孤高のメス

抑えめの演技で好感が持てました。ドラマ自体が素晴らしいものでした。

こんなお医者さん、実際はなかなかいないよなというくらい清廉で真っすぐな人柄ですが、滝沢さんが演じると嫌味に見えず、爽やかでリアリティがあります。最終回の取り調べシーンの迷いのない口調や引き締まった表情は自分の信念を曲げない当麻の芯の強さを感じさせ、穏やかで丁寧な口調だけど強い意志も伝わってくるとても良い演技をしていました。これが最後の作品というのは非常に勿体ないです。

落ち着きのある口調と真っすぐな眼差しが当麻の誠実な人柄を感じさせて良いですね。昔から気になっていた滑舌の悪さも格段に良くなり、難しい医療用語もしっかり聞きとれて滝沢さんの努力と成長が感じられました。手術に不慣れな大川や青木への接し方も穏やかで説教臭くなく、丁寧に導いてあげる感じに見えたところも素敵でした。ナースたちに慕われるのも納得の人柄の良さが滲み出ていたと思います。

アメリカ帰りの医師が田舎の病院にくるわけがない。最先端技術を求めて大学病院に勤めてしまうと思う。あんなイケメン医師もいない。
当麻は、兄を誤診で亡くした影響でこういう地方で働く道を選んだくだりは好きだ。
あと機械だしの下手くそなナースにゆっくりでいいから、と声を掛けるなんてなかなかできるものではない。
手を出しているのに時間がかかっている時点で、イライラしそうだと思った。当麻は大声で怒ることがなく穏やかな性格なのがいい。