを増やすために、何がダメだったのかを反省すべきです。このまま順調にプロポーズにこぎつけて欲しいのですが、諭のことだから何かやらかすんでしょうね。また結にビンタを喰らわなきゃいいけど。
比嘉ちゃんのようなコと付き合うのは、確かに中途半端ではダメだし、正面からぶつかる力が必要でしょう。正直なところ諭にそんな力や魅力があるとは感じないけど、比嘉ちゃんには幸せになって欲しい。比嘉ちゃんの彼氏の取り巻き(?)の女性たちは何だか不思議ないい味を出していました。そして田舎に帰った塚本ですが、書きたいものがないというのは説得力があります。若い頃はああいうものとかこういうものとか、自分ならもっとこうすると思うのだけど、それは結局のところ二次創作にすぎなくて、本当に心から自分が作りたいもの、オリジナルなものなんて無いと、皮肉なことに経験を重ねると気付く。クリエイターあるあるだと思います。
井川遥さん役の井川さんが、メタと言うより、諭のアルバイト仲間とシーンがシュールな感じでした。実際の井川さんがドラマの井川さんみたいに感じているのかはわかりませんが、本人だけにリアルさがあります。自分でなくていい論争ですが、実際は井川さんの方が正解でしょう。世の中は誰かひとりくらいいなくなっても、総論的には問題なく動き出します。ただ塚本みたいに個人的な各論だとその人はその人しかいない。結局、人間は神様みたいな視点になっちゃいけないということでしょう。平山の役者の準備なんてちゃんと生きることしかないというのは名言で、役者だけでなく何事にも通じるように思います。
コッポラの「地獄の黙示録」を見てもいないのに、役者なんてなるなっていうのは、ちょっと古いタイプの映画人がいかにも言いそうな感じがします。自分が出演したシーンにだけ目が行き、先輩のことを忘れてしまっているところはリアルでした。映像の世界ではあるあるだと思います。また実家に帰った諭が、両親の言葉や行動に苛立ち、吐き出すように独りごとをつぶやくのも、親の理解を得られない経験をしたことのある人なら、あるあるだし、リアルだったと思います。などなど繊細なリアリティを感じさせるドラマですね。