名建築で昼食を

友だちとカフェをやる夢を描き、最後にはそれが叶わなくなりますが、女性たちの夢の在り方が自然に表現され、更にどこか知的な雰囲気もある演技をしています。ドラマ内では建築の師匠である田口トモロヲさんとの距離感も、恋愛感情は感じないけれど敬っているのがわかるし、空気をよんだ演技のできる女優さんだなと思います。

落ち着いた雰囲気の演技なので、建築の魅力が伝わりやすくなっていて良い。もし、テンションが高かったら違和感があったと思う。一方で、元カレを少し引きずっていたり、女友達とのズレなど、おしゃれなだけじゃない部分があることで、身近な人間像になっているのも良い。また、衣装も素敵でドラマに合っている。

池田イライザはこのドラマで初めて見たが、思ったよりも薄い感じの女優さんで、このドラマに合っていた。
聞くところによると、ドラマの中で建築について素の感想を述べるところもあるそうなのだが、
いかにも素といったところがけっこう良かった。
下手に難しいことを言おうとせずに、感じたことだけを言って欲しい。

最初は、見た目が強そうな感じなので『春野藤』の役には合わない様に感じていました。
でも、見続けていくうちに、少し気が弱くて相手に遠慮してしまう様子がよく出ているな、と。
このまま綾子に押されながらカフェを開店するのか？
藤、ガンバレ！って思います。

藤って、素直で柔らかい雰囲気がありますね。
これから友達とカフェを作ろうとしていながらも、元カレのぬか床を毎日かき混ぜている姿が健気で。
見た目よりも古風な印象を受けます。
千明さんと接していくうちに、（素直なので）成長しそうですね。

メイクや髪型でガラっと印象が変わりますね。女優さんだから当たり前かもしれないけど、「猫村さん」の尾仁子と全くの別人で最初は池田さんだと気付きませんでした。落ち着きのある雰囲気でその辺にいそうな普通の女の子っぽくて、主張し過ぎない程良い存在感が主役である名建築の邪魔をしなくて良いですね。文句言いながらも何だかんだ楽しそうにぬか床をかき混ぜる姿も、ほんの少し元カレへの未練を感じさせていじらしく可愛かったです。

歳を重ねたおばあさんのような、物事に対する寛容な姿勢と、落ち着いた物腰で、建築を巡る様子は美術館にいるかのようです。藤の友人、綾子のネットの危険さに敏感な性格との対比で一層その頓着しない性格がわかりやすく、現代離れして感じさせます。