片想い

国仲さんご本人にほんわかとした癒し系なイメージがあるので、気が強い理沙子役は合っていないです。気が強いというより、いつも怒っている機嫌が悪い人にしか見えないし、童顔だから男性並みにバリバリ仕事をこなすカメラマンにも見えず、理沙子の魅力が全く表現出来ていないと思いました。美月の片思い相手としての説得力がなかったのが残念です。

夫婦仲が上手くいってない設定のせいもありますが、哲朗に対して常に不機嫌な顔で不貞腐れたような喋り方なのが気になります。マドンナ的存在で哲朗だけでなく美月や早田にまで想いを寄せられますが、国仲さんの演技からは理沙子の内面的な魅力が感じられず、顔が可愛いだけの性格が悪い女性に見えてしまいます。主役に愛される美味しい役なのに勿体無いです。

原作を読んだ時には理沙子の無神経で気が強い性格が好きになれなかったのですが、国仲さんが演じる理沙子からは本当に美月を心配しているのが伝わってきますし、気が強いだけではない女性の可愛らしさや弱さも感じられるのが良いですね。理沙子の強い部分と国仲さん持つ柔らかくて可愛らしい雰囲気が上手くマッチしているので原作よりも魅力的な女性に見え、美月がずっと片思いしているという説得力があります。

原作を読んでいるので、おっとりとした印象が強い国仲さんは理沙子のイメージと違うなあと思っていたんですが、目力の強さやサバサバとして愛嬌のない話し方でちゃんと理沙子の気の強さを表現していて感心しました。童顔で可愛らしいので、二人が並ぶと中谷さんがより男らしく見えるところも良いですね。