ブラックペアン

内野さんの存在だけでこのドラマがぐっと引き締まったと感じました。今回昨日何食べた？を先に観てからの視聴だったのですが月並みな言葉で言うと同じ俳優だとは全く思えないと思いました。
最近よく若手俳優の評価にカメレオン俳優という言葉が使われますが、この人こそどの役をやらせてもこの人以外に適任がいないと感じさせる真の意味でのカメレオン俳優なんだと思います。
あと個人的にですが風林火山ファンからすると久々の猿之助さんとの共演が嬉しかったです笑

存在感たっぷりの迫力は本当にすごい。あの腹の底から出しているような低い声が迫力をまして、二宮和也の高い声を圧倒していて、ドラマの中での上下関係が声だけで伝わってくる。クライマックスに向けて謎が明らかになってくる演技が本当に楽しみ。

唯一医者に見えました

何を考えているのかわからない演技が最高です。ここまでのストーリーの流れとしては悪い人側なんだけれども、もしかしてどんでん返しで最終的にはいい人になるのかも、と毎回見ていて考えてしまうので、演技力が半端ないと思います。

これが本当の悪役を演じるということなんだろうなぁと思いながら見ています。表の顔と裏の顔を絶妙に使い分け、所作だけで悪役だと分かるような振る舞い。実は本当に悪い人なのでは？と思ってしまうような演技ですね。

敵なのか味方なのか分からない謎めいた役が似合っていて、天才的な腕を持つ頼れる医師にも見えるし、インパクトファクターと名声ばかりを気にするブラックな医師にも見えるところがいいです。
威厳のある話し方だけでなく、女性と話す時は少しお茶目になったりするのもギャップがありますが、それもまた本心を隠してのことなのだろうかと色々と疑って見てしまうところがやはり演技が上手いなと思います。

とにかく白衣が最高に似合っていて素敵です。
まさに大人のセクシーな魅力満載で、出てくる度にドキドキしてしまいます。
大病院の出世を巡って悩み苦しむ姿も、またとても当たり役だと思います。
手術している姿も、エネルギッシュな魅力満載だと感じました。

毎回、オペが失敗するのをわかっていながら、あえて傍観しているが、腹の中では何か自分にとっての利益だけを考えているのではないか、何か企んでいるんじゃないか…と思わせる。どこか悪い人なんだろうなという感じを所々出している演技が見ていてわくわくさせられる。

このドラマの大黒柱というべき俳優は､内野聖陽さんだと思います。常にどっしりとかまえて､いい人なのか､本性は悪い人なのかつかみ難い佐伯を演じている。その存在感は､憎々しいというか､ふてぶてしいというか。内野さんが画面に映ると､やっぱりホッとします。

のっぺりとした嫌~な役をさすがの演技で良く表現されている。声の変化や眉の動き、眼の動き、口の表情、手の動き、歩き方、セリフ回しも場面展開に合わせて七変化。特に毎回のように饅頭など甘いものを手でつまんでは口にほおばるシーンでは心の奥に渦巻き潜む感情をねっとりと表現していてさすが。役者としての年輪を感じさせる。今後高まっていく嫉妬をどう表現していかれるのか楽しみ。

台詞一つで緊張感が伝わってくる迫力ある演技はさすがにベテランだと思わせる。また、存在感もズバ抜けてあり過ぎるので、回しの演者さんが素人に見えてしまい、誰が主役か分からなくなってしまうくらいの迫力がある。