ミス・ジコチョー～天才・天ノ教授の調査ファイル～

松雪さん自身のしっとり落ち着いた賢そうな印象と、マナコという人物像とがぴったりリンクして、いわゆるはまり役とい感じ。研究者として冷静に落ち着いた感じと、好奇心旺盛で謎を解くためにどんどん行動して突き進んでいく感じとが、良いコントラストになっていて非常に魅力的でした。

松雪泰子はこういう設定だったらこういう演技だろうなーという予想の範囲内の演技。
その定型の演技がまさに欲しいこともあるが、この脚本では単に陳腐になってしまった。
お前はガリレオ（福山雅治）か！というつっこみも可能。ガリレオよりは若干普通の人だけれども。
でも変人の大学教授っていったらパターンになってしまうものですね。

抑揚のない淡々とした喋り方が役に合っていて、凄く良い。他人の意見に流されない所や忖度なしな所が、逆にすかっとして気持ち良い。辛いラーメンを食べるシーンが何回もあるが、いつも美味しそう。そしてメガネ美人って良いなと思う。

おっとりとした雰囲気ながらも、聡明な感じがにじみ出ていて、いかにも研究者、大学教授という感じ。どんな時も声を荒らげないというか、腹が立ってもぐっと抑えた大人の対応をするところが知的な感じで素敵ですね。母親とのちょっとした口争いめいたやりとりも、互いに頭の良い人同士という感じで、軽妙で面白いです。

少し癖は強くても、誰にも忖度せず、クールで正しいことをそのまま口にできる素敵な女性、という役どころが、松雪さんの綺麗な雰囲気と落ち着いた声にとても合っていて、物語がすっと自分に入ってきます。たまに可愛らしい仕草を見せるところも、女性目線で見て、全くいやらしくない可愛さでとても素敵です。

ジコチョーって何だ？と思って見始めたらまず松雪泰子さんって結構いい歳になってきたのに相変わらず綺麗！と顔に目が行きました（笑）ジコチョーの淡々とした態度は冷たいし現実では嫌われそうだけど、かっこいい！！

いかにも頭が良さそうで、ちょっと変わり者の理系研究者の雰囲気がよく出てるなと思います。事故調査委員会メンバーとして取り組む事件に対する姿勢も、奇をてらった突拍子もないものでもなく、見ていてなるほどなと納得できるような言動。ビジュアル的にも美しいので、こんな女性科学者が実在したらメディアに引っ張りだこになりそうですね。

天才で変人な主人公のドラマは、大げさで暑苦しいキャラクターに描かれる事が多いですが、この中で、真奈子演じる松雪泰子さんは涼しげで品があるので、見やすいです。変人ですが、人に対しての眼差しがどこか優しく共感できました。