フェイクマミー

高梨の言った「私がもう1人いたら」という言葉が全てだろう。社会は女性の活躍を掲げているけどただ荷物を増やしているだけなんだよね。あれもこれもと背負い込んでるから結局何かが犠牲になる。それでも目の前の子供のお母さんはただ1人、だから頑張るしかないのだ。まみえだって薫がいたからお受験できたと言っていたし母1人はもはや無理ゲーなのだ。薫が詐欺で捕まれば終わりではない。社会を大きく変えるようなラストがあるといいな。

2人しかいない家族なのに母が自分の知らないうちにがんの治療をしていたと知ったらショックだろう。隠し事は悲しいと分かったから自分もカミングアウトしたんだろうね。お母さんの毛嫌いするような非難の仕方は好きじゃないけど、言ってることはほぼほぼ正論。犯罪を犯している娘に頑張ってるねとはとても言えない。そしてさゆりに疑いをかけられてウソママは新しい局面へと進んでいく。けいごも絡んでくるしどうやって着地するのか見ものだな。

うーん、このままいくと学校側にバレるとかライバル会社の社長にまみえの会社を木っ端微塵にされちゃうとかそんなことが予想できてしまう。PTAもなかなか意地悪な人が多くて疲れるしこれが続くと重たい内容になってしまうのではないかという懸念が残る。先は気になるけれどあんまりヘビーなら離脱しちゃうかも。フェイクに気づいてしまった智也くん、これからは共犯者として八面六臂の活躍が期待される。智也と黒木でまみえたちを守って欲しい。

これだからPTAはやりたくないのよ。っていうかこんな世界に飛び込むくらいなら子供なんか産まなくていいやなんて思うよね。行事委員を1人でやらせてやったことがない屋台とかいう難題を押し付けた挙句誰もこないような場所に模擬店を開かせる‥パワハラがすぎるよ。そして用意から片付けまでやらせて売り上げは全部持っていかれタダ働き。すごい世界だよ。働く母1人じゃ子供を育てられないのが間違い‥だとしても替え玉母は正当化できないよ。でもいろはのために智也くんどうにか見逃してくれ。

その学校のしきたりだとか狭い範囲の常識を知らないの？とバカにするPTAのボス達に「東大出身です」の一言で黙らせた薫。スカッとしたよね。それを鼻にかけてないのもいいのよね。フェイクマミーは順調？と思いきやいろはは母の作文で困惑するし、字から智也先生にバレてしまうしでてんやわんやの1時間。ただフェイクでも薫といろはは着実に信頼関係を作っているし、バレたのが智也ってところで踏ん張れそうな気がする？バレたら大学どころじゃ済まないスキャンダル、逃げ切れるのか？とハラハラする。

底知れぬ才能があって今伸ばしてあげたいって思うから私立に入れるっていう選択はいいよね。公立校に入れたらせっかくの芽が潰れてしまうかも知れない。本来お受験はこうあるべきで肩書きのために入れるもんじゃないんだよね。でもいろはだけでは合格できないのがお受験。そして父母はお受験だけではなくPTAという組織に組み込まれる。三羽ガラスっていう表現が昭和で驚いたけど、母たちもうまくやっていかないといけないんだよね。役員決めのヒリヒリした雰囲気を思い出し胸がギュッと苦しくなった。

思ったより面白かった。それはヤンキーっぽい茉海恵の描写がしっかりしていたからだと思う。茉海恵が見た目は派手で口も悪いけど、会社でちゃんと仕事をしているところも描かれているし子供に関してもちゃんとご飯を作り将来のことも考えている。子供の方もすごい才能を秘めているのが分かるし単純に時間と手が足りないと認識することができるから、突拍子もない花村の申し出も仕方ないよねと納得できる。それよりも名門校の専業主婦主義などそちらの方が問題に見えてくる。面白い。