民衆の敵 ～世の中、おかしくないですか!?～

主演の篠原涼子さんにも負けない存在感を放っていて、役にもハマってるなと感じています。特に作り笑顔のタイミングや表情がすごく面白くてツボです。台詞のないシーンの目線の動かし方やタイミングが絶妙。

他の新人政治家からの会話の中で見せる笑顔と真顔の間の表情。
難しい表情なのに、すごく伝わってきました。
政治家の家に生まれて政治家になる事を義務づけられて育ってきた事に対する嫌悪感や政治に対する葛藤なのかと想像を駆り立てられます。

影のある役、とっても合っていると思います。学校をさぼっている学生と話しをしている時、デリヘルと一緒にいる時、お兄さんと一緒にいる時、市議として働いている時、色々な顔の使い分けが素晴らしいなと思いました。
エリートな感じも、ダメ人間ぽい感じも１つのドラマで演技していてすごいと思います。

爽やかな笑顔と裏での顔とのギャップ最高でした。どんな市民にも味方です！みたいな振る舞いがいかにも議員さんで、本当にいそうと思わせてくれる、さすが高橋さんだなぁと。これからどう欺き、どう這い上がっていこうと考えているのか想像させてくれます。

高橋一生さんはあのような憎たらしいエリートの役がとても似合っていますね～。とてもサマになっていたし、憎たらしいエリートなのに嫌味がないのがまたいいんですよね！開始早々に大サービスのシャワーシーンを披露してくれたのも良かったです。笑

高橋一生さんのどこか不思議な部分や、笑顔が意味深な演技が、役とマッチしていて最高でした。
強いて言えば、役の中であまり感情を高ぶらせて、声を張り上げるシーンが少なかったのが残念。ずっと同じペースの演技が続いていたので、緩急あればより高橋一生さんの良さがでていたように思います。

ミステリアスで本心では何を思っているか分からない雰囲気が出ていて、私の中では本人もそんなイメージの方なので合っていると思います。議員の中でもそんなにお堅くなく、でも温かい感じと少し冷淡に見える感じが半々くらいで出ていて、いいなと思います。

議員の家に生まれた苦悩があるのかもしれませんが、今ひとつ中途半端な感じがしてしっくりきませんでした。人を動かすのがうまく自分は本当は熱い思いがあるんだろうけど涼しい顔して表に出てこないでいるところが苦手です。