リコカツ

咲の気持ちを考えて、比較的大人な対応をするとこは紘一との対比がうまく表現されていると思った。ハッピーエンドになった真の立役者かもしれません。彼は本当に優秀な元カレだと思います。

最初の頃に言っていた「いつでも咲の味方」という言葉を最後まで体現する姿が格好良かったです。自分の想いを無理に押し付けずに咲の幸せを第一に考えるところは紘一と一緒だけど、それをサラッとスマートに実行するところが不器用な紘一と良い対比になっていたと思います。たまに見せるちょっとコミカルな一面もシュッとした普段の姿とギャップがあってチャーミングでした。

もっとガンガン攻めてくると思っていたけど、常に咲の気持ちを最優先する姿が素敵でした。顔を見ただけで何でも分かっちゃうから、咲の紘一への想いもお見通しなんだろうな。その上で代理人として紘一に会いに行ったり、紘一の前でヨリを戻したふりをしたり、「咲はどうしたいの？」って背中を押してあげたり、咲のために尽力する姿が切なかったです。良い人で気が利くけど、その優しさが押しつけがましくないところも良かったです。

弁護士として楓や美土里の力になってくれるシーンが頼もしくて格好良かったです。咲を元気づけるところも無理しているのが分かるし、本当に心配しているのは伝わってくるけど、これまでの未練たっぷりな態度がい印象に残っているせいか、どこか弱っているところに付け込んでいるような狡さも感じさせ、そこも単なる良い人ではない人間味があって良かったと思います。

咲と紘一が離婚するかも…と知った時に一瞬嬉しそうな顔になって慌てて口を押さえたり、紘一に「やり直すことにした」と言われてムッとした表情になったり、咲が絡むと感情豊かで人間味が増すところが良いなと思います。咲の前では余裕のある大人の対応を頑張っているけど、紘一の前ではだんだん嫉妬心を表すようになってるところも、今後の一波乱を予想させて良かったです。

紘一の前で思わず「咲」って呼び捨てにしてしまったり、幸せそうな姿を見るのはキツイって思わせぶりなことを口走ったり、いつもの余裕があってスマートな姿とは違う動揺っぷりが、咲への未練を感じさせて良かったです。一ノ瀬の気持ちにいち早く気付いて不倫はやめた方が良いとけん制するシーンは、一ノ瀬のためを思ってというのもあるとは思うけど、咲が傷つくのを未然に防ごうという意志の方が強く感じられて、3話で言っていた「いつでも咲の味方だよ」という言葉を彷彿とさせたのも良かったと思います。

咲の元カレということで、紘一以上に咲とお似合いな雰囲気だ。高橋光臣が演じる貴也は、時代劇と同様に熱血漢のような筋力を持ちながらも、5年付き合った彼女と結婚となると即答できないちゃらい部分も垣間見えて面白い。紘一と全く違う価値観がぶつかりあって咲の心をどう揺さぶってくるのか、それを面白く演じてくれるのではと注目している。

「別れようって言われた時に何で引き止めなかったんだろう」という台詞に、後悔や自分への苛立ちが感じられて、咲のことがまだ好きなんだなと伝わってきたのが良かったです。前回言っていたいつでも咲の味方だよという言葉も心からの言葉だったんだろうなと思えて、ちょっと切なくなりました。ジムで紘一と張り合うようにトレーニングする姿は子供みたいで可愛らしかったです。

咲と再会した時の対応が大人で素敵でした。付き合っていた時と何も変わらないって咲が言っていたけど、本当に気さくで、別れた後も咲の仕事をちゃんと見ていて褒めてくれるし、悩んでいるのもすぐに見抜いて相談に乗ってあげるし、再会の喜びも素直に口にして、まだ咲のことが好きなのかなと友情以上のものが滲んでいるように見えるところも良かったです。

人当たりが良くて話し方も丁寧、もめ事に巻き込まれた紘一を助けるのもスマートで、少ない出番でも男女問わず慕われる青山の人柄が伝わってきたのが良かったです。咲の努力家なところが好きと言ってあげるシーンや、肩を揉んであげたりコーヒーを淹れてあげたり気遣うシーンも自然で幸せそうで、結婚観の相違がなければ完璧な彼氏だったんだろうなと感じられました。