先に生まれただけの僕

怖い顔の印象が強すぎて、なかなかセリフが頭に入ってきませんでした。
演技もわざとらしいというか、大袈裟というのか、これはお茶の間に笑ってほしくて、こうゆう演技なのか不思議になってしまいました。
そんなに怖い顔ではなく、もう少し怖い顔を崩しても良かったと思います。

最初はただただやりすぎなんじゃないかと思っていました。いかにも悪い上司満々で…。でも、恐くて悪いんだけど、いい意味で完璧過ぎない悪役というか、コメディ感に次第に親しみを覚えるようになりました。顔の表現やわざと台詞ちゃんとしゃべらない所など、さすがでした。

悪役っぷりが本当にあっていると思いました。最初の第１話なんて主人公よりインパクトがありすぎました。こんな専務ホントにいるのかと思いながら見ているのですが、でも実際の大企業の権力争いってこんなものかなと思えてきてしまいます。ただ、後半は悪役の専務が家では娘二人に全然相手にされていないなどギャップがあってコミカルな場面もあり面白いです。会社での顔と、家での女性陣には形なしの顔とを使い分けていてさすが高嶋政伸って感じです。ドラマの重要人物として好演されていると思います。

わりと変人の役柄を演じられることが多いですが、今回のドラマでも嫌な上司を見事に演じられています。鳴海が成功することを良く思っていないため、鳴海を見るときの目つきは他の人よりねちっこいです。喋り方もねちっこさを出していて、嫌われ役がうまいと思います。ただ嫌な人だけではなく、7話8話くらいからはコミカルさもプラスされているのもいいです。

顔の圧力だけが凄くて、演技が上手いとかは思いません。というより顔が恐すぎて、演技が入ってこないです。
なのでただ恐いだけの専務とかしか思えず、こんな上司は普通にいないと思ってしまいます。
とりあえず顔が恐すぎて嫌です。

昔から色々な役をこなしている俳優さんですが、今回、櫻井翔の会社の専務役で、とても高圧的な態度を、ドスのある低い声で、部下をこれでもかといじめる姿は、圧巻です。彼の嫌味と、パワハラが今後どのように展開していくのか楽しみです。

思わず「こんな上司は絶対に嫌だ」と言いたくなるような意地の悪い専務を演じていますが、今悪役をやらせたら一番の俳優だということを実感しました。最初は、学園ドラマには少し癖が強すぎではという印象も持ちましたが、登場するとドラマがピリっと引き締まるのが不思議です。

最近嫌な役が多くてイメージが悪かったですが、さらに嫌さが増していました。不気味すぎて怖いです。こんな人が身近にいたら心が折れます。普通人前で直接的に人を蹴落とすような言葉は発しないものですが、よく言ったもんです。逆にすがすがしいと思ってしまうほど麻痺させてくれました。

今回も高嶋政伸さんは本当にいい味を出してくれています。ここ最近は本当に癖の強い、悪役のようなものをやっている印象ですが、このドラマでも長い時間出ているわけではないのに、その1シーンで強い印象を与えるスパイスだなと感じました。主人公に有無を言わせず、嫌なことを言う、表情なども最高です。