ちょこっと京都に住んでみた。

おじさんや小山さんはもちろん、店員さんとのやりとりがいつも自然で、良い意味でドラマっぽくないテンションを保った演技がドキュメンタリーのようなこの作品に合っていてとても良かったです。何でも美味しそうに食べる姿や気さくで人懐っこいけど、踏み込み過ぎない弁えた態度、朗らかな笑顔、木村さんだから醸し出せた空気感だったなと思います。引っ越し当日、叔父さんに見せた晴れやかですっきりした笑顔も佳奈の心境の変化が感じられて良かったです。

どのお店に行っても気さくに店員さんに話しかけて積極的にコミュニケーションを取るけど、品の良さとおっとり穏やかな雰囲気のおかげか厚かましさや図々しさが全然感じられないところが良いですね。器やお花を手に取る時にとても丁寧に触れるところも、作った方・育てた方へのリスペクトや物への愛情が伝わってきて良いと思います。おじさんと晩ご飯を食べてる時の美味しそうな食べっぷりと幸せそうな笑顔もとても可愛かったです。

自動でついたライトに驚いたり、狭い階段を昇りながら「おじさんち思い出す」って呟いたり、何気ない台詞や仕草が素のように自然で可愛らしい。台本の存在を感じないというか、本当に見て感じたままを口にしてるようなリアルさがあるのが良い。結とのやりとりもドラマとは思えない長めの間とか、声を張らないちょっと低めの話し方がやけにリアルで、佳奈と結が実際に存在してるかのような印象を受けました。「おめでとう」と直接言えた後の晴れ晴れスッキリとした笑顔も良かったです。

どこにいっても気負いせず自然体でお店の人とコミュニケーションを取れる佳奈ちゃん、人懐っこい笑顔がステキな木村さんにぴったりですね。佳奈ちゃんが心を開いているからいろんな人がいろんな話をしてくれる。いい相乗効果になっていると思います。

おじさんとパンを焼いてる時の「熱いよ」とか「大丈夫？」などボソっとさりげなく発する台詞がアドリブのように自然で、本当に2人の日常を見ているようなリアリティが感じられるのが良いですね。焼き上がったパンを見て「うわ～」って感嘆の声を上げてる姿も、焼き加減を褒められて「でしょ？」って嬉しそうにドヤ顔してるのも可愛い。お店でも毎回「すごい」「綺麗」と感じたことをすぐに口にしたり、気になったことは何でも質問して真剣に話に耳を傾けるし、驚きや嬉しさがそのまま顔に出てしまったりと、佳奈の素直で真っすぐな性格が伝わってくるところも良いと思います。

コロコロとした笑い声がとても心地よく楽しい気分にさせてくれます。気負いなく素直に感動して、何にでも興味を示してくれるからディープな世界に誘ってもらえるんじゃないかな？そんな誘われ上手なところは見習いたいなと思います。

山からの景色やレトロな喫茶店など、行く先々で目を輝かせて楽しんだり感動している姿がとても可愛らしく、小山たちがあちこち連れて行ってあげたくなる気持ちが分かります。声のトーンとかテンションとか、普通のドラマよりも落とし気味にして芝居っぽくしてないところもリアリティが増して良いと思います。演技が自然だから一般人であるお店の店員さんとのやりとりに違和感がないところも良かったです。

お使いを頼まれることをすごく楽しみにしている顔がまるで小学生の女の子のようでとてもかわいらしい。おじさんとの会話も肩の力が抜けていて柔らかな笑顔でされていて二人の雰囲気がとてもよいですね。ずっと見ていたい二人ですね。

大賀におつかいを頼まれるかも？と期待してワクワクした顔をしていたり、お店巡りはもちろんだけど自転車に乗ってただ町を散策してるだけでもずっとご機嫌で楽しそうで、京都で過ごす日々を心待ちにしていたのが伝わってきました。嬉しい気持ちが顔に出ちゃってるのが素直で可愛い。お店の方とのやりとりもとても自然で、気さくだけどほど良い距離感を保って図々しく見えないところも品があって良かったです。