片想い

ずっと「イマイチだな…」と感じてたんですが、最終話の演技はとても良かったです。中尾を死なせない、助けたいという強い思いが熱い演技から伝わってきました。「中尾の思いを無駄にするな」と美月を諭す場面も頼もしくて原作のQBっぽさが出ていましたし、七夕会で理沙子に再会した時の穏やかな笑顔も、哲朗の成長と月日の流れが感じられて良かったです。

ストーリーが進むたびに「桐谷さんってこんなに演技下手だったっけ？」と残念に感じてしまいます。表情の変化がないので哲朗の気持ちが全然伝わってきませんし、舌っ足らずな棒読み台詞も気になります。明るくてコミカルな役だと素晴らしい演技をされますが、今回のような内面描写が難しい役は似合っていないと思います。

ストーリーが事件の本質に迫ってきていて、西脇が動くことで色々と真実が見えてくるのに、1番出番の多い桐谷さんの台詞が聞き取りにくくて「今、なんて言ったの？」と気が散ってしまい、ドラマの世界に集中出来ません。もともと滑舌が悪いうえに、いつもより落ち着いた低い声で話すので余計に何喋ってるか分からないです。

コメディタッチの演技だと魅力的なんですが、こういったシリアスな演技になると途端に棒読みっぽい台詞回しになるのが気になります。表情もあまり変わらないから美月や理沙子に対する心情が全然伝わってきませんし、原作ファンとしては西脇ってこんな淡々として冷たい感じだったかな？とキャスティングに疑問を感じてしまいます。

原作を読んだときに、哲朗は美月が「理想の男だ」と憧れる筋肉質な体型をしているという描写があったので、桐谷さんはちょっとイメージが違います。元ラガーマンにしては細くて、美月の理想の男性には見えないです。また滑舌が悪いので、つぶやくような台詞の時には何を喋っているのか全然分からないのも残念です。