ひだまりが聴こえる

「退学のことを杉原に話したのか？」って心配する姿が、いつも航平と太一の仲を気に掛けてくれるヤスらしくて良かったです。最初は短絡的だと心配していたけど、太一の覚悟の強さを知ってからは余計なことは口にせず見守る姿勢を貫くところも、中途半端が嫌いな太一の性格をよく理解していて、太一が決めたなら大丈夫だろうって信頼しているのが伝わってきて良かったです。

太一に挨拶を無視された時に、「何だよ」とイラっとするのではなく「何かあったのかな」と心配そうにするところがヤスの仲間思いで優しい人柄を感じさせて良かったです。一瞬すれ違っただけで様子のおかしさを察知する鋭さも、気にはなるけどわざわざ呼び止めたりせず、一旦は放っておくほど良い距離の取り方も、周りをよく見ていて気遣いの出来るヤスらしさが滲み出ていて良かったと思います。

映画祭で金賞をとった時の嬉しそうでちょっと照れ臭そうな笑顔が良かったです。表彰ページの写真を「顔引き攣ってる」とイジられてワチャワチャ騒ぐやりとりも学生らしい賑やかさで楽しい。「映像で食っていけるようになりたい」と語る時の希望に満ちたキラキラした表情も格好良かったです。

マヤとモヒタンの話題で盛り上がる姿が新鮮で、普段の落ち着いた雰囲気とギャップがあって良かったです。自転車ごと倒れた太一を助け起こしたり、マヤと話す時には左側に移動したり、そういう気遣いや優しさがサラリと自然に出来るところも格好良かったです。

履修登録を面倒くさがる太一とヨコを呆れ顔で見ていたり、航平と太一の仲を気に掛けたり、子供っぽい二人とは違う大人で兄貴肌な一面が垣間見れたのが良かったです。飲み会でマヤを気遣う姿もスマートで素敵だったし、ヤスの優しい性格や今後進展する2人の関係の伏線が感じられて良かったと思います。

アイスの当たり棒を太一にあげたり、バーベキューでも皆が寛ぐ中せっせと焼きそばを作ったり、「食べる人～」という声掛けに反応しなかった航平に「杉原も食べるっしょ？」と聞いてあげたり、随所で見せる面倒見の良い兄貴な姿が格好良かったです。わちゃわちゃ賑やかな太一＆ヨコと落ち着きがあって大人なヤス、仲良し3人組のバランスが良い感じに保たれていて、3人で盛り上がるシーンがただ煩いだけにならないところも良いなと思います。

航平の自宅を知らないという太一に「料理教室やってるんだから調べればでてくるんじゃない？」とごもっともなアドバイスをする姿が、ヤスの視野の広さやしっかり者な性格を感じさせて良かったです。太一から航平の話を聞く時の何処か他人事っぽい口調や表情も、偏見はないし会えば気さくに話すけど、実は航平のことを「ちょっと気難しそう」と思っていたり、あくまで友達の友達って感じで親しくはないっていう何とも言えない距離感を感じさせて、その塩梅がリアルで上手いなと思いました。

自転車でキャンパス内を走る太一に「ここ自転車で入ってくるな」と注意する姿が、ルールをきちっと守るヤスの意外な真面目さを感じさせました。チャラっとした見た目とのギャップも良かった。あの台詞と言い方だけで、３人の中で一番大人でしっかり者なのかなと立ち位置やキャラの想像が膨らむところも良かったと思います。

カメラに向かう真剣な表情や、キャストを褒めて盛り上げたり演技指導をする姿など、生き生きと撮影に臨む姿が印象的で、映画が大好きって気持ちや映画作りにかける情熱が伝わってきたのが良かったです。太一が航平を撮影に誘った時に「杉原も来てくれるの？」と喜ぶところも、ヤスの誰に対しても壁のない優しくてノリの良い性格を感じさせて良かったです。

太一とヨコを強引に映画制作に誘う遠慮のない感じが、３人の仲の良さを感じさせて良かったです。航平たちとのバスケシーンで、「杉原」と気さくに声をかけてパスをしたり、シュートが決まるとハイタッチをして一緒に喜んだり、偏見なく航平と接する姿も、ヤスの人柄の良さや明るくて誰に対しても壁がない性格を感じさせて良かったと思います。