きょうの猫村さん

山田さんの自然体な雰囲気、好きでした。ゆるいドラマの世界観に合っているし、市川さんの持つナチュラルさが「猫が家政婦」というファンタジーな設定と現実世界を一体化させていたと思います。村田の奥さんと猫村さんとの3人のシーンは毎回ほっこり温かい気持ちになれる癒しの時間でした。

猫村さんにマフラーをあげる時のちょっと照れ臭そうな表情が可愛かったです。照れ隠しなのか口調も少しぶっきらぼうでモジモジしちゃって、表情も仕草も山田さんらしさがあって良かったです。毎回登場するわけじゃないし出番も短いけど、「この動きとか話し方、山田さんっぽいな～」と納得出来るくらいキャラクターをしっかり作り込んでいて存在感抜群なところがさすがだなと思います。

猫村さんとのお喋り中に笑いが止まらなくなってしまうシーンが可愛かったです。「こういうこと、あるよね～」という日常の何気ないことを自然に表現するのが上手いです。淡々とした口調でテンポよく会話を進めるから、噂話をしていても下世話な感じがしなくてサラッと爽やかに聞こえ、見ていて嫌な気分にならないところも良いなと思います。

猫村さんと噂話に花を咲かせて村田の奥さんに怒られたり、ドラマの主題歌をノリノリで歌ったり、ぐでーんとちゃぶ台にもたれたり、無邪気で飾らない素のような演技が魅力的で大好きです。市川さんのナチュラルさとドラマのゆるい雰囲気がマッチしているし、毎話登場するわけではないのに存在感があっていつも印象に残ります。

市川実日子さんの佇まいが、ほしよりこ原作の鉛筆タッチの絵にそっくりで、見ただけで「きょうの猫村さん」の世界観に入れます。肩の力がいい感じに抜けている演技を見ると、ほっこりした気持ちになり癒されます。ちゃぶ台を囲んで、みんなでテレビを見るシーンが特に良いです。

ドラマの主題歌を歌いながらノリノリでリズム取ったり、泣いてる猫村さんを励ましたり、良い意味で力の抜けたナチュラルで飾らない演技がドラマの緩い雰囲気に合っていると思います。山田さん、猫村さん、村田さんの3人のシーンのまったりした独特の空気感が猫村さんのオフモードという感じがして好きです。

市村さんが演じる山田さんが自然で、本当にご近所に住んでいそうです。
猫村さんが最初に『村田家政婦相談所』に尋ねた時に、「あら、猫じゃない」ってセリフが良かったですね。
「このドラマの世界は猫が人間と変わらず暮らしてる」って分かるシーンだと思いました。

彼女はサブカル的な作品からゴジラのような大衆作までどんな作品でも、ずっとそこにいたような安心感があり素敵な女優さんです。
山田さんは猫村さんの同僚で一番からみが多く、猫村さんが日常生活にとけ込み、視聴者に違和感を与えない最高の適役だと思いました。

猫村さんと山田さんの絶妙な関係がいいです。そして市川実日子さんなのも素敵です。家政婦紹介所に馴染んでますよね。家政婦の奉公先では控えめで淡々とやっていそうですね。猫村さんのよき友人として寄り添ってほしいですね。

猫村さんが突然やってきても全く動じず「あら～」と出迎えたり、横になる猫村さんをじゃらしたり、市川さんのナチュラルな演技や仕草からドラマ内における猫村さんの立ち位置というか、猫村さんが人々にどんなふうに受け止められている存在なのかが分かりやすく伝わってきたのが良かったです。個性的で独特な存在感のある女優さんなので、起承転結がつけにくい数分のドラマでも、市川さんがその場にいるだけで場面にメリハリがついてドラマ全体のテンポ感が良くなるところも良いなと思いました。