ハゲタカ（2018年版）

どのドラマでも、同じ感じの演技で、よく言えば、定着してるのでしょうけれども、はっきりい言って、「又こんな感じか」と思うような演技で、イマイチでした。ドラマの内容はとても興味深かったので、残念に思いました。

話し方や表情の作り方、歩き方などで芝野の老いや時間の経過をきちんと演じ分けているのがさすがです。またどこか疲れた雰囲気と哀愁が、芝野のこれまでの人生を感じさせるところも良いですね。決め台詞があるわけでもなく、大声を張り上げるなど派手なシーンがあるわけでもないのに、毎回印象に残る存在感と安定感抜群な演技を見せてくれていると思います。

主役かと勘違いしてしまいそうです。前の作品でチャラいおじさんのイメージや、超悪者のイメージが強かったのですが、今回の少し控えめで、でも熱い男を演じる役所もはまり役でよかったです！この人はどの役をやらせてもいいと思う。

会社愛と正義との間で悩める中年男性がはまり役です。年々渋みを増して、昔の軽い男の役のイメージはすっかり無くなりました。ロマンスグレーも素敵で、今回のドラマでの立ち位置にぴったりです。綾野さんとの関係性が今後どのようになっていくのかも楽しみです。きっと、お互い相容れない立場ではあるけれど理解しあい、最後は同じ目的を持つのでしょうか。毎週待ち遠しいです。

実は渡部さん演じる芝野が主人公じゃないかと思うような、抜群の存在感と演技力。最新話では、前回の設定からいきなり９年後になっていましたが、ちゃんと９年分の年を重ねたような外見的役作りもされている。仕事では思慮深く、プライベートでは家族思いで、といった芝野の人物像がひしひしと伝わってきて、とにかくこのドラマの中では圧倒的にナンバーワンの存在だと思います。